ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 「ここでキスして」

 久しぶりに見た広末涼子ちゃんは、穏やかにふんわり笑っていて、「今が一番しあわせ」と言っていたのが印象的でした。
 さてさて、「ここでキスして」。番組が終わってからこの1曲を何度も繰り返しながら、ポポロできゃあきゃあ言っていたことも、CMを見て興奮していたことも、ドラマの情報にうきうきしたことも、すべてが一瞬にして飛びました。やっぱり歌を歌うつよしさんが、わたしにとって最強です。細かく言えばブレスの場所や、低音での音程の微妙な不安定さとか、気になるところは皆無ではありませんが、そういうものを補って余りある強烈な吸引力のある歌でした。どうしてこんなに惹かれてしまうのでしょう?!そしてまたリピートする、歌声に焦がれる、もっと聞きたくなる、他の歌も引っ張り出してきて聴き始める。一度この罠(?)にはまってしまうと、なかなか抜け出すことができません。
 「ここでキスして」は女性の歌だし、男の人の声域と女の人の声域は元々違う上に、リハーサルも最小限だっただろうし、かなり無理があると思うのですが、理屈の入る余地がないくらい、心にまっすぐに入ってきて、痛いくらい感情をかき乱されてしまいました。女性の曲を男性が歌っているのに、なんでこんなに色っぽく歌うかな〜?!こんな状態ではもはや、楽曲や歌唱に対する冷静な判断などできるはずもなく(そんなことはどうでもいいという感じです)あえて回文で言えば「わたしまけましたわ」という心境です。
 例えを変えて、同じく心を持っていかれているナルニア国物語風に言えば、わたしはもう女王陛下のプリンを食し、その甘美な味を知ってしまったので、かの歌の魔力から逃れることはできないのです・・・降伏・・という感じです。(わかる人にしかわからない例えでごめんなさい。)
 最初のアカペラで、最後のフェイクで、全身で声を搾り出すその姿に、昨年夏を思い出してしまったからかもしれません。こうなったら(もちろん、こうならなくても)ソロコンで思いっきり3時間(欲深!)とことんこの声に浸りたい、と切に切に思っています。決してKinKi Kidsを否定しているのではありませんよ。もちろん光一さんを否定しているのでもありません。(彼のソロコンだって決まれば絶対に見に行きます。)わたしにとって、多分これは別腹なのです。多分KinKi Kidsとは別物としての、「堂本剛の歌」に対する焦がれる気持ちを、「ここでキスして」でなんだか呼び覚まされてしまった・・・のだと思います。くらくらくら。