ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ばななさんの日記ほか

なかなかまとまった時間が取れず、うまく日記が書けません。
だからと言って凹んでいるとか、どうもやる気が出ないとかではなくて、むしろ充実していると言ってもいい日々なのですが、なぜかひとりきりになれるタイミングが全然ないという、ある意味しあわせな状況です。
特に最近はむしろうちの子どもたちに近いくらいの世代の若い友人たちに悩みを相談されたり、話を聞いてもらえますか?と言ってもらうことが多くて、一対一でがっつりということが多いので、ネットや日記と向き合う時間がなかなか取れないのですが、それはそれでとってもしあわせなことだなあと思ってます。
「どう思いますか?」と聞かれても、ただムダに?余分に?年を食ってるだけなので(笑)むしろ陳腐なことしか言えないし(笑)まあせいぜい聞くだけ。一緒に怒ったり笑ったりするだけなのですが、それでも誰かと気持ちを共有する時間、違う世代の人の思いに耳を傾けたり、そうだ!そうだ!と思ったり、実際に相手に思ったことを伝えたりできる環境にあるのはしあわせだなあと思います。
小さい頃はものすごく「孤独」ということを強く意識する子どもで、口には出さないものの、きっと年を取るとともにどんどん孤独は増していくのだろうと冷めたことを思っているようなかわいくないところがあったのですが、実際に年を取ってみたら、少なくとも今のところは・・・ですけど、全然そんなことはなくて・・・。
ありがたいことだなあと思ってます(なんか急速におばあちゃん化してるな、笑)
わたしが若い頃もそうだったけど、どんな時代においても「今の若い人は!!」と言われることが多いですが、少なくともわたしの周りの若い人達は、男子も女子もみんな本当に生真面目で一生懸命で・・・彼らのこれからの人生に、いっぱいいっぱいHAPPYなことが待っているといいなあと心から願っています。
さて。
きのうの朝、友人からよしもとばななさんの日記が更新されていることを教えていただきました。
こちらです。
わたしがばななさんの文章と初めて出会ったのは「キッチン」の頃で、たくさんの著作に触れつつ一緒に年を取ってきたと親近感を持って感じている同世代ですが、今月の日記には心をまるごと持っていかれてしまい、きのう一日中、あの日記に書かれていたことを考えていました。
読み手の涙腺が容易に決壊してしまう、哀しくもせつないできごとがたくさんありながらも、読んでいる人にたくさんの勇気を与える文章です。
いつも思うけど、ばななさんの文章は、誰にでもわかる言葉で愛情深くまっすぐに紡がれていて・・・よけいな飾りがついてないところがとっても好きです。
日記の中にでてきたばななさんの若いお友達、るなさんのくだりは人としてかくあれたらどんなに素敵だろうという理想の形を教えてくださったように思います。
るなさんは亡くなられたけど、彼女のやさしい気持ちや大きな存在感、素敵な生き方はばななさんの文章を通してこれからもずっと読んだ人を励ましていくことでしょう。
るなさんもお空の上からこの文章に触れて、お友達のやさしい気持ちや愛情を十分に感じてとってもしあわせに思っていらっしゃるのではないかなんて思いました。
文章の中に出てくる小沢健二さんも素敵な存在感。
わたしはおじさまの小澤征爾さんほど彼のことは知らないのですが、ばななさんの文章を読んで彼の作品にも触れてみたいなあと思いました。
オザケンさんに詳しい方がいらしたら、入門者にオススメの作品があったらお暇な時に教えていただけたらうれしいです。)
そしてそして・・・なによりいろいろな哀しいことに自然に寄り添い、前を向いて歩いているばななさんのありかたがすごく好きでした。
ちょっと長い文章ですが、若いみなさんも、人生の先輩方も、同世代でばななさんと同じようにお別れを経験した方、送らなければならない命と向き合ってらっしゃる方、いつか必ず経験しなくてはならないお別れの覚悟を決めなきゃなと思っているみなさんも・・・ぜひぜひ触れてみてくださいね。