ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 奈良日記 その1 地球に紛れこんだ異星人!

 今回の旅では奈良のホテルに泊まっていたので、たった2日間でしたが本当によく奈良の町の中を歩きました。
 歩いているとどこに行っても多分244さんファン!という方々に出会いました。派手派手Tシャツにツアージャージを着こなしたケリー完コスの皆さんもいれば、奈良Tシャツに身を固めた方、普通の格好をしているのですが、ちょこっとポケットからくーさんがのぞいている人もたくさんいて、紛れてはいても、どこかに244ファンとわかる「しるし」がついているような錯覚に陥りました。なんだか「宇宙人を探せ!」みたいです(笑)
 以前に読んだSF大作の、気がつかないうちに地球にたくさんの宇宙人が紛れ込んでいる話を思い出して笑えました。「くーさん星」から来た宇宙人(笑)そんなことを妄想しながら、ぶらぶらするのも楽しかったなぁ。
 東大寺に行っても興福寺に行っても、三条通りを歩いていてもなら奈良館に入っても、そんな人たちが大勢いたのですが、皆さんそんなに悪めだちすることなく、ライブまでの暇つぶしという風情でもなく、静かに一生懸命に仏像や神社仏閣を見たり、説明文を読んだりしていたのが印象的でした。若いお嬢さん方も、親子でファンクネス全開だった方も、同世代以上のファンの皆さんも。
 翌日行った平城宮跡でも、思い思いのグループで楽しそうに談笑しながら、じ〜っと空を眺めたり、空気を感じようとしたり、テレビに映った場所に自分も座ってじっと景色を眺めたり・・・そんな光景があちこちで見られました。
 みんなが「244 ENDLI-xがいつも語っている奈良」を精一杯感じようと努め、感受性を研ぎ澄ましているのが見てとれて、そういうのっていいな!と思いました。
 確か244さんもラジオで言ってましたが、今は「親切でわかりやすいもの」が流行の時代という気がします。テレビを見ていても、そんなに集中しなくても大事な場面は何度でも流れるし、テロップを見ているだけでわかったような気になれるし、ドラマはコミック原作でわかりやすかったり勧善懲悪のものが受けていたり。
 そんな時代にあって、244 ENDLI-xの音楽の世界は決して流行のど真ん中に乗ってはいないし、ファンク音楽も一般的にはあまり馴染みがないし、親切な注意書きやワイドショーによるわかりやすい煽りもありません。
 テレビCMですら地上波ではほとんど見かけなかったので、自分から探そうとしなければどうかするとCDの発売日もライブについても知らずに過ぎてしまうかもしれません。
 そんな状況下、全国津々浦々、あちこちに散っている244さん大好きなファンたちが、それぞれ彼のラジオや雑誌の言葉、歌詞やメロディーを頼りに「わかりたい」「感じたい」と努めているんだろうなあ。きっと地元でも同じことをしているのね!ということが垣間見れるような2日間でした。
 たとえば彼が好きだというCDを借りて聞いてみたり、ラジオの電波を一生懸命探したり、雑誌の言葉を追いかけたり、ホームページを頻繁にチェックしたり・・・そういうことで少しずつ音楽的にも気持ちの上でも相互理解が深まっていく過程を楽しんでもいるような。
 ライブに参加してみると、これがファン側からの一方的な感情ではなくて、244さんもまた、ファンの心に一生懸命沿おうとし、他ならぬファンを喜ばせたい、ファンのために歌いたい!という気持ちがあふれているのを実感します。
 このアルバムのラブソングは一番に「応援してくれるファンに向けて歌っている」という発言もありましたが、そうやってファンとアーチストがお互いのことを大切に思い、少しずつ距離を縮め、やさしい気持ちを温めながらライブツアーが進んで行くなんて、とっても素敵だなあと思ったので、最初のエントリーはこれにしました。