ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 いろいろ

昨日レッスンに来たモカちゃんが、雨の中、大きなレッスンバックを抱えるようにして入ってきました。
バックが濡れないように気をつけてます・・・感が半端なくて、かわいいなぁとうっとり眺めていたら(笑)クリアファイルを四方八方から重ねたものを丁寧に取り出して・・・見せてくれました。
硬筆展金賞の賞状でした。
一年生、初めての硬筆展で金賞をいただいたんですって。
すっご〜い!!
そして誇らしげにわたしを見てにっこり。
大きさが中途半端なので、持ってくるのが大変だったそうです。
お迎えに来たおばあちゃんが、「こんな大雨なのに、どうしてもレイン先生に賞状を見せるってきかないものですから。すみません。ほめてくださいと言わんばかりだったでしょう〜お手数かけました。」っておばあちゃん。
いえいえ、うれしいですから。わたしにも絶対に見せねばと言ってくれるその気持ち。
天にも昇る気持ちになりましたよ・・・わたしが(笑)
しあわせだなぁ。
一方保育科の大学生のNちゃんは今日がピアノの試験のはず。
どうぞ受かりますように。なーむー。
先生なのに神頼みじゃダメだけど(笑)
大学4年生になって学校のピアノの先生が交代して、急にものすごい勢いでがんばり始めました。
「がんばってるんじゃなくて、がんばらされてるの!」とは本人のお話。
なんでもその先生、レッスン日のほかに、週に2回も無料で特別レッスンをしてくださっているんですって。
わたしも何度かそうやって、毎日のように呼びつけたことがあったけど、でも、今みたいにNちゃんのやる気に火をつけることは、全然できなかったなぁ。
ちょっとジェラシー。そして敗北感。
でも、着実に彼女は上手くなっているし、なにより精神が安定してるし、なによりわたしもレッスンしていてとても楽だし、とても楽しい。
やめたいとも言わないし、ピアノだいっきらいとも言わないし、死にたいとも言わない。
淡々と弾き、ここの指使いはこれであってる?ここのアルペジオ、なんで弾いてると手が痛くなっちゃうんだろう?と聞いてくることもとっても実際的なノウハウ。
指はここは3がいいと思う。1235で取る。1245で取る先生もいるかもだけど、わたしなら3かな。
あくまでもわたしなら・・・だけど。力がうまくかかる気がする。
アルペジオは小指に力を残しちゃうから手が痛くなっちゃうんだよ。弾き終わったらすぐに力を抜いてぶら〜んとさせてごらん。
「なるほど〜。」笑顔でNちゃん。
平和です。ありえないくらい平和。まるで夢のようです。
最も大切なことは単位をひとつずつでも拾いながら重ねていくことだから、今年は期待が持てそうです。
わたしがどうがんばってもできなかったこと、ほんの3ヶ月足らずでちゃんと掴んでNちゃんを引っ張り上げてる大学のピアノの先生・・・今年の方は本当にスゴイなぁ。
ここを学校の補習としてうちに来てくれる子が増えて、他の先生が「こう言った」「ああ言った」というのを知ることができるのがとても楽しいです。
そして自分の未熟さ、気がつかなかったところも思い知ります。
というわけで、若干こっそりいじけ気味になりながら(笑)Nちゃんのレッスンをしていたら、いきなりドンと衝撃があって、身体ごとNちゃんがこっちに身体を預けてきました(笑)
うわぁ、びっくりした〜なにごと?
ものすごく小さな小さな声で「先生、ちょっと疲れた。わたし、大丈夫?」
ぽつんとひとこと。
しばらくぐーーーっと身体を預けて黙って無言でもたれかかったままのNちゃん。
大柄な子なのでものすごく重たい・・・泣いてはなかったけど、ほんとに疲れた〜という感じで脱力してたな。
わたしもとっさに何を言っていいのかさっぱりわからず、ただただその重さをじんわりと味わってぼんやりしてしまいました(笑)
あとで通りすがったオトートが何か言いそうだったので「そういうことだったの」と話したら、その子と中学の同級生だったオトートは「なにやってんの?二人ともいい年して。生徒のおかあさんにでもなったつもり?自己満足?」と半分呆れ顔(笑)
まあまあまあ。
それはそれとして・・・当然のことに気がついてませんでした。
ああ、もしかしたら彼女、かなりギリギリまでがんばされてる?
超特急で走り続けて、相当うまくもなってるけど、かなりぎりぎりだったかな?
パンパンの風船みたいになりかけていたとしたら、大変だ!今にも破裂しそうな気さえする。
(わたしが)一緒になって調子に乗ったら、必ずあとから大きなツケが回ってきそう。
ってことで、そのことに全然想い至っていなくて、自分ごとで頭がいっぱいだった自分がとても恥ずかしくなりました。
未熟〜反省。
Nちゃんとはそろそろ12年。長く預かってるからこそ、気がついてあげられることがあるはずなのに、つまらないことを考えてて、彼女の今の「ほんとう」が見えてなかったかも。
そのあともいろいろ話をしたけど、少しは彼女の心に余地余白ができてますように。
そろそろ家の中のごたごたも片付いてきたし、次は自分だな・・・と思い始めています。
今日からまた、お父様の介護で休んでらした生徒さんが、お父様の調子が上がってきたので、復活してレッスンに来てくださることになってます。
午後は2年生のあいちゃんと音大生と中学の先生の日。
そろそろ自分の練習も再開しなきゃ。
その前にピアノを綺麗にしなくては・・・びっくりするほど埃だらけです。防音室にたまった埃をはらって、掃除機もかけるところから始めよう。