ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 KAZUMASA ODA TOUR 2011 どーもどーも 〜その日が来るまで〜 9月28日


久しぶりに小田さんの生歌を聴いてきました。
16歳の頃からずっと大好きだった人ですが、ライブ参戦は多分20代前半以来です。
小田さんは多分、わたしが初めて本気でその人の作り出す音楽に惹かれた「生きてる人」(わたしのフィールド、クラシックの作曲家の多くが相当前に亡くなってますから、笑)です。
高校2年の時に初めて男子にプレゼントされたレコードがオフコースのベスト・セレクション1でした。
(いやいや違ったな。初めて男子にもらったレコードは小5で引っ越した時のポールアンカのマイウエイだった、笑)

アンソロジー~オフコース・ベスト・セレクション(1)1973~1976

アンソロジー~オフコース・ベスト・セレクション(1)1973~1976

当時すでにこのアルバムの曲は「ちょっと昔の曲ばかり」でしたが(笑)強烈に惹きつけられました。
更に言うと、この時の彼とはたった3ヶ月でさようなら。
(多分井の頭公園でボートに乗ったのが失敗だったかもしれない、笑)
さっさと幕を閉じましたが、オフコースへの想いは残り…このアルバムの中に入っている曲たちを頼りに、自分で一枚一枚アルバムを買い足していって、気がつけば全部持ってる…的な感じになったのだと思います。
どう見てもお互い恋に恋していただけという感じだったほろ苦い思い出と小田さんがセットになっているものですから、わたしは小田さんのことを思い出すたびその男子のことも思い出します。
彼は今もお元気かしらん(笑)ラグビー部のアーガイルのシャツが似合う人でした。
さて。
その小田さんのライブに、なんとほぼ20年ぶりで参戦してきました。
誘ってくださったのは山形の仲良しさん、そらちゃん。
アンジェラさん、いきものがかり、最近毎年一度は一緒にライブに連れて行ってもらっている気がします。
一回り以上年下の彼女ですが、同じものを見て感動を分かち合える素敵な友達のひとりです。
というわけで、続きを読むからはライブの感想です。
かなり長いですので、ご覚悟を持ってどうぞ。
ファンの年齢層がびっくりするほど幅広くて、小学生からお年寄りまで。ご夫婦や友達同士、ファミリーで参戦?とおぼしきみなさんもいて驚きました。
東京ドームは元旦ぶりですが、多分KinKiコンよりも人がいっぱい入ってました。
わりと小さめのセンターステージの後ろ側にも人がたくさん入っていたし、見切れ席じゃないの?という位置の2階席にもびっしり。
アリーナもびっくりするほどたくさんのブロックの客席がありました。
アリーナの客席を囲むようにして、大きな五角形の花道があって、一辺がとても長いのですが、ひとつひとつの角に丸いステージ。そしてそこからセンタステージへと直接つながる3本の花道。
でも花道をつなぐ乗り物らしきものはないし、まさかここを歩いて歌うわけじゃないよね?と思っていたら、そのまさか。歩くどころかステージからステージへと走り回って、全部のステージをたっぷり使って歌ってました。それだけにとどまらず、途中何度もステージを降りて外周を走ったり、ついでに客席にマイクを向けたり、手を振ったり、あれ?この方こんなにアクティブでしたっけ?
以前オフコース時代にライブ参戦した頃は、多分MCもほとんどなかったし、ほぼセンターにいらして、ひたすら音楽に集中…というスタイルだったと思います。
彼は今年64歳だそうです。
そしてわたしはカーブスに行ってどうなりたいのかやっとイメージできました。
あんな風にどこまでもアクティブで、精神的にもタフな…年を取れば取るほど元気で、若い人にパワーを分けてあげられるくらいのおばちゃんになりたいのです!!(言うのはただ〜っ!)
ライブは、6時36分ごろにスタートして、なんと9時50分終了。
かなりの長丁場でしたが、あっという間でした。
できることならもっともっと、夜通し歌声を聴いていたいとさえ思いました(笑)
当時彼の音楽に身を焦がし、少ない露出をとことん追いかけたり、雑誌を隅々まで読みこんだり、彼の地元、ゆかりの場所を訪ねたり…そうしてはよく凹んでました。
今思えばなんで?という感じですが、彼という人はその昔意外とむずかしい人で、わたし自身が子どもたったこともあって、彼のことは何でもわかりたいと思うのにわからず。
更に彼自身あまり心のシャッターをファンに向けて解放してはくれなくて…常に焦れ焦れしていた気がします。
それこそ、高校生のわたしはステージの上の彼にこそ恋をしていたのかもしれません。
そんな彼のことを、20年以上も経った後こんなに穏やかに楽しく応援する日が来ようとは!!人生ってわからないなぁと思います。
そして相変わらず小田さんの素敵だったこと。
元彼に会ったような、大好きな親戚のおじさんに会ったような(両者ではずいぶん違いますけど、笑)不思議なテンションで見てました。
さて。本編。
小田さんは数年前、東京ドームのコンサートのためのリハーサルで、調子に乗って自転車を漕いでいたらばったり倒れて骨折されたことがあるそうで、その時は存分に走りまわれなくて悔しかったとおっしゃってました。
その時自分は中止になってもやむを得ないくらいの気持ちだったのに、一向にスタッフに中止決定の気配はなく…ついに「何か箱みたいなものに小田さんを乗せて、花道を動かしたらどうか」という案も出たそうです。
おお、トロッコ?その方式はジャニコンでよく知ってる…と瞬時に頷いたわたしたちですが、その案に対して小田さんが言った言葉は「大五郎じゃあるまいし、そんなことできるか!!」…ですって(笑)
大五郎というのはもちろん子連れ狼の大五郎。確かに確かに〜でもそのたとえって…と爆笑してしまいました(笑)
彼の半分?いえいえ3分の1、4分の1の子たち、ジャニーズのアイドルたちはみんな大五郎方式を取り入れてますけれども。
そんな小田さんは今年は体調もいいみたいで、センターステージにいる時間よりも圧倒的にアリーナのどこかにいる時間の方が長かったです。まるでアリーナ全体がステージでした。ものすごいパワーでとっても勇気づけられました(笑)
大ヒット曲「キラキラ」では、片手でマイクを持って、片手で自転車のサドルハンドル(なぜか間違えてました、笑)を持って、全力で歌いながら外周をまわってました。
自転車を全力でこぎながら歌っても全然ブレない、音程も揺れない歌声には心底びっくり。
そもそも歌声自体、25年前とまったく変わらず伸びもパワーもあって…いえいえ、どうかすると25年前よりもよく声が出ていると言ってもいいかも?というほどで、あの声をずっと維持されていることにものすごく尊敬の念を覚えました。ほんとすごかったです。やっぱりずっと現役、第一線で居続けるためにかなり努力、鍛練してらっしゃるのだろうなぁと大いに刺激を受けました。
次元はまったく違いますが、わたしも人としてかくありたいなぁと心底思いました。
そもそも、東京ドームだということを途中で忘れるくらい音響がよくてびっくり。PAがいいのかしら?
あの広さだし、ドラムやギター、キーボードの他にも弦もたくさん入っているから、バランスとかとてもむずかしいだろうと思うのに、更にわたしたちがいたのは40ゲート、2階席だったのにも関らず、音が本当によくてびっくりしました。
昔から小田さんという方はとっても完璧主義で、相当音作りにこだわる方という印象でしたが、それにしてもすごかったです。
MCがとっても多かったことにもびっくり。
あんなに饒舌な方でしたっけ?のみならずおしゃべりもおもしろかったです。
一番おもしろかったMCは「植樹」の話で、岡山だったかな?「植樹をお願いします」と言われ「ご当地紀行」の撮影隊も入れて公園で植樹をしたら、だいぶ後になっていきなり新聞に小田さんの名前入りでその話が載っていたそうです。
それもなぜか『一度植樹された木が引っこ抜かれた』という話題だったと。
びっくりな話ですが、そもそも植樹を頼んだ人がちゃんと議会の許可を取っていなかったことが判明し、小田さんにしてみればとんだことに巻き込まれたというお話です。
あまりに衝撃的な出来事だったので、この話は一度福岡でネタにして、封印されるはずだったと。
でもあまりに面白いのでもう一度ネタにします…と、最初に植樹した時の映像と共におもしろおかしく話してくださいました(笑)
あんなに頼まれて植樹したのに引っこ抜かれたとは…と淡々としゃべる小田さんがおかしくて場内大爆笑(笑)
まだ興奮冷めやらず涙が出るくらい笑っているうちに、ご本人はさっさと気持ちを切り替えて「では」と美しい声で歌い出しました。
その曲はよりによって個人的にあり余るほど思い出がつまった「秋の気配」だったわけですが、この曲を笑いによる涙を浮かべて聴いてしまったのは一生の不覚…
小田さんも歌い終わった後、聴きながらも頭に「植樹」って言葉が浮かんだでしょ?的なことをにやにやしながらおっしゃってましたけど、別の涙を流しつつ聴きたかったんですけど…(笑)もうもうもう。
わたしは古い曲はほぼ完ぺきに歌詞込みで入っていて、更に新しいアルバムはかなり聴き込んで行きましたが、子育て中くらいの間がわかりやすく抜けていて、歌詞はもちろん、曲名も知らないものがあったのでセットリストは拾いものですが、一応記念に載せておきます。

明日
(MC)
ラブ・ストーリーは突然に
こころ
正義は勝つ
(MC) メンバー紹介
誰れもどんなことも
こたえ
(MC)
たしかなこと
(MC)
若葉のひと
(MC)
秋の気配
(MC)
I LOVE YOU〜切ない愛のうたをきかせて〜good times & bad times〜めぐる季節〜水曜日の午後〜少年のように
(MC)
緑の街
風の坂道
<ご当地紀行> これまでの総集編
グッバイ
思いのままに〜愛を止めないで〜the flag
やさしい雨
Yes−No
キラキラ
伝えたいことがあるんだ
緑の日々
今日もどこかで
さよならは言わない
東京の空
(MC)
hello hello
ーアンコール1ー
ムーンライト・セレナーデ
またたく星に願いを
ダイジョウブ
ーアンコール2ー
(MC)
言葉にできない
YES−YES−YES
いつもいつも
(MC)
君のこと

たくさん入っていたMCでは、2回くらい震災にも触れてらっしゃいました。
彼は確か東北大学のご出身だったと記憶しているので、東北に対しては人一倍思い入れがあるのだろうなあと思います。
曲数もたくさん。一部メドレーもありましたが、往年の大好きだった曲もたくさん入っていて、最初の方からうるうるした箇所が何か所かありました。
たとえば、「たしかなこと」「秋の気配」「めぐる季節」「水曜日の午後」「思いのままに」「愛を止めないで」「Yes−No」「伝えたいことがあるんだ」「緑の日々」「言葉にできない」「YES−YES−YES」「いつもいつも」
このあたりはほぼ歌詞もまだ完ぺきに覚えていたし、思い出がありすぎてあちこち涙目に(笑)我ながらびっくり。
特に好きだった「めぐる季節」と「緑の日々」。以前早稲田のバンドサークルのお手伝いをしていたことがあるのですが、その時に完コピした「Yes-No」のリフは覚えていたのと同じだったし、なんといってもマニアックなツボとしては「いつもいつも」これはアカペラの曲ですが、ほんとなつかしくて心がぎゅーっとなりました。
音楽的に圧巻だったのが「Yes-No」からの流れで、サックスのソロから始まるのですが、めちゃめちゃ煽るなあと思っていたらどっかーん!!と大々的に特効が入ってびっくり!!まさか小田さんで特効?と思いましたが、さすがのわたしも40ゲートだったのでそんなにダメージはなく(笑)
ここからはあまりに歌声に、音楽に惹きつけられて、息をするのを忘れました(笑)
そして鼻をすする(笑)涙をぬぐおう…と思ったらハンカチがない!!
いえいえ、前回安全地帯の時に暗がりの中でバックからハンカチが見つからず苦労したので、今回は念のため手に持っていたのですよ…
ところが…興奮して立ち上がった隙に前の席との隙間に落としてしまい…肝心な時にやっぱりハンカチがなく…そわそわしてごめん、そらちゃん。
申し訳ないことをしました(笑)
仕方ないので途中からティッシュ片手にずっとうるうるしながら見てました。
「Yes−No」「キラキラ」「伝えたいことがあるんだ」「緑の日々」この辺ですでに危なかった涙腺は、めざましテレビの「今日もどこかで」で完全に決壊しました。
あんなに昔好きだった方のライブなのに、一番印象に残った曲が最新のアルバムの曲たちというのが自分でもびっくり&小田さんの凄さだと思いましたよ。
今現在進行形の彼が一番素敵でした。感動です。
ちなみにそのアルバムはこちら。

どーも

どーも

「さよならは言わない」と大好きなドラマの主題歌「東京の空」はもう一度聴きたいな。
わたしは中3の三学期になってから父の転勤で東京に引っ越して来て、来たばかりの頃はかなり悔しい思いをしたり、転校先の中学が大荒れで、学校一怖〜い女子と最後には教室で取っ組み合いになった思い出もありますが(笑)
それでもやっぱり東京の空が好き。空気も悪くてゴミゴミしてましたが、それでも絶体絶命のピンチを救ってくれる人もいて、温かい心にもたくさん触れました。
奈良の空はもちろん大好きですが、東京の空も負けずに好き。わたしにとってはここもちゃんと思い出多きふるさとの空…そんなことを思いながら聴いてました。素晴らしかったです。
このあたりは、アリーナのわりと近い場所で、ピアノを弾きながら歌ってらした小田さん。帰り道、近くで見られたとおぼしき方があの時のピアノはスタインウエイだったよね?とおっしゃってたのを小耳に挟みました。どうりでいい音でした。
彼の弾くピアノは相変わらず緻密で端正。ギターもかなり巧いんだなぁとあらためて思いましたが、やっぱり彼の歌声には彼のピアノがよく似合います。
本編最後の「hello hello」もとってもよかったです。

きっといいことが待ってる
そう思っている ホントに
君が 幸せになると 信じてる
中略
強く生きて やさしく生きて
自信をなくして くじけそうになっても
君の ほんとに 大事なものを 見つける その時まで

ほんとにね〜(涙)
アンコールの1曲目でなんと小田さんはサックスを吹いてました。他のみなさんもサックスだったかな!?
しかも曲はわたしも大好きな曲、「ムーンライト・セレナーデ」
これはさすがに本職じゃないし、一流の音…とはいかなかったかもですが、ものすごく丁寧に練習されて心をこめて演奏されていたのだと思われ…とてもとても素敵でした。
アンコールに入ってからもやっぱりパワフルに動き回りながらたくさん歌ってくださって、最後まで歌声も枯れず疲れも見せず本当にすばらしいステージでした。
蛇足な上に年がバレますが…16歳年上の小田さんの背中はやっぱり遠かったです。これからも彼の背中を追い掛けていたいと思いましたが、ぜんぜん追いつきそうな気がしません。益々距離が開かないようにがんばっていこ。
その彼のライブを16歳年下の目下のところの大本命、KinKiさんと同い年のそらちゃんと行く…なんだか象徴的な気がしました(笑)
どうやらわたしが一番好きな人たちは、16年周期であちらからやってきて、がっちりと心を捕まえていつまでも離さない…そんな気がしました(笑)
ただ今の本命32歳の次は……16歳…ですかね!?(笑)
ちなみに今のところ気になる16歳はいません。むふ。
また機会があればぜひぜひ小田さんのライブには参戦したいです。
誘ってくださったそらちゃんに感謝をこめて!!
また遊ぼう。