ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 こんな日もあるさ!

 Tちゃんのレッスンの後、Dくんのレッスンというスケジュールだったのですが、Tちゃんは学校でトラブルがありかなり遅れてしまいました。キャンセルは電話でもよかったのに、もしかして間に合うかもとわざわざ必死で走って来てくれたのですが、あと10分でDくんの時間だったので、かわいそうだったのですが、「残念だけど別の日に振替レッスンをしようね」と言って泣く泣く帰ってもらいました。
 ところがそのDくんが来ないのです。待てど暮らせど現れません。いつも遅刻などしたことが無い子なのです。どうしたんだろう?!と思っていたら、お母様が来なかったそうです。学童保育は、保護者のお迎えがないと帰れないのです。
 お母様はお母様で、今朝近所の方に「もしもダメだったら迎えに行ってね」と頼んだのだそうですが、頼まれた人も迎えに行くのを忘れてしまい、彼はピアノだとわかっていながら、学校を出ることができなかったのだそうです。なんてうまくいかない日だったのでしょう。本人たちはふたりともレッスンに来る気満々だったのに、来れなかったのです。
 そこまでで十分に滅入っていたのですが、その後Dくんのお母様から電話があり、「わたしも『もしかしたら頼むかも』とご近所に言ったきり夕方もう一回念を押すのを忘れちゃって!ごめんね、先生。先生みたいに何回すっぽかしても決して怒らない、心の広い先生じゃなかったら、うちの子なんてとっくに首だわ。先生も人がいいよね」と(すっぽかしの常習犯だったのはDくんのおねえちゃん)。
 なんだかこのひと言でカチンと来てしまいました。あのね、何回すっぽかされても平気な人なんていないと思うのですよ。しかも、Dくんにはちっとも落ち度がないんだから・・・彼もかわいそうではありませんか。
 ちょっと前までなら腹いせにビールのプルトップを引っ張っているところですが、このところ、せっかく我慢しているし、そんなことでヤケ飲みするのは、お酒に申し訳ない気がしたので(変だから!)かわりに水道の蛇口をひねりました。
 「この水は魔法の水で、飲むとつまらないことで腹を立てていることがバカバカしくなる〜」と思いこもうと努めながら、一気飲み。飲み終わる頃にはそんな自己暗示をかけようとしている自分が、別の意味で本当にバカバカしくなってしまい、もういいやって感じになりました。
 それにしてもうまくいかないではありませんか。Dくんが遅れることがわかっていれば、Tちゃんのレッスンはできたのだし、Tちゃんが終わった頃にDくん家から電話があれば、続きで二人ともレッスンできたかもしれないのにな。とにかく諸々、タイミングが悪すぎ!なんてぇこったい!!