ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 雨音にショパン

 朝からたくさん雨が降っています。被害をもたらすほどの大雨に悩まされている場所の皆さんのことを考えると、のんきに雨だなどというのは不謹慎かもしれませんが、関東地方は梅雨にしては雨が少なかったので、恵みの雨とも言えるのではないかと思います。どうしてちょうど各地に適量降ってくれないのでしょう。
 ところで、雨の中書類の整理をしながらショパンを聞いています。アシュケナージのバラードスケルツォ集です。わたしが持っているショパンのCDは、このアシュケナージルービンシュタインのものがほとんどで、後は清水和音氏と中村紘子さんのが少々です。
 なかでも一番好きなのがこのアシュケナージで、彼にものすごく親近感を抱いているのは、彼もわたしと同じく、手が小さめだったらしいという文献を読んだからです。彼にせよ、ルービンシュタインにせよ、わたしにはわりとオーソドックスな演奏という印象があって、ことクラシック音楽に関しては、案外保守派なわたしには、とても心地良いです。逆にちょっと苦手なのは、フジ子・ヘミングさんのピアノ(お好きな方いらしたらごめんなさい。個人的な好みです。)で、どうも落ち着いて聞いていられません。たとえて言うならば、「おとぎ話」を繰り返し読んでもらうような感覚てクラシック音楽を聴きたいのです。結末はとうにわかっていて、予定調和に安心したいのです。なので斬新なものよりは、オーソドックスなものに惹かれるのだと思います。(でも、こんなことを思うのは、何故かクラシックだけで、他のジャンルの音楽はもっと自由に聴きたい派なのですが・・不思議です。)
 中村紘子さんについては、ずっと以前に彼女がNHK教育でピアノレッスンの番組を持っていらしたとき、「著名なピアニストだからと言って教え方がうまいとは限らないぞ」と斜に構えて見たら、回を追うごとに教え方がびっくりするほど的を射ていることに気がついて、彼女の弾かれるピアノ自体にもあらためて興味が沸いた経験があります。
 バラードスケルツォの中で、一番好きなのはこの中ではとても有名な「スケルツォの2番」です。この曲は永遠のあこがれです。町の一ピアノ教師のわたしには、この曲を弾きこなすなどとても無理。でも、聞くのは大好きな1曲です。次に好きなのはバラードの2番です。こちらもまた聞く専門です(笑)