ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 お別れはいつも突然。

ちょっと哀しいお話なので、朝からそんな話はちょっとパスという方は遠慮なく回れ右でよろしくお願いいたします。
大丈夫そうな方は続きを読むからどうぞ。
今朝6時10分、入院していた動物病院から電話があって、シャム猫のミントが亡くなったことを知りました。
マレーシアで、帰国1年前くらいにうちにやってきて約14年。
その時点で何歳だったかがわからないので、正確には何歳で亡くなったのかはわからないのですが、まあまあ長生きだったのではないかと思います。
出会いはマレーシアのクアラルンプールの動物愛護センターでした。
大切な猫を亡くしたばかりで、もう一頭が、さらにわたしたちが寂しくて・・・新しい猫を探していて、ペットショップや紹介の猫やらいろいろ当たったあとに、ふと寄った愛護センターで見つけました。
前に亡くなった猫によく似た大きな青くてまるい瞳。ほどよく白地に茶色が入った身体。長いしっぽ。
大きな檻の中にいっぱい入っていた猫たちの中でもとびきり器量よしの子でした。
それでほとんど一目惚れして、このコと決めました。
それから「絶対に亡くなるまで捨てません。最期まで面倒をみます。」という誓約書にサインして、うちのコになりました。
ほどなく帰国になって、先住猫のルナと共にケージに入れて一緒の飛行機に乗って日本に帰ってきました。
それから13年。今では最初から日本にいたような顔をしていて、外国で生まれたことも、もともとは保護された猫だったことも、もうすっかり忘れてました。
思えばものすごくドラマチックな人生(猫生?)を送った猫でした。
愛嬌があって図太くて。
とってもおしゃべりで、文句が多くて(笑)よくさまざまなシチュエーションで訴えるように鳴いてました(笑)
家族はもちろん、生徒やたまたまやってきたお客さん、みんなにおおように撫でさせ、かわいがられました。
晩年糖尿になって毎朝晩注射を余儀なくされましたが、ご飯を食べてる途中に注射針を射してもまったく動じず。そのままワシワシ食べ続ける姿には半ば呆れ、半ばその図太さにホッとする日常が思い出されます。
何度か入院しましたが、病院でも注射でも点滴でも全然拒否せず図太く受け入れ、お医者さんや看護師さんにもたいそうかわいがられておりました。
あとからやってきた癖に、黒ネコのルナよりもずっと威張っていて、わざと通り道に座り込んで妨害したり、ルナのエサもちゃっかり食べちゃったりもしておりました。
夏は涼しい場所に陣取っておふとんには見向きもしない癖に、ちょっと寒くなると必ずわたしのベットのとなりの定位置で眠っていて、押しのけても押しのけても枕を取り上げられておりました。
気がつけば顔の上に身体があって、息苦しくて目が覚めるのも日常茶飯事。
早朝からごはん!ごはん!とニャーニャー言い、根負けするまで一歩も引かず、最後には顔に猫パンチされて、怒りながらあきらめて起きたこともありました(笑)
自分よりもずっと身体が大きいバロンにもまったくひるまず、自分はどこへでも行けるくせに、わざわざバロンの寝床にもぐりこんだり、犬のエサまで食べちゃったり、バロンにあげたミルクを飲んでしまったりもしました。
とにかく食いしん坊で、晩年まだらボケで時々おうちの中で迷子になったりする場面もありましたが、亡くなるぎりぎりまで、おなかすいた!おなかすいた!・・・とそればかり言っていて、夜中に何度も起こされたり、缶詰を開けるまでテコでも動かなかったり・・・
それはそれは手のかかるネコでもありました。
でもでも・・・たくさんの愛情をくれました。
こちらがメソメソしていたりするとそばを離れず、まるでこっちの考えていることがわかるようでした。
明確に意思を伝え、いつだってわかってくれて当然!という顔をしておりました(笑)
何があってもひるまず、そこにどーんと溶けたお餅のように座っているだけで、無類の安心感をくれたミントさん。
いつもとなりでぴったり寄り添って寝ていたミントさん。
最後に一緒に寝たのは日曜日の夜。
ここ数日はずっと夜中に何度も何度も目が覚めて、無意識に大丈夫かな?と触ってそのあたたかさ、息遣いにホッとするような毎日でしたが、おとといの朝入院して、夕べに限って一度も目が覚めず、久しぶりにぐっすり眠って電話で起こされたらそれが訃報だったという・・・
それを思うとちょっと胸が痛みますが、とことん心配したし、ここ数日ずっと彼女のことばかり考えていたし、今はうちに帰ってきておりますが、今のところ意外とさっぱりした気持ちでいます。
連れ帰ってきたその毛並は全然いつも通りだし、まるで眠っているみたい。
もちろんいなくなったことがさびしくてならなくなるのはこれからだと思いますが、家族みんなで十分にかわいがったと思うし、できるだけのことはしてあげたとも思っています。
どうぞ安らかに・・・虹の橋のところで、先に逝ったステラやプリンと一緒に待っててね。
顔を合わせたら第一声が「おなかすいた!!」のような気もするけど、いつかこちらとあちらの境目で再会できる日が来るものと信じたいと思います。
他頭飼いしていたので、ルナもいてバロンもいて・・・
朝からいつも通り手が掛かってよかったと思いました。
いつまでも悲しんではいられません。
ただ今市の斎場で火葬してもらうか、ペットの斎場にするか、さっそく考えなくてはなりません。
そんなこんなで慌ただしい朝。
ここ数日、メールしなくてはならないところが山ほどあるのですが、何もかもが滞っております。
メールをいただいたみなさま方、お礼をしなくてはならないのに、ほったらかしてあるみなさま方、ほんとうにごめんなさい。もう少々お待ちください。
きのうの楽しい出来事についてもぜひぜひ触れたいところですが・・・
もう少々落ち着くまで時間をください。
とりあえず、記録と報告まででした。