ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 Nijiの詩 その2 technologiaー意思ー

この曲は今もこのシングルの中でやっぱり不動の一番です。
初めて聴いた瞬間から惹きつけられてしかたありません。
唯一このシングルの中で、最近生みだされた曲ということもあるのかもしれませんが、彼の創作をずっと楽しみに見守ってきた者として、最も今回新鮮に受け取ったのがこの曲です。
ところが、どうしてこの曲の感想をなかなか書けなかったかというと、イントロの音で既に引っ掛かって???がたくさん。
気になって他のブログもあちこち見てみたのですが、そんなことを言ってらっしゃるサイトには出会えず。
もしやひとりよがりで間違ったことを言ってる?とも思い、そこははずして感想を書こうとも思ったのですが、やっぱりどうしても書きたい!!ということで、もしかしたら盛大な勘違いかもしれない…と断ったうえでやっぱり書かせていただきます。
全部読み返してみると、いつにも増して主観的で感覚的で根拠がないことをいっぱい書いているので、そういうのはちょっと…という方はどうぞするする〜っとスルーしてくださいね。
本当はもっとアナリーゼ(分析)的な冷静な感想を書こうかとも思っていたのですが、なんだかこの曲に関してはあんまり理屈っぽく書くのは違う気がして仕方ないのです。
それでもいいよ…という方のみ続きを読むからどうぞ〜
イントロの部分、後ろの方で雅楽の楽器らしき音が鳴っていませんか?
ふわ〜っと広がりのある明るい音。
この音がとても好きで、その音について確信を持って書きたいのに、雅楽の楽器の音色をちゃんと聞き分けられないわたしは、『何の楽器だろう?』という段階で既に挫折しかけました(笑)
ああ、カーブスじゃなくて、和の楽器とか習いに行った方がよかったんじゃないの!?わたし(笑)
そこで、自分の日記の過去ログを辿ってお台場のイベントまで戻って雅楽に関しての基礎知識を書いた記述を探しました。
更に以前雅楽の楽器について東儀さんとバイオリンの古澤さんのライブで彼に教わったこと、中学1年生の音楽の教科書を繰って調べたことをもう一度思い出したりもしました。
そして見つけた内容、自分が一度ふぇるまーたに書いたことをもう一度転載するとこんな感じです。

「笙」という楽器は、和音を奏するのが主だそうで、他の楽器を包み込むような役割を持ち、古代の人は、その音色で「天から差し込む光」を表現したとされているそうです。

 「篳篥」は、縦笛で音域は意外に狭く、一般的な男性の音域ほどで、古代の人たちは、この音色で「人間の声」を表したのだそうです。つまり、地上の声、「地の音」と考えられるのだそう。

 「龍笛」は横笛で、篳篥の音にまとわりついたり、時に主旋律を取ったりするそうですが、古代の人は空を駆け巡る「龍の鳴き声」を表したと考えられていたそうです。

(つまり主要なこの楽器3本で合奏するということは、「天」「地」「空」を合わせることであり、音楽で宇宙を作ることなのだそうです。)

()からあとは別に言わなくてもいいですが、近い将来、さらにこの三つの楽器のことをもう一度考える機会が近々来そうな予感があるので、とりあえず転載しておきます(笑)
その話はとりあえず置いておいて…
technologiaの最初の部分を彩っている音は『笙かな?』とあらためて思いました。
少し和音っぽい響きが聞こえる気がするし、そういえば「天から差し込む光」にも似て、広がりがある美しい音です。この音がとても効果的に使われている気がします。
ここ以外にも和の楽器?という匂いがする場所があって、いつかこの音が何なのか?あるいは何っぽく入れてあるのかご本人に聴いてみたいです。
新しいアルバムは和のテイストを入れたものになるそうですが、それはこんな感じなのだろうか?こんな風にさりげなく入っているのだとしたら、すごくおもしろいかも…とも思ったり。
平安神宮で演奏された『美我空』みたいに、雅楽テイスト全開なのも好きですが、こんな風に和が主張しすぎず喧嘩せず入っているのもきっと好き。そんなことを思いました。これは単なる予想ですけれども。
つよしさんの声のイメージはニュートラル。Nijiの詩とは少し違いますが、この曲もまっすぐな癖のない声。『ぼくの声は水のように〜♪」まさしくそんな感じがします。この部分のメロディーラインのなんともいえないさびしい感じも好き。
全体に漂うノスタルジックな雰囲気に強烈に惹かれます。
SASUKEさんのトロンボーンの歌声に絡まるような色っぽい主張のある音がとっても好きです。
豪太さんのドラムのシャープな音はこの曲の締めるところをちゃんと締めている気がします。
パーカッションのスティーヴさんの自由な音が所々から聴こえます。ところどころ、若干アフリカンな感じの音に聴こえるのはこの方の音かな。
ギターの名越さんは時々水に反射してキラっと光る日射しような音を鳴らし、KenKenのベースはよく聞くと意外とフリーダム。
歌がちゃんと前に出ているせいか、そんなにバックの音は厚くないと思っていたのですが、歌詞カードの後ろの方の参加しているみなさんのラインナップを見て、意外にもいろいろな音が幾重にも重なっているのだなと思いました。
美しい言葉でドラム、ベース、歌声、ギター、ブラス…楽器に例えられる『自然』がとても美しいものに思えます。
言葉の語呂と響きの美しさったら。なんて綺麗。どこまでも美しいイメージ。大きな空間の広がりを感じます。
ふとこの感じ、何かで以前に感じ取ったのと似ていると思ったら…浮かんだのは「Tears」。
こちらは完全なソロ曲ではないから一緒に語るのは掟破りかもですが、「Tears」を作曲した時に、つよしさんが「アフリカの草原っぽい曲になった」と確かどこかで口にしていて、こちらは合作だからできあがった曲にアフリカ風味はなかったですが、このtechnologiaの方には、どこまでも続くアフリカの広大な草原のような広がりも感じ取れるような気がして、どこかに共通点があるような気がしてならなかったのです。
もうちょっと具体的にこの歌のどこが好きかを書くと、好きな詞がたくさんあります。

「ほんとうのテクノロジーはぼくらの意思さ」

それから最後の方のここも好き

「光を生めば影が生まれて 悪は死ねずに正義を救う」
「平和と闇は紙をひとえに 嘘をあまさず真実を生く」

Barfoutによれば、この曲は今の自分が何を言いたいのか問いただして書いたそうですが、大地や自然に対して心を向けたいというメッセージを、あえて現実的ではない感じに書いたのだそうです。
この曲に関しては直接的過ぎず、まるで『ほのめかしてあるかのように』書かれたこのメッセージがとても成功しているような気がします。
インタビューの中でつよしさんが「自然治癒力を待つ」という言葉を発しているのですが、この言葉もキーワードな気がします。
この曲のこのテイストは、「水声」(suisei)という次の奈良のライブのテーマにもつながって行くのかしら?
最後の方のシーラーソーミーレ(移動ドで)というこの意外と太いメロディーはなんの楽器だろう?この対旋律の音もとても気になります。
まだまだ全然語り足りないですが、ちょっと彼を捕まえて、聴きたくなる個所が多すぎます(笑)ライナーノーツ、本気でほしいです。
ラジオにメールしてみようかしら。
もうひとつだけ、こんな感想を書いたら真面目なファンの方に殴られそうですが(笑)あえて見なかったことにして見逃してね…ということで、思ったまま正直に書くと…
この曲を何度も何度も聴いているとなんだか「ピロートーク」という言葉が浮かんできてならないのです。ピロートーク?そう、あのピロートークです(何度も言うな、笑)
耳元でささやかれているような感じがするからかもしれないですが(笑)なんだかそこはかとない色気を感じます。この曲のコンセプトからしてそこをご本人が意図しているとはとても思えませんが、感じるものは感じるのだからしかたない。
耳元で囁くように歌ってもらいながらおとなりで安心して眠りにつく寸前…みたいな(笑)
そんなシチュエーションを妄想して心臓がバクバク。何言ってるんだわたし(笑)
なんでこんなことまで妄想してしまうのか、呆れていたわけですが、Barfoutによれば「この曲は寝る前に、ベッドの上で、電気もつけないで真っ暗な部屋でアコギを持って作った曲」と語られていて、ちょっとなるほど〜と思ってしまいました。
彼自身がほんとに眠りへと移行するちょっと前な感じで作った歌なのですね。
そう思って聴くとそう聴こえないですか?(笑)…とあえて誰に聞くでもなくこそっとささやいておこう(笑)
この曲も、一日を終える前に…心穏やかにゆったりと聴きたいです。