ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 しあわせは足し算で!!

 
昨日の日記にも書いたとおり、今日はオトートの誕生日でした。
 なのでちょっとだけはりきって、ケーキとシチューとチキンのハム、そしてこの間から話題の(笑)コールスローを作りました。
 チキンのハムは鳥の胸肉を使って簡単にできるレシピです。母のレシピを姪っ子に口移しで丁寧に写してもらったもので、ずいぶん冷蔵庫に貼ったまま。ほったらかしにしてしまいましたがやっと日の目を見ましたよ。姪っ子ちゃん、ありがとう。
 実はスパイスのローズマリーの葉っぱがなくて、なかなか作れなかったのですが、作った結果アネってば、「すごくおいしいけど、ローズマリーはいらなかった」と言いやがりました(笑)オットやわたしは断然スパイスウエルカム派ですけれどもなくてもおいしいのにと思ったらしいです(笑)
 ちなみにいつでも作れるように、実家からもらったローズマリーの残りの葉っぱは庭の隅っこに植えておきました。
 さて、オトートが18歳になりました。
 この子が6歳の時、筋肉の関係の難病がわかり、それが遺伝病の類だったので、家族親族みんなを巻き込んでどん底までへこみました。結果的に言うと、祖母が母を生んだ段階で遺伝子に突然の変異が起こったらしいです。
 その病気は進行がある病気だし、現在では医学も進み、少しだけ明るい光が見えてきているものの、未だ治療法が確立されていない病気なものですから、ありとあらゆる怖いことを言われたのですが、幸いにも彼は進行が遅い型で、現在は元気に普通の高校生として暮らしています。
 この間も薬師寺で「神さま本当にありがとうございます!これからもどうぞお守りください。」と自然に薬師如来さまへの感謝の気持ちが祈りになって口から出てきました。
 一度、本当に怖い宣告を受けどん底まで怖い目にあってからは、逆に何でもかんでも都合がいいように受け止める癖(というか本能的に怖がることを避けているのかもしれませんが、笑)がついてしまい、彼のことのみならず、生活全般において「あれができない」「これができない」ではなくて、「あれはムリでもこんなこともできる」「これが行き詰まったらあんなのもあり」とすべてのことを足し算で考える癖がつきました。
 なので、毎日がそこそこしあわせだし、何でもありがたがる都合がいい脳みそになってしまってます。
 また、何かをやりたい、どこかへ行きたいと思う時に、とりあえずちょっとがんばれば可能なことであるならば、ためらわなくもなりました。誰彼問わず、「明日がちゃんとが巡ってくるとは限らない」という気持ちを心底徹底的に知ってしまったからです。
 オトート本人に話を戻して…
 幸いにして今のところ、彼には全力で走るのはムリでも、どこへでもひとりで歩いて行ける彼なりの健脚と高校3年間、今のところ無遅刻無欠席の丈夫な身体を持っています。
 小さい頃から不器用だし、勉強も含め何をやっても誰よりもゆっくりでしたが、高校3年の今までほぼ変わらぬペースであせらず腐らず淡々と努力してきて、現在はできたら楽に大学に入りたいなぁなんて、ちゃっかりと指定校推薦なんかをめざしたりしています(笑)
 楽天的な強い心があって、福祉関係の大学に行きたいという夢があり、気を許せる友人たちと行きたいところに遊びに行ったり、野球観戦という趣味を持って熱狂したり、いつも何かに夢中になって暮らしています。
 あの6歳の時の絶望を考えると、なんてしあわせな今でしょう。大人になるまで生きられないかもしれないとさえ言われていたのです。それが今もちゃんとしっかりと歩き、激しいスポーツとか、重たい荷物を持つとか、山に登るとか、できないこともたくさんありますが、できることだって数えればいくらでも…たくさんたくさんあるのです。
 これからが彼にとって、本当の意味で忍耐が強いられる時かもしれないし、明日何があるかは誰にだってわからない。
 でもでも…今のこの平穏な暮らしと家族みんなの健康に感謝しつつ、みんなでご飯をケーキを食べました。
 そんなオトートは8月前半3泊4日で市のボランティアキャンプに参加します。
 それに行けば入試の推薦の時の選考にプラスに働くかも!?なんて彼らしい(笑)ちゃっかりした理由もあるみたいですが、いろいろな意味で自分の(体力も含めた)実力のほどもわかるだろうし。今後この業種で働けるかどうかもわかるだろうし。
 何よりも自分の小さいころからの様々な苦しい経験などが、他人の痛みや苦しい気持ちを理解するうえで役立ち、生かせる進路へとつながればいいなあと思ったりしています。
 18歳の一年間も彼らしく淡々と過ぎていきますように。