ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 十人十色 水声 奈良100年会館 10月22日 (その5)

じゃんじゃん行きます。下の日記、その4からの続きです。
☆対バン対決から「ぼくの音が出ない〜♪」まで
そして、SWIN-GOさんの仕切り、彼のアナウンスで対バン対決なるものが始まります。
8×8 4×4 2×2とわたしメモ。
これは多分小節の数かなぁ。アドリブの中の最小限の決まりごとの話しじゃなかったかと?
(どなたか覚えている方がいらしたら、補足お願いしたいです。すみません。こんなに遅く書くから…)
SWIN-GOさんがマイクを持って、DJが始まります。いい声だなぁ。なんだかラジオ番組かなんかの公開録音風!?(笑)
ちなみに…スタートは竹内くんと名越さんでギター対決。これがかっこよかったのは言うまでもありません。
つよしさんライブで培ったこの黄金のギターコンビは息もぴったり。でもこの方たち、本当にギターの音は全然違うのですよね。それがおもしろくてならないところだと思います(笑)
この方たちが一緒のステージにいて全然成立しちゃうのがつよしさんの音楽の世界なのです!だから大好き!

次はSASUKE氏とふさはらさん。
ここで、ちょっと大げさですが、わたし的大発見!!
やっぱりふさはらさんが時々鳴らしてらした和の楽器は「篳篥(ひちりき)でした。
そうはっきりと紹介されていたのでわかったのです。このライブで篳篥を使ったのはここだけだと思いますが、小さな縦笛状のその形、取り付けられた透明なアクリルボードみたいなのは集音用かしら?
とにかく興味深くてガン見してました。
太い音色のトロンボーンと、これまた強烈な音が鳴る篳篥とのセッション。洋と和の融合。ああ、やっぱり音楽ってなんでもありだな。

Leonard Etoさんと平岡さん
和太鼓と奄美大島ちっくな歌声。これが絶妙なハーモニーを織りなしていました。わたしメモには「春の宵」的な音…と書いてあります。どんなのじゃ(笑)多分こちらも雅楽っぽい、いにしえの歌声に聴こえたのでは?
この対決の組み合わせを考えたのもSWIN-GOさんなのかしら?ものすごく貴重でセンスある〜♪とひたすら感服。

Tigerさんと白根さんはオトナな雰囲気。思いきりジャジーな感じで。このあたりは夜の酒場で聴きたい感じ。

建さんとシロクマさん
この時SWIN-GOさんは「子弟対決」と言ったように記憶しているのですが(もしや記憶違いの可能性も)だから、つよしさんと建さんなのかな?と思った覚えがあります。
しかし、呼ばれたのは建さんとシロクマさんでした。
シロクマさんのことをSWIN-GOさんが「天性の子分肌」とおっしゃっていて、ツボに入ってくすくす笑ってしまいごめんなさい(笑)

そして、SWIN-GOさんのソロ。
彼のアナウンスも、そして演奏も、それはそれはピカピカしていて水を得た魚のようでした。
「バンドの空気に完全に馴染んで、輝き出す個性」とわたしメモ。
昨年の平安神宮で初めて彼がこのバンドの中に入った時は、あるいは緊張し、あるいは遠慮もあったのか、まだまだ本領を発揮してなかったかも?と思ったのですが、今回はとってもはじけてらっしゃいました。シンセサイザーの宇宙的な音で会場を存分に魅了してました。
つよしさんのバックに途中から入られた方々には、必ずこの「個性が輝き出す瞬間」というのがある気がします。
そして、何人かの方について「この時だ!」というのにたまたま立ち会えたような気がしているのですが、 即興性が高くて、自由であるがゆえにすべてはその人の個性とひらめきにゆだねられているわけで、誰にでもできる…というわけでは絶対にないハズ。
みなさんバンドマンの世界でも相当の猛者なんだろうなぁ…。

さて。
満を持して最後に出てきました!つよしさんの順番だったのですが、ギターを抱えてセンターへ。
すでに期待から大盛り上がりになってる会場の中、一瞬つよしさんのギターの音が鳴ったと思ったら、次の瞬間には突然途切れて、ウンともスンとも言わなくなりました……当惑気味のつよしさん。音がまったく鳴らず、キョロキョロしたり袖を見たりしています。
メンバーさんもみんな顔を見合わせて「あれ?」という顔をしています。
つよしさんはとうとうマイクの前に来て、
「何も音が出ない♪」「ぼくの音が出ない」と歌い出します。印象に残ったメロディーは「×ラララララララソッラー♪」
最初はつぶやくように、ささやくように…いやいやボヤくように…かな(笑)

ローディーさんが出て来て、線を引っこ抜いて、あっちに挿したりこっちに挿したり。
エフェクターやアンプをいじってます。
でもどうやっても音が出ず…哀しいかなまったく出ず。

そのスタッフさんの努力の間も歌い続けるつよしさん。
「ぼくの音がでない♪」をさまざまにアレンジしてボヤキながら歌います。
スタッフさん、とうとうギターを取り替えてみました。
「やっぱり音が出ない〜♪」と歌うつよしさん。「何をしても出な〜い〜♪」と畳みかけます。
結局ダメで、そのうちにだんだん歌うことに本格的に乗ってくるつよしさん。手拍子が始まりました。
いつしかベースやギターが一緒にちょろちょろ音を鳴らし始めてます。
「音が出ないなら〜(ソソソソソソソラ〜)♪」を何度か繰り返すのが助走のようになって、だんだんに字余り気味に、でも変拍子風に、言っているボヤキとは反比例して音楽が、歌声がどんどんカッコよさを増していきます。
そして突然「カチっ」とスイッチが入ったのが聴こえたような気がして(笑)
「WOOOOOOOH−−−−−♪」(ミーーーーレーーーードレドラーーーー!!)と魅惑のロングトーン
ひゃぁ〜っ!!なんだ、あのカッコよいフレーズは。そして低音の非常にいい声は!!そして身体を折って歌い出す。醸し出される強烈な色気。いやん、うれしい。
(メロディーが間違ってたらごめんなさい。なんせ殴り書き、笑)
気がつけばどんどんバンドの音が厚くなってきた!!ラッキー。こんなところで魅惑の歌声やシャウトが聴けるなんて…
最初作曲ズドーンズドーンズドーン風(いにしえのどんなもんやの即興曲コーナー名です。)に始まった音楽は、超カッコイイボーカル曲に昇進。
篳篥も入ってきて、バンドのサウンドがどんどん重なってきます。
歌詞が「LOVE LOVE LOVE LOVE LOVE LOVEーーー!!」になってきて…このフレーズが何度も何度もリピートされながら高みへと昇っていきます。
すべての楽器の音がパワフルに、目の前が開けたように大音声で鳴り始めて…すべての音の渦の中心で堂々と愛を歌うドウモトツヨシ。
最後はボーカルが入った一大セッションになって終了。
ああ、今日ばかりは「ギターの音が鳴らなくなってありがとう!!」と思いましたのことよ。
あのいい声を引っ張りだしてくれた魅惑のトラブルに感謝です…そしてローディーさん、おつかれさまです(笑)