ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 33分探偵 最終回

 今日は久しぶりに午前中に時間ができたので、せっせとHDDの中身をDVD-Rに移し替える作業にいそしんでおりました。とうとう六郎くんは我が家のHDDから消えて、全部Rに。…うーんせつないなぁ。
 とはいえ、生まれて初めてドラマのDVD-BOXというヤツを予約したので(意外でしょ!? 笑)いつまでも残しておいても…と思ったのであえてCMやら何やらつけたまま、全部移し替えたというわけです。
 そういえば「33分探偵」の最終回のことに触れ損なっていましたが、最後の最後まで気持ちよく笑えて楽しかったなぁと振り返っています。
 最終話は特に前から噂の「じっちゃんの、じっちゃんの名にかけて」というセリフがあって、ついでに水川あさみちゃんのともさかさん風味の「はじめちゃん…」とう台詞があって楽しかったなぁ。
 シナリオブックを読んでいると、全部どのシーンも光景やキャストさんの声で聞こえてきます。あれ?語尾が違わなかった?とか、この台詞、絶対にドラマの本編バージョンのがステキとか、逐一いろいろ思い出せて、いかに熱心に見ていたかがわかっておかしくなったり(笑)どのシーンも笑えて安心して思い出せるのがとってもうれしいです。つよしさんのドラマは、見ていて哀しくなるものが多かったですから(笑)
 ついでにと言ってはなんですが、最終回放映の直前にともさかさんのサイトで篤姫のクランクアップの話題なんかをこっちもジーンとしながら読んでいたら、BONNIE PINKさんの LIVEで、すごく久しぶりに「金田一な相方」という書き方で当時のコンビが偶然出会ったことが書いてあって、時の流れを感じました。
 当時はあまりにも注目されすぎて、とてもやりにくかったのでしょうけれど、人と人との運命って不思議です。
 以前からともさかさんのブログの愛読者なのですが、子育ても仕事もプライベートの領域も、どれも全力投球しながら生きていらして、しかも生活のエッセンスを言葉や写真にして表現するのがとっても上手な方で、すっごく好きなブロガーさんのひとりです。人としてとても好きだし、篤姫とか暴れん坊ママとか、お仕事に没頭している彼女もとても素敵です。
 一方のつよしさんも、今回のドラマでは演じることはもちろんのこと、合い間の時間も終始楽しそうで、公式サイトを読みに行くのもとても楽しかったです。ライブツアーと撮影が丸々かぶっていたというのに、まわりがよく見えていて余裕すら感じられて、一皮むけたなあと頼もしく思ったり。
 何より「60才になってもできる役柄」なんて、今後も演じることにもやる気満々な彼を久しぶりに見ることができて、ファンとしてはこれもとってもうれしい言葉でした。
 初代金田一コンビは、これだけの時を経て、どちらも第一線で、当時のような切実な感じではなくて、穏やかにもくもくとプロのお仕事をされていて、本当にすごいなぁ…なんてジーンとしてしまいました。
 大河ドラマといえば、こちらにも最終回のゲストだった岡田義徳くんが出ていて、全く違う役柄で、この人も多彩な役ができる方だなあと感心したりもしたのでした。 
 さて、ドラマ本編に戻って。ずいぶん笑って笑って見ていた癖に、最後の方でかなりシリアスな展開になるところ

そんなはずはないんだ。試験の成績が悪くてむしゃくしゃしたなんて理由で人は人を殺さない。
いや、殺しちゃいけない。

ここにいるみんなは、児玉社長に死んで欲しい理由がある。殺したいと思ったことも一度だけではないはずです。
しかし、殺さないんです。そこを最後の良心で踏み止まるんです。それでこそ……人間なんです。

このあたりのセリフが頭の中にいつまでも残りました。
 毎回ハチャメチャな推理をしたり、とんちんかんな会話をして大いに毎度楽しませてくれた六郎くんです。言っていることはどこかおかしくてもとっても真面目でどこか憎めない彼。視聴者の心を不思議に掴んでいた彼が最後の最後に言ったこの台詞には、信用に足りるというか、妙な説得力がありました。
 「この作品を何百字以内で要約しなさい」という問題を出されたら、多分間違いなくこの部分を書くんだろうなあと思います。
 いつの頃からおとなは、こういうあたりまえのことを、あたりまえにまっすぐに言わなくなってしまったのでしょう。
 最近自分のことも含めていろいろと反省して、ちゃんと伝えるべきことは、まっすぐに次世代に伝えなくてはと思うようになったのですが、この六郎くんのセリフもまた、そんな言葉のひとつだと思いました。
 ごちゃごちゃ理由づけをしなくてもいい。「ならぬものはならぬのです!」ときっぱり言わなければならない瞬間があるのだと思います。
 最終回直前のトークイベントのレポを読んでいても、たくさんの子どもたちがこのドラマを楽しんで見ていたことが伺われます。
 対する人を警戒させたり緊張させたりしない、ほわんほわんした六郎くんの命がけともいえるこの言葉があって、このドラマの最後がキュッと締まった気がしました。
 それにしてもドラマのキャストひとりひとりの存在感が強くて、どの人も愛おしいドラマでした。悪役メイクのゲストさんたちも存在感たっぷりで、はりきって熱心に演技しているのが伺えて、清々しくバカバカしいことを大まじめに一生懸命にやっている楽しいドラマでした。
 いつかまた、このみなさんそのままのキャストでお目にかかれるといいなあと期待しています。
 六郎くん、Forever!!