2009 7月10日 堂本剛薬師寺ライブ 感想その1
さて、やっと薬師寺ライブについての感想に着手します。
今日書く分は、多分ライブスタートまでくらいで、本篇は明日かあさって以降になってしまいそうなのですが、すでにして長くなる予感(泣)
極力簡潔に書きたいところですが、ムリだろうな〜。すみません。先にあやまっておきつつ、忍耐力に自信がある方は、続きを読むからどうぞ、お入りくださいませませ。
京都で関西の友人たちと落ち合ってお昼くらいに奈良へ着いて昼食後、ならまちあたりを散策して、三条通りを通り抜け、のんびり歩いてホテルへ…なんてことをしたら、あっという間に時間が経ってしまい、チェックインしたらすでに4時半。
急いでたくさんの友人たちが色違いで持っている、オリジナル鹿Tシャツに着替えました。
このTシャツは友人のダブルS嬢がデザインにたくさん工夫を凝らし、とってもがんばってみんなの分の注文を取って製作してくださったもので、鹿さんがいっぱいシャツの中に散りばめられてます。
腕のところには「GPS」のオリジナルロゴがデザインされていて、これのつよしさんにちなんでいることは「知る人ぞ知る」感がとっても気に入ってます。ライブがない時もふと取り出して存分にうっとりと眺めたり、大切に手洗いしながら愛用させていただいてます。
あちこちのライブで、それぞれがこのTシャツを着て楽しんで来た思い出のシャツで、仙台や横アリでもその時々のメンバーと一緒に着てライブを楽しんできたし、いつの間にかお守り代わりみたいにもなっていて、これを着たら「きっと大丈夫!」という気持ちになれました。何がってもちろんお天気が…です(笑)
開場が5時15分だということを考えると、あまり時間がない!!ということで、JR奈良駅から5人でタクシーに乗って薬師寺へ。
昼に近鉄奈良駅に降り立ってからというもの、傘は出したりしまったり。時折たくさん降ってきて、ちょっとしたアーケードとアーケードの間の道さえ傘がないと無理という時もありました。
しかしそれより何より湿気がものすごくて、常に汗が滴り落ちたりして、不快指数がマックス!といった感じ。髪の毛も湿気でどんどん広がり、これからライブがあるとはとても思えないくらい、よれよれベタベタで先が思いやられる午後でした(笑)
タクシーの中では「今日は薬師寺で何かあるんですか!?」と聞かれ、なんと答えていいものやら絶句していたら、友人の一人が涼しい顔で「ここが地元の方がライブをなさるんです。」とスマートにさらっと答えました。素敵です。
しかも、それだけでちゃんと運転手さんにも伝わって納得されていたのを見て「さすが〜」と思ったり(笑)
開場のしばらく前にタクシーを降りたのが西の京駅と反対側の南門側だったのですが、すでにたくさんの人たちが集まっていて、確かこのときはほとんどの方が傘を差してました。
カラフルな合羽を着こんだ人たちや、浴衣と甚平のカップル、男女共にいろいろな時期のつよしさんの完コス系の人たちもいたり…たとえばどこかのビジュアル系のバンドの皆さんのファンだったら、みなさん同じ格好をしていそうですが、つよしさんファンの場合、自分のイメージするドウモトツヨシは本当に人それぞれで、思い思いのイメージなのが面白いです。
超カラフルでサイケな人たちもいたかと思うと、今年の剛紫さんモードで上下黒に身を固めた方々がいたり、アシメな髪型の人がいたかと思うとツーブロックの人もいて…くーさんをいっぱい付けた人たちがいるかと思うと空鹿Tシャツの人もいたり、見たことがある「奈良Tシャツ」を着ている方々もたくさんいました。そうそう!33分Tシャツのおじさんも見かけましたよ!!(笑)
その「みんな同じ」じゃないところにもつよしさんのファンらしさを感じてとってもうれしくなったりしました。
男の子は少ないかなあと思っていたら意外とそうでもなくて、結構年配のご夫婦とか男の子だけのグループの子たちとか、いろいろとバラエティーに富んだ人たちがいました。
そんな中、係り員さんから「整列して入場となります」と声が掛ったのですが、絶妙なタイミングで突然音が鳴りだして、それが「春涙」でいきなり生歌が聞こえたものですから、当然ながらフリーズするわたしたち。
そこにいる誰もが突然黙りこくって、全身を耳にして音漏れに耳を澄ましている様子はちょっと感動的ですらありました。
しかもなんとか聞こえてくるレベルではなくて、そりゃあもう普通にライブレベルの音量で流れてくるのです…この時点で一曲ネタばれになってしまったわけですが、そんなことはどうでもいいと思えるくらい、雨空とお寺の外で聞く「春涙」にすでに涙腺があやしくなりそうでした。
実はわたし、「春涙」という曲は好きで好きで好きでたまらない曲だったのに、なぜか「美我空アルバム」が出てからというもの、まるで封印したかのように新しいアルバム以外聞かなくなっていたのです。
それが突然、唐突に生歌で聞けたものですから、この曲をどんなに好きだったかが思いだされてそれだけで途方もなくせつなくなってしまったのでした。
今日は本当にごちゃ混ぜでいろいろな曲が聴けるんだなあと実感しました。何が来てもとってもうれしいんだろうなあ…とも。
その後に始まったのが「美我空」で、聞き慣れたこの曲に、明らかに別の「和」の楽器の音が混じっていて、「え〜っ!?やっぱりだったんだ!!」と目と目を見交わすわたしたち。
実はホテルにチェックインしてわたしたちが自分たちの部屋に荷物を置きに行っている間に、友人たちがホテルのロビーで雅楽師の東儀さんを目撃したそうなのです。なんという偶然。この場所にいらっしゃるということは今日のこの後は…とドキドキしたのでした。
そのほか、ドラムスの音がして、ドラムもいるんだね!!と話しているうちに、流石に我にかえって列の最後尾へ。行列は途方もなく長くなっていて、駐車場近くまで伸びていました。
思い出してみるに、「並んでください」と声を掛けていた係員の方々ですが、「早く並ぶように」と催促された覚えがありません。
わたしたちが静まり返って切実な顔をして音に耳を傾けているのを察してくださったのか、叱られることもなく、混乱することもなく静かなひと時が流れて、音が終わると同時に静かに人垣が列の最後尾に向かってゆっくりと動いて行く光景は、さすがは時間の流れすらゆっくりな気がする奈良ならでは!という感じで、心地よかったです。
しばらくして会場に入りましたが、びっくりするほどスムーズでとっとと中に入れたのは荷物検査もカメラの預かりもなかったからです。
どうやらライブ中は常識で考えても問題外として、カメラで撮影することも禁止ではないようだったので、デジカメをわざわざおいて来てしまったわたしたちは、とても残念でなりませんでした。
それから、あちらこちらですでに話題になっている入口で配られた雨合羽!!
「御守り」「堂本剛」と書いてあって、中には紫色で書かれた堂本剛の名前と薬師寺LIVEと書かれ、日付が書かれたステッカーが入っていて、ライブも始まっていないというのに、すでにしてぎゅぎゅぎゅーっと心を掴まれたわたしたち(笑)なんて粋(いき)で心がこもったプレゼントでしょう。
ちょっと前に「DEPAPEPE」の野外ライブでタオルが配られたとき、「いいよね〜DEPAPEPEは〜ジャニーズ事務所じゃありえないよね。『ただ』でものを配るなんて。」と言ったことを心底悔いると同時に恥じました。失礼なことを言ってすみません。ジャニーズ事務所さまさま(礼)
後で聞いたところによれば、この合羽はやっぱりつよしさん発信でぎりぎりに用意されたようでしたが、この合羽をもらったことは一生の思い出で、きっと折にふれて思い出すのだろうなあと思います。
たくさんのパイプ椅子が並んでいる特設会場への道を歩いていると、大がかりな照明やどう見ても収録用と思われるカメラが、びっくりするほどあちこちに見えて、それはそれは興奮するわたしたち。
その時点で「絶対にDVDになるね!!」と大喜びだったのですが、ほどなく「収録が入ります」とのアナウンスがありました。
席を確認してRIGHT側へ歩いて行ったら、端っこの方ではあるものの2列くらい前に通路があって、とても見やすい席だということがわかってうれしかったです。
当然ながら椅子や地面はびしょびしょで、まずは水気を拭き取ってから席に着き、荷物をゴミ袋でくるんだりすぐに取り出せるところに合羽を取り出したり、携帯をビニールの袋に入れたりして雨対策を万全にするわたしたち。絶対に雨が降ると確信に近いものがある空でしたし、いったんライブが始まってしってからゴソゴソビニールの音を盛大に鳴らしながら雨具を取り出すのはイヤだったので、様々な準備に追われてあっという間に時間が過ぎました。
画像は携帯の電源を切る直前の、ライブ開始20分前くらいの空で、雲が厚く覆っていますがなぜかちょっとだけ雲間から青空がのぞいていて、思わずぱちりと撮りました。「でも、絶対に降るよね〜」なんて言いながら。
目の前の通路を歩いて行く見慣れた横顔を見つけ、「おぉ〜っ!!」と思ったのですが、ものすごく近いにも関わらずどう呼んだら迷惑がかからないか考えているうちに、あっという間に通り過ぎて行かれました。それが誰だったかというと、お友達の桜的日々の桜子さんで、この方にばったり会うと必ずいいことがいっぱい起こるので、「今日もきっといいことあるわ〜」と根拠のない期待に胸をふくらませてみたりして(笑)
実際、桜子さんにはその後あちらではお会いできなかったものの、「桜子さんとさっきまで飲んでいたんです」という方からものすごく久しぶりにメールをいただいたり、それが御縁で、ケリーにまつわるとっても大切なことを思い出したり…そんな話はいずれまた、このライブについての感想と絡めつつ書きたいです。
当然のことながら、ステージがどうなっているのかがとても気になるところで、どうやらステージは大講堂の前の石段をそのまま使って作られているみたいで、残念なことに、あっちもこっちもビニールのテントに覆われておりました。
それが直前になって、突然センターのマイクの前にあったテントが外されるのを見て心底びっくり。これは「濡れてもいいや宣言なのかしら!?」なんてショコラ譲と話しながらずっと見てました。
さて。
ライブ開始直前に薬師寺の安田管主さんがご登場になりました。紫の袈裟に身を包んでいらっしゃいます。
お話をなさるということがわかり、大喜びのショコラさんとわたし。薬師寺というお寺そのものが大好きだし、みなさんとってもユーモアのセンスがおありになって、薬師寺のお坊さんたちのお話を聞くのが、わたしたちはとっても好きなのです。
この日もやっぱり笑いに持って行かれ、居並ぶわたしたちファンを見渡して「堂本剛さんのご信者の皆さん」と呼びかけたり、「今日の皆さんのご本尊は剛さんです」なんておっしゃって、わたしたちは思わず顔を見合せて「やっぱり…ユーモア精神にあふれた、薬師寺さんらしいお話っぷりだよね〜」と目と目で語りにっこり。まっある意味信者!?ある意味ご本尊!?(ぶはは)
もちろん本気で言われているわけではないのは明らかですが、「見仏記」を書かれたみうらじゅん氏やモデルのハナさんなど、そもそも卑近な目線での楽しい仏像論、神社仏閣論から入っているわたしたちにとってはさほどびっくりなお話でもありませんでした。
このときのお話の中で印象的だったのは、「こういうライブなどをきっかけにして、いつもは御縁がないような若い世代の方たちや、つよしさんファンの皆さんにも、薬師寺に親しんでもらいたい」とおっしゃったお話や、「せっかくこの機会に薬師寺を訪れたのだから、ライブが終わった後にもゆっくりと金堂の薬師如来さまや、日光月光さまを拝んでいただけます。」とおっしゃっていたお話です。
実はつよしさんとは関係なく何度も薬師寺を訪れているわたしたちですが、今回に限り、全く時間がなくて拝観することができず、それはそれはがっかりしていたので、閉演後に拝観できると聞いて一気にhappyモードになったりもしました(笑)
ひとつだけ残念なことがあって、それは後ろの方でも正面に近い席であれば見えたであろう、大講堂の中の弥勒さまたちが一切視界に入らなかったことで、DVDになったらとりあえず舞台の仏さまが見たいと思いました(笑)
仏さまたちに一礼したり、仏さまの方を向いて演奏したりといったシーンもあったそうですが、残念ながら一切見えてません。とはいえ、つよしさんが見えなくても文句は言わない…というくらい、入れただけでありがたいと思える今回のライブだったので、さほどそのことに執着していたわけではありません。
そしてそして…安田管主さまたち、薬師寺のお坊さま数人がステージ正面の金堂の出口の方に作られた特等席に座られてから、鐘の音があっちからこっちから、何度かゴーン、ゴーンと響き渡り、その音の響きにうっとりしていると舞台につよしさんが現れました。
当たり前ですが、まだ明るいです。照明も使われておらず、自然なくもり空のやさしい明るさの中で、われらがつよしさんがそこに立っていらっしゃいました。
次回からやっとライブ本編です。