ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 2013 6月 奈良旅 その1(6月9日)


京都駅でいつものようにせんとくんを撮って、今回もまた奈良旅がスタートしました。
たまたま駅のホームにあるコンビニを冷やかしていたら、探していた本を発見!こんなところでお会いできるとは!!(笑)
いえいえ、ここだから出会えたと言ってもいいわけですが・・・え?何が?というわけでこれです。

マイ京都慕情

マイ京都慕情

みうらじゅん氏はわたしにとって、KinKiさんと玉置さんの次くらいに注目しているステキ男子なので(むふふ)迷わず購入して近鉄特急に乗りました。
1年間延長されたという駅の発車ベル「縁を結いて」を聴きながらいよいよ奈良への旅がスタートです。
昨年の天川さんの時にすでに学んでいたので、橿原神宮前のちょっと手前、大和八木駅で下車。
ここからはレンタカーを借りて吉野に向かいます。
カーナビに最初の目的地、金峯山寺(きんぷせんじ)を入れて〜MP3をつないで、とりあえずカバ音源を突っ込んで〜出発です。
ここからだと1時間ちょっとで吉野の観光用無料駐車場まで行くことができます。
特に目立った渋滞もなく、お昼前には吉野の地を踏んでました。
前回は紅葉の時期に行ったので全く違った景色が広がってました。


とにかく緑が綺麗です。
一口に緑と言っても濃い緑、薄い緑さまざまで目が洗われるようでした。空気もおいしかったです。
もうちょっとで紫陽花の季節のようでしたが、まだちょっと早めな感じ。蕾がたくさんありましたが、咲いている花は少なかったです。
日曜日ですが、桜のシーズンは終わっているし、人はまばらで閑散としてましたが、正直このくらいの方が風情を楽しむには向いてます。
お天気はやや曇り。でも暑くもなく寒くもなく、快適な陽気でした。
そしてまずは、この日で蔵王権現さんの限定公開が終わる金峯山寺さんへ。


日曜日からの旅行にしたのはどうしてもここへ来たかったから。
昨年来た時にも限定公開中で、一度あの3体の蔵王権現さんを拝観したら、どうしてもまた見たくなったというわけです。
昨年の春、関東でもこの蔵王権現さんが使われたJR東海のCMがたくさん流れてましたが、実物を見に行ってみたら、テレビの画面を通して見たのとは全然迫力もその存在感も段違いに違っていて、ただただ圧倒されました。
そもそもあんなに大きいとは思ってなかったし、あんなに色が鮮やかだとも思ってなかった気がします。
前回行った時はものすごく混み合っていて、3体並んだ蔵王権現さんのそば近くに行くまでにずいぶん並んだのですが、今回はぐるっと他の仏像さんを見てすぐについたての前まで行けました。
ここではついたてに仕切られた自分たちだけの小さな空間で、数分間、静かに蔵王権現さんに向き合い、祈ることができるのです。
ここでしばし静かな時間を過ごしたあと、仲良しの空さんちのブログで見た脳天大神 龍王院さんを指して出発です。
地図で見ると脳天神社さんは金峯山寺のおとなりとも思える距離感ですが、なかなかどうして・・・
ここへ行くにはものすごくたくさんの階段を降りなければなりません。
更に一度降りてしまえば、必ず上がってこなくてはならないわけで、もう早々にビビっている超運動不足の会社員のオット(笑)
そして階段を下り始める直前のところで行われていた法螺貝講習会なるイベント。
吹奏楽部が練習している渡り廊下みたいな、下手な(失礼、笑)ホルンかトロンボーンか?と言う音があたり一体の静寂を破り響きわたっていて、不思議な光景です。
語感だけだと「ウソつき大会」?なんて不謹慎なジョークを言い、ゲラゲラ笑いながら階段に突入するわたしたち。ちょっとテンションを上げなければ、とてもこの階段は降りられそうにないと思わされます。

上から見ると、なんだか奈落の底をのぞいているみたい。ほんとにあの下まで行けるのかしら?とちょっと不安がよぎります(笑)


ひたすら段々を降りながらふと見渡すとなんて美しい緑。へばっているオットには申し訳なかったのですが、途中でうっかり休んでしまうともうくじけてしまいそうだったので、どんどん行くわたし。
そしたら後ろ姿を撮られてました。まっいっか。後ろ姿だから・・・ってことでそのままアップ(笑)

さらに降りていくと、だんだんに太鼓の音?読経が聴こえ始めます。
観光地というよりは修行の場?というような雰囲気と音に圧倒されつつどんどん降りて行きます。


下までほぼ降りきったところには龍や蛇の神さまがいらっしゃいました。
ここは水の神さまが祀られていて、金峯山寺塔頭のひとつなのだそうです。
頭を割られた大蛇(金剛蔵王大権現の変化身)が祀られていて、「吉野の脳天さん」と親しまれているのだとか。
首から上の病気に霊験あらたかと言われているそうで、うつ病とか脳神経系の病気を持った方が定期的にお参りにいらっしゃるそうです。
実際この日もかなり思い障がいを持ってらっしゃるとおぼしき方や足が不自由でやっと歩いて来ている方もたくさんお見かけしました。
この方たちはこの坂をどうやって降りてらしたのかしら?と思いきや、どうやら車で来れる裏道もあるそうです。
更に帰り道でボランティアをされてらっしゃるご年配の方に出会い、いろいろと話を聞かせていただいたのですが、地元でこうした参拝者を手助けされるような方も何人かいらっしゃるようでした。
実際にひとつ前のグループには杖をついたおばあさんと赤ちゃんがいて、おかあさんがおばあさんの手助けに集中できるようにと、赤ちゃんの方は地元のおじさんが抱っこしてあげて参拝なさってました。
この方は僧侶の方々ともお友達なのだそうで、多分ご年配だと思われますが、とても若々しい男性で、頻繁にこの階段を上り下りされているみたいでした。

こんな風に、川の上に神社が建っています。拝殿に入っていくと、たくさんの人がお参りの順番を待っていて、護摩木が焚かれ、僧侶の方々が順番に一人ずつ、誰に対しても同じようにご祈祷してくださいます。
入試の合格祈願や水子供養なども行われているそうで、定期的にご祈願に来ている方もたくさんいらっしゃるそうです。
わたしたちもせっかくだからと子どもたちのそれぞれについて、ふたつずつ護摩木にお願いを書きました。
健康に関することと、就職や仕事に関すること。
自分はさて置いて・・・になっちゃうところがやっぱり親です(笑)
心をこめてお祈りしてきました。
ぐるっと見て回ると、お百度参りをするとおぼしき場所や、水行を行う場所も完備されていて、ここに参拝される方たちはより深刻な悩み、本気度の高いお願いを携えてここに来られるのだなあというのが伺われました。
びっくりしたのが護摩木をお願いしたら「おさがりです、お召し上がりください」とゆでたまごをいただいたこと。
休憩所みたいなところにちゃんとお塩やお茶が置いてあって、しばし卵を食べながら休憩させていただきました。

そしてまたひたすらに段々を昇って行きます。
今回の旅で最も体力を消耗した場所のひとつ。死ぬかと思った・・・とはオットの談。
わたしは意外にもそれほどじゃなかったです。これも筋トレ効果なのかしら?
前回吉野に来た時は、脳天さんのことは知らずに通り過ぎてしまったのですが、空さん、ありがとう!いいところにお参りできました。
こういう口コミ情報って大事だなあと実感したので、次の方のためにわたしもへたくそですが、ちらっと書いておこうと思います。