ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 「歌のかけら」に囚われて

 夕べの深夜に再び見られた方もいるようですが、わたしは見ていないので、テレビでは一度しか遭遇していないEDWINのコマーシャルの、あの30秒をひたすらリピートしています。とっても惹きつけられてしまったのです。静かな水槽に立ち昇る泡粒。底のほうで、ただただそこにいるだけなのに妙に存在感のあるENDLICHERI?らしき魚。ひたすら静かな画面を見るでもなく見ているわたし。画面を凝視しているようで、実は耳はただただ彼の歌声だけを追いかけていることに気がつきます。ああ、しみじみ好きな声です。
 30秒たつとプチッと唐突に終わってしまうので、何度でも聞いてしまいます。何度も聞けば、まるで続きが聞けるかのように。この続きにどんな詩やどんなメロディーが隠れているのでしょう?!聞いてみたくてなりません。「こういう歌詞」にぴったりと馴染むこの声を・・わたしはずっと待っていたんだなあとしみじみしてしまいます。どんな曲を歌う彼も好きですが、やはり自分の作った詩を自分で歌う時の彼は特別です。
 「そめいよしの」で始まるこの歌は、数ある「桜」をテーマにした曲のどれとも似ていない気がします。不思議な想いを抱かされる曲です。
 そういえば「桜」について、つよしさんはいろいろな場面で折に触れて話題にしています。お母様と車で桜を見に行った話。愛犬とのエピソード。「ぼくの靴音」でも桜をテーマに書いていましたっけ。それらを考えると、はじめて聞いたこの新しい曲のテーマが「桜」なのはとても自然なことのようにも思えます。「いつかは桜について書くと思っていたよ」な〜んて口からでまかせを言ってしまいそうになります。
 たった30秒、途中までなのに「はかなさ」とか「せつなさ」がそこはかとなく漂ってきて、なんともいえない気持ちになります。多くの人が見逃してしまいそうなほんのちょっとの心の動きをふくらまして言葉にするのが、この人はとってもうまい気がします。30秒分の歌詞にも、金曜からの告知のそこここにも、彼らしさがちゃんとエッセンスとして入っていて、堂本剛の匂いがちゃんとするところが、すごいなあと思います。どこにもない強烈な個性。ENDLICHERIが誰なんだか何なんだか全く知らずに読んでも、もしかしたら「ドウモトツヨシ」を感じたんじゃないかと思うほどです。なんだかなつかしい友達に久しぶりに会ったような気持ちになります。
 KinKi Kidsのアルバムが出たばかりで、かのアルバムで、彼の歌声をこれでもかと聞いているのにこんな気持ちになるということは、きっときちんと彼個人の歌手活動とKinKi Kidsとしての色が区別(・・というより差別化かな?)されているということなのでしょうね。どちらかひとつを選ぶこともできないし、すでにわたしにとっては、どちらもなくてはならないものになっています。こんなにHアルバムを聞き倒しつつ、このCMを一度見ただけでこんなにこちらの世界にも焦がれている・・そんな自分の心の動きがまた面白いなあと思うのです。
 実は、KinKi Kidsのシングルの方の新曲も今日聞くことができました。こちらについても触れたいところですが、時間切れ。また明日にでも触れたいと思います。