ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ENDRECHERI舞浜アンフィシアター公演 8月21日、24日。その2 前半戦

このエントリーは、一つ前の「その1」からの続きです。

やっとやっとライブ本編が始まるところからです。

こんな掟破りの振り返り日記にたくさんの反応をいただき、ありがとうございます。

Y.S.さま。いつも楽しみに読んでくださってありがとうございます。

たくさん励ましてくださったケリー中毒さ~ん!!

おかげさまでやっとここまでこぎつけました。

もしおかしなところがあったら、どうぞ遠慮なくダメ出ししてくださいね!!

「END RE CHERI」
ファ~~~~ン!!
初っ端の音が鳴っただけで無条件にアガります。
特にこの時期、いつもの通りのライブスタートだ!!と思うだけでウルウル。

(「いつも通り」をどれだけ夢見ていたことか!!)
tankの昔からE☆Eのオーバーチュアはお魚さんが自由に泳ぐ異世界への入り口で。
パブロフの犬のように、瞬時に身体中が反応して血がぐるぐるぐる~っとめぐり出す。
座ったままですが、周りの席でもあちこちでクラップしたり身体を揺らしたり、足でリズムを取ったり。
後ろのモニターに映し出された映像は見覚えがあるシーンがたくさんありました。
映像が今までとまったく一緒だったかどうかはわかりませんが、サイケデリックで序曲にふさわしいムードに満ちてました。


「ENDRECHERI POWER 『ENDRE IT UP』」
バンドのみなさんがめいめい登場されて、さらに上がる心拍数(笑)

この段階ではまだ剛さんはいません。

やがて…
ステージから半円状に張り出した部分のど真ん中。
上からではなく下から、まずはミラーボールが・・・そして。
ピラミッドみたいな三角の玉座に座る剛さんがせり上がって来ました。

上からではなくて、まさかの下から??びっくりです。

サングラスをして足を組んで。
エンドリケリーの銀の鱗みたいなジャケット&パンツ姿。
キラッキラの照明を浴びつつ、自らもまたピカピカキラキラと光っていくスタイル(笑)
息を呑むほどすごいオーラ。

(これほんと大げさじゃなくて、びっくりするくらいでした!!!)

ご本尊登場に、声にならない無数の悲鳴がこだまするのが聞こえたような気がしました(笑)

そもそもあの時の感情を思い出してみると、心の中であってもキャーっ!!と叫んでしまうような感覚ではなくて。

あまりの「王様登場」っぽさに、思わず誰もが息を呑む感じ(笑)

こっそり言うと、2回目に参加した日は座ってみたらなんとドセンター。

しかも一列目はつぶされていて、実質最前列でした。ひゃーっ!!

当日の電車の中で友人に

「シールドをして双眼鏡を覗いたらどんな感じだったか、あとでレポるね~」

なんて軽~く言ってたのですが、とんでもない!!

この席で双眼鏡を覗いてたら「どこ見てんの!?」案件だし(笑)

さすがに一度たりとも、取り出すことすらしませんでしたのことよ(笑)

そんな席だったので…

リズムに大きく乗りたいけれど、目の前の人の雄姿は片時も見逃すわけにはいかないし(笑)

ついつい小さくなるアクション。

そして邪念(笑)

残念なことをしたかも~

吸い寄せられるように剛さんにロックオン!!
とんでもなくガン見してしまい、ほんとすみません!という感じ(笑)

この曲は全体としてとても重厚で。

久々の生音は、ずしんずしんと低音が響き渡り。

重たいグルーヴがとてもとても好きでした。
Gakushiさんが、音楽と人で「みんなが足踏みして煽れる曲」になったと言っていたのはこの曲ですよね!?
本当にそういう曲で、曲はもちろん全然違うけれど、例えるならクイーンの「We Will Rock You」が浮かぶ感じでした。
ドンドン(と重たく足を踏み鳴らし)パン!とクラップ・・・みたいなノリで参加してみたかった気がするのですが…
なんせ目の前のケリーがあまりにも妖艶で、思わずガン見モードになってしまい、イマイチノリノリになれなかったことに深く後悔しています(笑)
くぅーーーっ!!不覚~っ!!!
(いつかもっとノリノリで参加したいのだ!!)
CHERIが目の前で宝石かミラーボールみたいにキラキラと光る三角のオブジェに腰かけて、主に上半身を大きく使って踊りながら歌っているところを想像してみて!?・・・
これは釘付けになっても仕方ないというものです(笑)
ただ・・・

ひらひらと舞うような踊りではまったくなくて。

手足の動きにもちゃんと重量感があって。

鳴っている音に身も心も全部預け、音をまんま体現したかのようなダンスでした。

思わず聴きながら拳を固めちゃうような感じでもあって。
いつかまたこの曲にライブで出会ったら、足を踏み鳴らしたり、感情を思いっきり解放して聴いてみたいと思いました。
ふと、ROSSOの昔、本当はこういうのもやりたくて、一生懸命低音が多い歌を作って歌っていたのかも?と思いました。
あの頃は若干無理して低い声を出している感もあった気がしますが…
今はこの低音ボイスが立派な武器のひとつになってるではないですか!

カッコイイ!!!

そういう話はおいておいて。
そもそもこういう曲ってありそうでなかったような気がして。
とても新鮮な気持ちで聴いていました。
静かに、でもメラメラと燃えたぎる気持ち。
怒りだったり、閉塞感だったり、闘志だったり、希望だったり。
そんな気持ちがいっぱい曲に込められていて。

集中して聴いているうちにこちら側も煽られて、どんどん気持ちが強く鼓舞されていくような感覚が新鮮でした。
ENDRECHERIの世界観には「怒り」は一見似つかわしくない気もしますが、わたしが思い浮かべたのは「なぜひとつになれないのか」で。

いつも彼がLFやライブMCで言っていること。
個を尊重し、誰もが否定されることも置いていかれることもない世界をひたすらに望んでいるのになぜなかなか実現していかないのか。

そろそろみんながひとつになって、総力を結集して人類共通の敵(今は断然コロナですよね。)に立ち向かっていこうよ!!!

そんなイメージを持ちました。

 

「FUNK TRON
ここからは超お馴染み、定番でENDRECHERIの真骨頂とも言える曲たちが続きます。

本当にFUNK好きの潜在的ファンに一番に触れて欲しい辺り…かも!?
何を置いてもすばらしいと思ったのが、ほぼ全部の曲に歌詞がテロップでちゃんと出ていたこと。
彼の詞はものすごく深いので、ちゃんと漢字まで知って聞きたいと常々思っていて。
今回夢が叶った気がしました。
配信の時はオットと見ていて。
オットが歌詞が出るたび「そんなことを言ってたのか?」と心底驚嘆して「深いなぁ」とつぶやいていたのがおもしろかったです。
「だから一度歌詞を見て聴いてみて!?」って言ったじゃない!!と妻(笑)
何回言ってもやっぱり耳だけで聴いていた人(オット)が百聞は一見に如かず!で。
仰天してたのがおもしろかったです。
かく言うわたしも歌詞カードをじっくり眺めたつもりでも、イマイチピンと来てなかったところもあって。
同時通訳さながらに、目の前の生音生歌に触れながら、同時に歌詞が追えたのは、本当にありがたかったです。

結果、楽曲のさらなる魅力に気づけたし、理解が深まったかも?とも思ってます。

さて。
この曲では途中から軽くソロ回しがあって、ドラムの岸田さんと渉くんの超カッコイイソロでテンションと鼓動が爆上がりしました(笑)(笑)

音楽用語で言うところの「ad llibitum」。

いわゆるアドリブの楽しさをさまざまな組み合わせ、さまざまな楽器や歌声で味わえるのもこのライブの醍醐味。

久々存分に味わえてとてもとても楽しかったです。

 

「Crystal light」
三角形のオブジェがあちこちにあって、人型?宇宙人?っぽくて(笑)
曲に合わせてピカピカ光ってました。
たとえば「今を捧げよう~♪」のラストのところとか、剛さんのボーカルが、ものすごくロングブレスで長めに美しく伸ばしたかと思うと…

音階を駆け上がり、駆け下りて。

ラストにシャウトを乗せてスパッと切ったり。
あまりにも歌声のコントロールが自由自在で痺れました。

まるで「声」じゃなくてよく鳴る楽器の音色みたい。

「自分の声」という楽器の特性を知り尽くしている達人の秘儀のよう(笑)

なんて魅力的なのでしょう。
最近FUNKっぽいやわらかな漂うようなファルセットにも、益々磨きがかかったと感じています。

あんなに想いのままに声を操れたら楽しいだろうなぁ。

 

「Everybody say love」
思えばこの曲を目の前で観て聴くのははじめてなんだなぁという感慨。
ひとつ前のアルバム、LOVE FADERS発売以来、キッチンで毎日毎日まあよく聴いた曲でもあるので。

イントロが流れた途端、ずっとオンラインでは仲良くしてきた友に、初めてオフ会で会ったような感覚でした(笑)

最初のところのギターソロは竹内氏が弾いていて、とてもかっこよかったです。
音色が明るくカラッとしてて、とても爽やか。

カリフォルニアの空?が浮かび。

柑橘系?みたいな香りがしました(知らんけど、笑)

竹内くんの演奏にも痺れたのですが、いつか元々のアルバムで弾かれていた、マサ小浜さんのギターの音も生で体感してみたいと思いました。
この曲のどこだったかで黒石田さんのギターと渉くんのベースの音がユニゾンしてて、すごく痺れました。

わたしはどうもまったく違うフレーズを弾いていた人たちが、どこかで不意にユニゾンになるのが好き。

そんなところに痺れるらしいです(笑)

みんながお互いの音や全体のバランスをちゃんと聴きながら自分らしいフレーズを弾いていて。

あえて中心から遠ざかったり、時に誰かと並走したり。

そしてところどころ、意図したものがピタっとはまる瞬間があって。

セッションって本当に楽しいと心躍るのはそんな瞬間との邂逅です。
途中で流れるようにEとNとDとR~のお馴染みのラップが挟まって
「俺たちはみな兄弟、愛と平和のFUNK~♪」

のところが聴けたのがとてもうれしかったです。

これこそが、まさしく初っ端のあいさつでくーさんが言ってた「EROTHER~♪」なんだな?と思いましたのことよ。

そしてさらにテンポよく。

気がつけばこの辺りから魅惑の変拍子コーナーへ。
遊んでいるみたいですごく楽しかったです。
半音階の「ミ ファ ♯ファソー♪」が挟まって繰り返されて。
何度目かの「ミ ファ ♯ファソー♪」の後に「♯ソラー」が付け加えられて変拍子になるヤツです。
気持ちよさそうに身体ごとノリノリで踊りながら反応するみなさまがた。
音のサーフィンみたいで、とてもとても気持ち良くて、一緒に音の波に乗れるしあわせを噛みしめてました。
ふと、この一連の音の遊び風ターンはどこかで聴いてるよね?!と思い出すのですがどこでだったかちっとも思い出せず。
平安さんのBlu-rayを観て「ああっ!これだ!!」と気づきました。
昨年の平安神宮の配信。それだ!!!
だからものすごく旧友に逢ったような気持ちになったのね!納得!!

 

「GO TO FUNK」
アルバムでも剛さんと共に振り付けやダンスをされていたSAYAさんが、インスタでの振り付け指導をしてくださってて。

とてもとても楽しめたのですが、とにかくテンポが速いんだもの(笑)

ちゃんとできたのは数回だったかも。
来るぞ!来るぞ!と待ち構えてて。

ここぞという所で、リズムに合わせて振り付けをやるってこんなに楽しいんだ!と思いました。

しかもサイレントだし、なんの事前の説明もないわけですが。

周りも結構たくさんの方がこのハンドサインをやっていて、ここはとても楽しかったです。
この後で出て来るCREPEもですが、声を出さなくても、たとえ立ち上がって踊れなくても・・・
客席も一体になって一緒に楽しめる工夫がたくさん施してあって。
みんなとてもとても楽しそうでしたよ。
ぐだぐだなわりに、ぐったりしている客席はともかく…(笑)(笑)(笑)
剛さんの振り付けはキレよくカッコイイのなんのって!!

歌詞もまたキレが抜群で、家で聴いているときは、あまりの早口に歌詞がまったく入って来ず(笑)

まるでぽこぽこと打楽器のように「音」の楽しさが勝ち!な感じで聴いてしまうのですが。
(友人たちとの間ではこれを、まるで吹く楽器のタンギングっぽい歌唱と言ってます、笑)
今回は歌詞のテロップのおかげで、歌詞ごと存分に味わうことができました。
この曲の深さ、奥行きがとても伝わって、さらに好きになった気がします。

さらにこの曲にはもうひとつ大事な仕掛けがあって。
ホーン隊からのコーラスさんがユニゾンの不思議なエキゾチックなソロを歌うターンを経て…
別の曲「ENDRECHERI Party」

「さわげ~さわげ~サイレントに騒げ」

「泳げ泳げ 絶頂へ急げ」

が入ってきます。

その合間に合いの手のように入ってくるコーラスがまたカッコイイのなんのって!!
ここ、私たちが参加した日はまだアルバムが発売直前だったので、その意味やおもしろさがあんまりよくわかってなくて。

「えっ!?何?何?」とずっと思いながら聴いていたのですが(笑)
アルバムや配信で反芻して答え合わせをしてみると、いかにおもしろいことをやっているかがわかりました。

そもそも「サイレントに騒ぐ」というフレーズの強さったら。
まさしくコロナ禍真っ最中ならでは!!
そもそもが「GO TO FUNK」だって「GO TO TRIP」や「GO TO EAT」が容易に連想されます。
正直いろいろ政治的なモヤモヤがあって、あまり食指が動かなかった「GO TO」関連ですが…

「GO TO FUNK」に限っては、アルバムやサブスクで楽曲を手に入れさえすれば何度でも!!

無制限に存分に堪能できるって凄くないですか!?(笑)

そもそもこのタイトルにしようと思ったということが、今年(今の時点を軸に考えると昨年)アルバムを出したシンガーソングライターならではの発想だし。
毎年毎年コンスタントにアルバムを出している剛さんだからこそ。

その時々に思ったことを瞬発力を駆使して詞ににし、曲にしている人ならではのニューアルバムの仕掛けたち。
アルバムを聴くたびに、今後も2021のさまざまを思い出すのだろうなと思いました。

おっと、ずいぶん逸れちゃった。

「騒げ~」からのフレーズが何度も何度も繰り返されて。
「GO TO FUNK」へ戻る場所がまた絶妙だったのです。
舞浜ではアルバムの中身がまだわかっていなかったので、その凄さがわかっていなくて。

ここからは配信の時にメモったものです。

「誰かがルールを破れば その穴から悲しみが溢れ出し あっという間に溺れてく
ボクらは何度でもそのミスを犯す って言っても ルールなんてもんもない
それすら誰も気づけない? だから終わりも見えずらい
此処で何やってんだ ボクら・・・」

ここへ繋げたの、すごくないですか??

深すぎる!!!
そしてその後…

音の洪水のあのバンドが一瞬無音になるのです。
カラフルな照明もすべて白一色となり。
もちろん客席も誰も叫べない環境だから…

「しーーーーーん!!!」

この無音の効いたことといったら。
この辺、ほんと心憎い演出だったのでありました。
「SILENT」がほんと効いてる!!!
天才!!!

そして、しばしの沈黙のあと、何事もなかったかのように続きを歌い、最初のフレーズに戻るところ。

発想といい、演奏といい…すごいものを聴いてしまった感で、この辺りですでによれよれになっていました。

し・あ・わ・せ♡