ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 プチトマト観察記 その7 「春涙」

悲しい出来事なので、日記に書くのをパスしちゃおうかとも思ったのですが、そうすると続きがつながらなくなってしまうので、やっぱり書いておきます。
ふぇるまーたは家族も書いているのを知ってるし、多分読んでる時もあると思うのですが、今回ばかりはあまり家族、特にオットの目につきたくない内容なので、あえて家族が興味なさそうなライブの感想の間に配置しました(笑)
さて、前書きが長くなりました。
奈良から帰った日はとても強い風雨でした。
オットが迎えに来てくれると言ったのですが、午前さまぎりぎりになってしまい電話したら寝てしまっていたので、15分の道のりを歩いて帰ったのですが、傘がさせないくらいのものすごい風が吹いていました。
持って行った100均の合羽を着ていてもびしょびしょになるくらい、嵐のような夜だったのです。
家に帰って眠りについたのが深夜1時過ぎ。
目を覚ましたオットが「なんで起こさないの。迎えに行ったのに。」と言ってくれたので「あんまりよく寝てたみたいだから」「ミニトマト、ベランダに出てるけど大丈夫だよね?」「うん。まあ大丈夫じゃない!?」という会話をして眠りに就いたというわけです。
さて、11日の早朝4時。突然「レイン、ごめん。」という声で目が覚めました。
「トマト、落ちちゃった。」とオット。「倒れたってこと?」とわたし。
「いや、ベランダにないってことは下に落ちたんだと思う」「えーーーーーーっ!?」
飛び起きて階下に降りてみると、庭に鉢が投げ出され、ベシャっ!!と中身が出ています。この時の衝撃ときたら、目の前が真っ暗!!!
拾い上げたら追いかけてきたオットが鉢にそっと戻してくれて、水やって寝たら…と言い布団へ引き返していきました。
水やりをしながら鉢の中身をみると…旅行に行くまで毎日数えて12個にまでなっていたまだ青い実がたったひとつだけになっていました。2階から墜落した時にもげてしまったと思われます。なんということ。
呆然としちゃって再びベッドに入ったもののなかなか眠れず。
「春涙〜♪」の歌が脳内でエンドレスで流れてきて、鼻の奥がつーんと…かなしい。
10年くらい前にマンションの16階から鳥を追いかけて転落した愛猫を思い出して転落ふたたび…と途方もなくせつない気持ちになったり(いやいや大げさな!)
しかも朝になって聞いたら「鉢をさ、日がよく当たるようにベランダの手すりの上に置いておいたんだよね。まさか落ちるとは思わなかった」って。
「え〜!?」手すりの幅はたった15センチ。そんなのあの強風で落ちないと思う方が信じられません。
そっかオットは多分強風になる前に寝ちゃったんだな…と思ってみるものの、残念な気持ちがなかなか晴れずひそかに凹んでいたのですよね。
でも…留守中はオットが洗濯したと思われるしるし、取り扱い説明書が置いてあったなぁとか、洗い物も猫のトイレの掃除もこまめにしてあったなぁ…旅行だって快く行かせてくれたしな…
と思うと彼を責めることは人としてすっごく悪いことのように思えて「そんなに気にしてませんよ!」モードで暮らしてます。しくしく。
きのうもまた支柱を立てなおさねばと思って庭へ出ようとしたのですが、サンダルを履こうとしたら、ちらばっている青い実たちを発見してやめてしまいました。しくしく。
アネもオトートもそこそこ同情してくれましたが、昨夜オトートがひとこと。
「でもさ、ミニトマトは再起不能じゃないじゃん。まだ実だって一個は残ってるんだし。これからまた伸びるでしょ。だから、そんなに落ち込まなくても」
そりゃそうだ。このひとことで、事故なんだから仕方ない…と心底思えて、また新しい出発だ!と思い始めました。
植物って強いです。
もう次の花芽がつきはじめ、新しい葉っぱも伸び始めました。
というわけで、10歩くらい後退してしまいましたが、観察日記はまだまだ続きます。