ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 「Love Event HIGHER in JAPAN」25日 その5 東儀さんとのご縁の話

 東儀さんは、イベントのかなり前半の方で、白いシャツを着てさわやかに颯爽と現れ、出て来られるなり洗練された仕草でケリーに握手を求めます。一方わたわたしながら、ぎこちなく握手をするケリー。この対比が微笑ましくて、客席からは拍手大喝采です。
 東儀さんと会ったのは二度目だそうで、堂本兄弟以来だと思います。ケリーは堂本兄弟のとき、笙やいろんな楽器を目の前で演奏してもらってENDLICHERI☆ENDLICHERIと何か共鳴してもらえるものがあるんじゃないかと思い、本人が直接筆でお手紙を書いたんだそうです。
 手紙を見た東儀さんは、決して綺麗な字ではないけど、 読んだ時に、本気で音楽が好きなこと、笙や篳篥などの日本古来の楽器に本当に興味を持ってくれていることが伝わったので、即座に「イベントに出よう」と思ったそうです。
 このことについて、東儀さんは「つよしくんからラブレターをもらった」と思い、ケリーは「ラブコールを送った」とそれぞれ表現しているのが微笑ましかったです。
 今回、リハーサルのために初めて会場入りした東儀さんは、ご自分のコンサートとの共通点をたくさん見つけたそうです。たとえば東儀さんも、昨年のコンサートで龍のオブジェを舞台に置いていたそうですし、(今年は鳳凰を置いていらっしゃるらしいです。)ステージのコンセプトも似ていると。ふたりは出会って2度目、お互いのライブについては全く知らなかったので、偶然それらが似ていることにびっくりだったとか。
 また、tankにたくさん使われている「紫色」にも感じるところがあったそうで本人に聞いてみたら、ケリーが(聖徳太子が制定したとされる)官位十二階などをイメージし、自分で意図して選んだ色だということを知って、更に驚かれたとか。また、ケリーの楽屋を見て、その場所が「夢殿」に似ているとも思ったそうで、双方の共通点「聖徳太子」には東儀さんもとても縁があるのだよ・・・と。
 この話は堂本兄弟でもおっしゃっていましたが、東儀家は1300年続く家系で、わかっている一番前の先祖が聖徳太子の参謀として遣えた雅楽師で、それらの偶然からケリーの中に「聖徳太子」の魂を見たように思い、出会うべく運命だったかもしれないと思ったそうです。
 ケリーもまたスピリチュアル関係の方に、なぜかわからないけれど「うしろに聖徳太子が見える」と何度か言われていて、不思議だなあと思っていたとか。
 そんなこんなで、東儀さんの方もこの偶然にかなりご縁を感じられたらしく、彼の方から「今日が(このご縁の)スタートだよ」とおっしゃったことが、とても心に残りました。聖徳太子の参謀だった祖先に習って、『ボクはつよしくんをサポートする運命なのかもね』というようなことも大真面目におっしゃっていて、すごい方になんてすごいことを言われているんだろう!!とびっくりが止まらないわたしたちなのでした(笑)
 途中、ケリーが一生懸命聖徳太子の話やふたりの共通点の話をすればするほど、客席からはなぜかくすくす笑いが起きていて、ちっとも信用されないけれど、東儀さんが話すともっともらしい顔をして頷くのが納得いかないというようなことを言っていて、笑えました。
 そういえば、「奈良遷都1300年のイベントに出たい」と言うケリーに「そういうのは口に出して言っておいたほうがいいよ。言えば現実になるかもしれないから。」と東儀さんがおっしゃる場面もありました。「じゃあ、言っとこ。出ます」と断言するケリー。ご一緒に参加なんていうことになったら途方もなく素敵かもと想像するだけですでにしあわせなお手軽ファンのわたし(笑)
 東儀さんは、雅楽で使われる主な楽器についても触れ、説明してくださったのですが、その部分はきちんと覚えられなかったので、わたしは昨日手にしたアルバムに書いてあった雅楽器の説明や、百科事典、中学校の教科書などを参考に、勉強したことを書いてみます。
 「笙」という楽器は、和音を奏するのが主だそうで、他の楽器を包み込むような役割を持ち、古代の人は、その音色で「天から差し込む光」を表現したとされているそうです。
 「篳篥」は、縦笛で音域は意外に狭く、一般的な男性の音域ほどで、古代の人たちは、この音色で「人間の声」を表したのだそうです。つまり、地上の声、「地の音」と考えられるのだそう。
 「龍笛」は横笛で、篳篥の音にまとわりついたり、時に主旋律を取ったりするそうですが、古代の人は空を駆け巡る「龍の鳴き声」を表したと考えられていたそうです。
 つまり主要なこの楽器3本で合奏するということは、「天」「地」「空」を合わせることであり、音楽で宇宙を作ることなのだそうです。
 この説明をイベントで聞いた時、キーワード「宇宙」という言葉が出てきたことにたいそうびっくりしました。なんとなく「空が泣くから」に雅楽器が似合うだろうなあとは漠然と思っていたのですが、「宇宙」というキーワードが出てくるとは思いませんでした。へぇ〜っとびっくりです。
 蛇足ですが、わたしがこっそり思い出していたのは、結婚後すぐぐらいに夢中で読んでいた「宇宙の皇子」という藤川桂介氏の小説で、わりと最近映画化もされたと思うのですが、あのお話も奈良が舞台になっていたし、そういえばあそこにも「宇宙」という言葉が当然のように出て来たなあと思ったのでした。本を読んだのはあまりにも前すぎて、ほとんど内容は覚えていないし、共通点があるというわけではないと思うのですが、これらのキーワードで突然頭の中に浮かびました。
 わたしの常識では、宇宙と言えばたとえばスペースシャトルだったり、NASAだったり、新しいモノ、近未来的なものの象徴のようなイメージなのですが、古代の人が抱いた宇宙とは・・・なんてことも、後々じっくり検証してみたいなんて思ったりもしました。
 今回のことで、職業柄もあって、いろいろと雅楽にも興味が広がって、あちこち検索して勉強しているうちに、昨年池袋のサンシャインのプラネタリウムで「東儀秀樹 宇宙を奏でる」という番組が上映されていたことを知りました。またまたここにも、不思議な偶然の一致がひとつ(笑)いつか大平さんのプラネタリウムの中で、東儀さんとケリーのコラポレーションによる音楽が奏でられたら・・・な〜んてことを想像しただけでもわくわくしたりしました。

注:雅楽についての記述は、中学校の教科書や東儀さんのCDの中の解説、図書館の百科事典などで調べて書いてみましたが、理解が不十分です。勘違いや間違いがありましたら、教えていただけたらと思います。速やかに直したいと思います。