ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 7月10日(土) 堂本剛 薬師寺ライブ感想 その2

今日は久しぶりにお日さまがあらわれて、バロンも大喜びでお散歩に出かけてきました。
猫たちは日向ぼっこ中。だんだん暑くなったなあと思ったらもう曇ってきてます。洗濯ものが乾くといいなあ。
さて、下の日記の続きです。
やっぱり長いので、もうちょっとたくさん分けて書くことにしました。
多分、3で終わりのはずです。
・Chance Comes Knocking. 〜 Session
・Blue Berry -NARA Fun9 Style-

CCKが始まったとたん、わたしの中のスイッチが『カチっ!』と入る音が聞こえた気がしました。
ケリー曲が薬師寺で聞けるなんて!!
場違いだとはちっとも思わず、むしろ歌詞にせよ繰り返しが多いメロディーにせよ、お寺にFUNKはものすごくふさわしい音楽のような気さえしました。とりあえず「音楽」…はね(笑)
イントロもそのまま。わ〜い!わ〜い!わ〜い!
まわり中がどよめきと共に一気に過熱していくのがおもしろかったですが、もちろんわたしたちもです。
イントロからこっちのつよしさんのギターの音がワウワウいってとってもおもしろい音だったのですが、もしやエフェクター!?24CHANNELで作ったヤツ!?とかだったら面白いなあと思ったのですが、残念ながらギターの音色には詳しくないので、そのあたりのことはわからず。
ちょっとこもったようなおもしろい音を鳴らしていたというのがわかっている範囲内での真実です(笑)
どなたかギターの音に詳しい方がいらしたら、ぜひぜひ教えていただけたらうれしいです。
途中からホーン隊のファンファーレ的な音がきっかけになって、楽器から楽器へと音が渡っていくのも昨年の流れをそのまま汲んでます。
そしてこのあたりからつよしさんが一気にいたずらっ子モード、小悪魔モードに変身。
お茶目だし楽しそうだし、バンドメンバーに対しても客席に対してもとっても挑発的です…でありながらなぜにあんなにかわいいんだろう@@@@不思議な人です。
気がつけば指揮者つよしさんになっていて、あっちにこっちに動き回って大活躍です。ファンタジアのミッキーみたいなつよしさん。
バンドメンバーのソロも次々と冴えわたって、音楽としてもとっても自由度が高い楽しいものになっていきました。
とにかくつよしさんありきで、サポートの皆さんがいつもよりはバックに徹していたように見えた石舞台も昨年の薬師寺もとっても楽しかったですが、つよしさんがみなさんをひとりひとり立てながら、コンダクターとしての手腕を発揮しているのを見るのが大好きなので、今回は久しぶりも手伝っていつにもましてわくわくしました。
物心ついてからずっとクラシックな音楽を習ってきたわたしは大原則として「譜面どおり」ということが何よりも大事というスタンスで音楽をやってきました。
こんなに自由度が高い音楽を知ったのは学校の先輩山下洋輔氏が最初で、間がず〜っと抜けてE☆Eで本当の意味でアドリブの本当のむずかしさや楽しさ、呼吸を合わせみんなが同じゴールを目指してひた走っているときの一体感とか教えてもらった気がするのです。
そんな個人的音楽事情も手伝って、歴史ある薬師寺でとびきり自由度の高い音楽が前面に出て思いきり鳴ったことは本当に感慨深いものがありました。

曲がブルーベリーに変わるとさらに会場がヒートアップ。
この曲のイントロでは、気がついたら、お寺だというのでつつしみ深く見ていたことをすっかり忘れて叫んでいる人多数!!
でも、なんとなくそういうのもアリ?!というムードが濃くなってきて、決してKYな感じには見えなかったのですよね。
この曲ではご存じのようにつよしさんが音楽に合わせてとっても色っぽく身体を揺らすので、そのたびにものすごい悲鳴になるのです。
投げキスを何度も投げたり、パンツをぎりぎりまで下げてみたり、お尻を思いっきりフリフリしたり、そりゃあもう大盤振る舞い。
このあたりからの流れを意識してのピンクのパンツなのか!!と妙に納得したわたしでした(笑)
曲のことは100公演のみなとみらいでもお台場でも毎日奏でられた曲だったし、客席も隅々まで曲のことをよくわかっているので、黙っていてもクラっプが始まったりリズムに乗ったりできて、動きには乗り遅れずちゃんとついていきつつも、目はつよしさんに吸い寄せられるように釘付けで、バンドの皆さんも見たいから抵抗したくても視線をはずすのがムリ…みたいな(笑)
途中でシャツの胸のところに手があったので、この人まさか、ほんとに脱がないよね?ここはお寺よね?とドキドキしたシーンがあったり(もちろん脱いでませんよ、笑)
残念なことに、周りから悲鳴が上がってきっと何かやってるな?と思うとたいてい前の背の高い一団が壁になって見えなくなっちゃうの(笑)ゲラゲラ。
それで多分に想像で補いつつ見ていたわたしたちですが、それでも色っぽさは存分に堪能できたし、ゆる〜くしなやかに、音楽を視覚的に表現したらきっとこんな感じ?と納得しちゃうような、そんなダンスを披露するつよしさんにも会えたし…大満足でしたよ。
あとでよ〜く見える場所にいた友人に聞いたところ「作務衣っぽい上着の合わせを両手をグーにしてつかんでたそうです。そこに顔を隠すように埋めて、上目遣いしてたよ!」とのこと。(こちらからはそれが脱ぎそうに見えたのですけれども、笑)

この曲では例によって何度も何度も飛ばされるわけですが、わたしたちの位置からは指の本数が全然見えなくて、飛ぶ回数がイマイチわからなかったのがちょっと残念でした。この場面だけはモニターがほしかったなぁ。
とりあえず、周りを見てなんとなく飛んでましたけれども、もっと気合いを入れて飛びたかったです(笑)

ここのところのライブは、つよしさんよりかなり大先輩の方たちがバックについて下さることが多かったので、素直な好青年モードのつよしさんが前面に出てましたが、今回はバンドメンバーに名越さんとかシロクマさんとかも入ってらして、もうちょっとお茶目で遠慮なく「音楽的ドSモード」になる瞬間がたくさんあって、そんなところもとても楽しかったです。
このメンバーだと、どんな風に振ってもちゃんとアドリブでどうにでも返してくださる方ばかりだし、音楽的にも倍返し、倍々返しでどんどんふくらんでいくのがわかるので、とても刺激的で楽しい時間でしたよ。


・INST 時空
奈良には時空という言葉が合うとつよしさん。
昔太古の昔に国作りをした方々の魂や思いを呼び起こすようなイメージで作ったのだそうです。呼び覚まされた太古の方々の建国の想いが現在の奈良の人々を救い、ひいては現在の日本を救うようなイメージで作曲され演奏されているのだそうです。
つよしさんはピアノの前へ。
客席もまたみんな座ったので、またつよしさんがよく見えるようになりました。
最初は彼のピアノだけで始まります。最初の方のイメージは石舞台の時に演奏されたものにとても近い感じ。つよしさん、ピアノがどんどん板についてきたなぁと思いながら見てました。
大講堂をバックにステージのすぐ前に篝火が3か所焚かれ、ものすごく幻想的で荘厳な景色が広がっていて、まるでテレビを見ているかのようでした。
風のゴーゴー鳴る音がしたり、悠久の時の中で浮かびあがる大講堂が、まるで一瞬1300年前に戻ってしまったかのような感じがしたり。
お堂の中にライトが当たって、仏像の影が長く長く存在感を持ってそこにあったり。スモークが下の方で漂っていて、どこか天上の音楽?という感じがしたり。
このままこれを音楽ごとつよしさんごと「そうだ!奈良へ行こう!」(それは京都だ!)にしちゃえばいいのに…とか
つよしさん、このままイマージュコンサートに出ちゃいなよ!とか
葉加瀬さんと一緒に夢の島コンサートに出てみない?(自分が行くからね、笑)とか
…それはそれは脳内が妄想で大変なことに(笑)
途中からだんだんに皆さんの音が入ってきて厚くなっていくあたりから鳥肌が立ちました。ものすご〜く曲が進化していたのです。
核になるメロディー、これも移動ドで「ラドミーソレ−−ド、シーラー」(とメモには書いてあります。ソまでは上行してそこから下がる形です。ああ、日記に五線譜が書けたらいいのになぁ、笑)が何度も何度も太く厚い音で繰り返されていて、いろいろな楽器がこのメロディーを装飾していく感じ。
つよしさんの曲は育っていくことが多いですが、この曲はその進化具合が半端なかったです。
NHKか何かの奈良特集のドキュメンタリーや、時代ドラマの主題歌にしたらすっごく合いそうな音楽でした。
豪太さんのドラムとスティーヴさんの効果音的なパーカスの音がすごく和な雰囲気を出しているのですが、ホーンの音やギター、ベースの音も込みで聞くと「和」だけでもないような不思議な異国情緒な感じもあって、どこか遠いところに連れて行ってくれそうな、それこそ時空を自由に行き来できそうな、そんな気持ちで聞いてました。
確か始まる前にこの曲は何のCDにも入っていないと言ってましたが、CDに入ることが濃厚?みたいな言い方をしていたと思うので、そろそろ何か出るのかしら?と期待に満ちた気持ちで待っています。