ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 それはちょっとどうなのよ(笑)

 ENDLICHERI☆ENDLICHERIのアルバム「Neo Africa Rainbow Ax」があまりにも気に入ってしまい、リピートが止まりません。待ち焦がれていたアルバムを買ってみたら、期待以上にストライクゾーンど真ん中だった。そういう感じです。まだそんなに何回も聴けていませんが、印象としては過去最高にお気に入りになりそうな予感です…とここまで書いてちょい待って?!「ストライクゾーンど真ん中?」と書いた自分にびっくり。こういう変拍子だらけのアフリカンなリズムやいわゆるファンクというジャンルの音楽は、ケリーがスタートするまでほとんど馴染みが無かったはずではありませんか?!にもかかわらず、すでにずっと昔から大好きだったかのような錯覚に陥っているわたしがいて、そんなことにびっくり。また新しい音楽の扉がひとつ開いたような不思議な気持ちです。
 週末アネに貸したら、彼女はエンドレスで「傷の上には赤いBLOOD」を聞いてました。アネのお気に入りは今のところダントツでこれらしいです。一緒になって聞いているうちにわたしまでこの曲にどっぷりになり、彼女が去ってもまだリピートを続けています(笑)わたしもこの曲は大好きです。
 イントロからしてもうわくわくしてしまって、テンションがガガガ〜っと上がります。ライブを思い出してリズムに合わせて飛びたくなるのはもちろんのこと、アルバムでじっくり聴いてみて、この曲はなんといってもメロディーラインが美しいと気がつきました。ケリーの曲だと、まず詩と歌声が好きになってそれから編曲、そしてメロディーへと興味が移行していくパターンが多かったのですが、この曲のメロディーラインをピアノで拾って弾いてみると、郷愁あふれる?!なんとも言えない味わい深いメロディーだということがわかります。
 多分あえてスローテンポにしてアレンジを変えて歌ったら、全く別の心を打つバラードになるかも。ライブではただただリズムやグルーヴに身を任せるだけでも十分に楽しい曲なのですが。
 また「宇宙の雨はね 二人で」もやっぱり心を捉われる曲のひとつでした。こちらはケリーのやさしくやわらかい声にからむベースとコーラスがとっても効いていて、すご〜くステキだとうっとりします。
 からみつくようなベースの音は大人っぽい色気を感じるし、女性コーラス陣総出のスキャットはとってもスイートでキュートです。
 初めてラジオで聞いた時、曲調からしてこの曲は、このアルバムの中ではちょっと異質で癒し系な感じがしていましたが、この曲がはじまるや否や、前後の曲の流れのことはすっかり忘れてインターバル。心ゆくまで別の世界に浸れる感じがします。ケリーの声の音色を「White DRAGON」あたりと比べてみると、いかに歌い方が全然違うかが実感できて楽しいです。
 全体に静かな色気が漂っている中、なぜかおかあさんの子宮の中にいるかのような不思議な包容力も感じ、安心した胎児みたいな気分で存分に身をゆだねてしまいます。
 (とこんな風に、いっぺんには書けませんが、ちょっとずつちょっとずつ感想を書き溜めて行けるといいなと思います。)
 さて、最近音大の友達と話をする機会があり、友達が「最近どんな音楽を聴いてる?」と聴くので、ここのところお気に入りのシベリウスや手に入れたいフォーレのレクイエムのCD話なんかをした後に「よかったら僕らの音楽を見てみて。今、わたしが一番はまっている人が出るから」と思わず宣伝しちゃいました。彼女はクラシックやジャズは聴きますが、J-POPはほとんど聴かない人なので、どんな感想を持つかなあと思ったのです。
 そうしたら今朝電話がかかってきて、開口一番、ケリーがいい声をしているのにびっくりしたと興奮して言い、「『ソメイヨシノ』っていい曲だね。これ今度の新曲?」と真面目に言ってわたしを当惑させ(笑)、続いてバンドのホーンが良く鳴ってるとか、パーカッションがおもしろいとか、とにかく「クオリティーを上げることにこだわっているのがわかった」みたいな感想を言ってくれました。
 最初のびっくりは忘れて、「そうでしょ、そうでしょ!!」と喜んでいたら、最後に「でもね。わたし、あのボーカルの人テレビで見たことあるような気がするんだけど。気のせいかなあ?!」と大真面目に言うので心底びっくり。一番のびっくりポイントはこんなところに隠れていました。
 彼女がテレビは見ないとは聞いていましたが、まさかここまでとは(笑)「念のためにだけど、KinKi Kidsって知ってる?」と聞いたら、「もちろん知ってるに決まってるじゃない!」と彼女(笑)「ホント〜?!」ひと呼吸置いて種明かししたら、「なんだ〜!先に教えておいてよ!」と受けまくっていました(笑)あまりに曲調が違うので、全く別人だと思っていたそうです(笑)
 それにしても、昨年末から何度「ソメイヨシノ」を聞けたことでしょう。歌うたびに違うアレンジだったり、違うテンポだったり、違う相手とのコラポだったりして、面白くてなりません。どれが一番というのではなくて、どれを聞いても違う工夫や違うテイストが入っているのがたまらなく面白いです。 
 わたしが大好きな別のグループ?!(笑)KinKi Kidsの曲も素晴らしいのですが、ここ最近は短い露出期間やコンサート期間を過ぎると、ぱったり歌われることもラジオやテレビで聞くこともなくなってさびしいことこの上ないです。いえいえ、彼らの曲だけじゃなく、音楽業界全体として、益々曲の使い捨て感が激しくなっている気がしてならないのです。
 そんなご時勢、年をまたいでまで、これだけ何度も「ソメイヨシノ」を聞けることがとてもとてもうれしいです。彼の曲に限らず、圧倒的に流れる回数が少なくて表に出切らなかった隠れた名曲たちが、使い捨てられることなく世の中に留まれるといいのに…なんてことを思いつつ、やっぱりアルバムを聞いているところです。