ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 週末に消化したものたち

 わたしだけは見たことがあるのですが、アネとオトートは初めてです。この間、有頂天ホテルを見たばかりということもあり、3人でとても楽しく見ました。芸達者揃いで、後半の転がり方もすごく面白くて、後味がよくて気持ちよかったです。唐沢くんの役がかっこよくて、なんだかうれしかったです。「THE有頂天ホテル」の時の一九分けの芸能プロ社長役が、あまりにも強烈だったので。あんなに気持ち悪い役も、ラヂオの時間のような役もできる彼は本当に役の幅が広いです。器用な人だなあと感心しつつ、いつも惹き付けられてしまいます。鈴木京香さんも、おどおどしていてさえない女の役を好演していました。あんな風にオーラを完全に消した役も素敵。子供たちはおひょいさんのどんな効果音も手作りしてしまう職人肌に感動していました。
 中年を過ぎて、一見「どうせ仕事なんてこんなもんさ」と割り切り、あきらめているように見えるラヂオに携わる皆さん。でも実はみんなこっそり熱い思いを持ち続けていて、生放送をきっかけに「本気」を結集して素晴らしく充実感がある仕事を成し遂げる。中年世代へのエールのようでもありました。

 これは、オンタイムでところどころをはしょりながら見ていました。もう何度も見ているので。確か最初に公開された時、新宿でキャンペーンをやっていて、安田成美さんが歌う「風の谷のナウシカ」がずっと流れていました。ずいぶん時の流れを経ているのに、ちっとも古く感じず、いつ見ても「いい話だ〜!」と思わされてしまうところがすごいと思います。ちなみに、原作のコミックを全部持っていました。こちらの方は、もう少しむずかしく複雑に、話が展開していきます。コミックの方はとても考えさせられる内容ですが、わたしとしては、わかりやすい映画の方が好きかもしれません。
さて、ここからはドラマの感想ですが、ネタばれを含みますし、途方もなく長いです。ご興味がある方のみお入りください。
追いついたドラマたち

  • 「N’sあおい」

なんだかんだ言って、続きが気になっているドラマです。先週の前半、しつこくあおいがいじめられる部分は、うそくさいと思ったところもありましたが、後半は結構好きな展開でした。医療的な部分について、倫理的なことについては、軽々しく口にできる問題ではないと思うので、あえて言及を避けますが、清々しいまでにまっすぐで、いつも仕事のことで頭がいっぱいなあおいを見ていると、とてもとても好意的に思ってしまいます。

 このふたつのドラマ、話はまあまあ面白いのですが、銃で撃つ、または撃たれそうになるシーンが、ちょっと本能的なレベルで厳しいです。わたしは極端に銃を怖がるところがあるのです。家族には冗談交じりに「多分前世で銃殺されたに違いない」と言っていて、家族はわたしの異常な怖がり様を見て、「前世で圧制を敷いて、たくさんの人を銃殺したから今世で罰を受けて、こんなに銃を怖がるようになったのだ」と言われています。そこは冗談としても、なにが怖いって、銃の破壊力。瞬間的な怒りで引き金を引いたとしても、取り返しがつかない、ということ・・・考えるだけで怖いのです。破裂音も怖くて、運動会のピストルでも、コンサートの特効でも、風船を持たされても割れるんじゃないかと心臓がばくばくします。ほとんど病的な域です。(話が逸れすぎだから・・失礼しました!)そんなわけで、ちょっと無理しつつ見ています。
 特にアンフェアは、「銃を撃つ雪平」というのがかなりキーワードになっていて、話がどう展開していくかによっては、見続けることにさえ抵抗が出てくるかも。先週のラストシーンも納得がいきませんでした。そこを除けば、面白いなあと思っているところもたくさんあるので、できれば脱落したくないのですが。
「輪舞曲」は個人的にショウとユナのシーンが多い方が好きです。言葉が通じない相手と一生懸命コミュニケートしようとする、なんとか思っていることを伝えようとするシーン。特に寡黙で、あんまり表情も豊かではないショウが一生懸命になって会話をしていて微笑ましいです。会話といえばちょっと前の月9の深津さんと妻夫木くんの会話を思い出します。こちらはマシンガンのようなトークでした。わたしはあっちより、このドラマのふたりの会話の方にずっと好感を持って見ています。ただ、回を追うごとにもっとふたりを取り巻く環境が悪くなっていくのは必至だし、いつもびくびくしながら見ているのが、だんだんきつくなって来たのは確かです。

 これはやっぱり、わたしが今期一番好きなドラマです。「数日後には消えてしまう」が大前提というところで、「悲しいドラマはいやだ」と決めてしまうのは早計なような。人はみんな死に向かって毎日一歩ずつ歩いているわけだし、みんな別々の寿命を生きているのです。だったらやっぱり今が大事。たとえ別れが決まっていても、一緒に過ごす数日は無駄でないはず・・・・そんなドラマの根幹部分が共感できるテーマだし、なにより、話の作りがとてもおもしろいです。
 実は、前にも言いましたが、わたしはやっぱりこのドラマ、ヤス子とテツのラブストーリーとしてドキドキしながら見ています。この二人の細かい感情の揺れや、お互いにとても思いやっているのになんだか不器用なところ・・・すごく好きです。アッチときく坊(ヤッチの弟、武田真治氏)のやりとりも軽妙であったかくてとても好き。「十年前の友人とは、今でも仲良くつきあっていますか?」という番組中のメッセージにドキっ!結構みんな続いているほうかも。もちろん全員とてはないけれど。・・・・当時海外だったので、現在は世界中に散らばっておりますが(笑)

 今週ずっと笑いっぱなしで見てました。永作さんもいい感じで、劇中ドラマシーンにも大爆笑!刑事ドラマに夢中になる警察の皆さんもおかしすぎです。最後のオチも結構よかったです。我が家は「ラヂオの時間」の後で続けて見たので、余計に小ネタにまで反応して笑わずにいられない病になっていたかも。すご〜く楽しかったです。

 意外にも同じようにくすくす笑いながら見たのがこのドラマで、仲間さんの千代が寝坊したり、途方もないことをやらかしたり、夫をやりこめたり、とてもとても人間的です。武田鉄也氏扮する一豊の家来の五島に小言や嫌味を言われてもなんのその、どこまでもマイペースで胸がすく場面もありました。大地真央さんのお市の方が、凛々しくてでもかわいらしいところもあって、すごく素敵でした。顔がまた美しくて気品があって、ただただみとれてしまいました。思ったより気楽に見れそうなので、これは完全にローテーション入りした感じがします。
 それにしても、こんなに見ているかという感じですが、暇にまかせて週末がんばって、みんな見ました。まだ「夜王」が2回分HDDの中に入っています。追いつけるかしらん?でも、こんな風にいろいろな世界に飛んで行けるのはとても楽しいです。ひとつのことだけを考えているのが苦手なので、とてもいい気分転換になっている気がします。