ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ブーツィー・コリンズとファンクミュージック

先日たまたまツイッターを見ていたら、9月13日のベストヒットUSAに「ブーツィー・コリンズ」が出ます!と書いてあったので、録画してみました。
最近つよしさんがブーツィー氏のライブに行かれたという話がネットに流れました。そのお方です。
彼のライブは「ファンクファンなら必見」とナビゲーターの小林克也氏。
この3連休でやっと時間ができたのでゆっくり見てみたらわたしがここ数年はまっている音楽(言わずとしれたアレですね、笑)とも共通点が多分にあって、おもしろかったので、日記に書いておくことにします。
小林氏によれば、ファンクファンとひとことで言っても、スライから入った人、スティービー、ジェームスブラウン、プリンス、いろいろな年代の様々なアーチストのファンがいて、更にファンクは90年代にはヒップホップに受け継がれた流れがあって、それらの音楽はだいたいワンコードで進行するので、いろんなものを放り込みやすい音楽だとおっしゃってました。
なるほろ〜この辺のことは、わたしたちもかなりおべんきょーしたので結構知るところですね(笑)
ブーツィーには「俺はブーツィーだーっ!」というテーマ曲のようなものがあり、この曲を始め、ユーモアセあふれるファンキーなステージアクトを繰り広げる…という話では、「I am E☆E…」「My name is 244 Endli-x…」なんてフレーズで始まるかつての曲が思い出されたりもしました。
とくに初期のE☆Eの音楽やらスタイルやらはこういう方々から多分に感化された部分もあるのかな?と思いました。
ブーツィ氏は1977年くらいからすごく人気があった方なのだそうですが、インタビューを見て見ると、つよしさんがこの方にあこがれ尊敬しているのが頷ける気がしました。
そのびっくりするほど個性的な誰にも真似ができないスタイル、そして意外にもとっても真面目で言っていることがしごくまっとうなところ。根っこはよく似ているような気がします。
ブーツィー氏のインタビューの中で興味深かったことをいくつか挙げて見ると…
ジェームスブラウンから学んだ一番大きなことは「プロとしての規律だ」。
僕らはより自由でワイルドなことをやっているように見られる一方で、彼がいてくれたから、まともにやって来れた。
彼がいなかったらクレージーな方向へ行っていた。
ジミヘンのバックバンドに誘われたけれども、それは違うと感じより自由なやり方で活動しているP-ファンクに行きついた。
「プロとしての規律」を守った結果自然とその方向へ行ったのだと言ってました。
ジョークリントンからは自由とチャンス、そして自分たちの音楽を探求する機会を与えてもらった。
そんな影響を受けた先輩たちの話をしつつ「最もブーツィーに影響を与えたのは、実は彼の母親だ!」と言い切っていて、そんなところもおもしろいなぁと思いました。
「母親が人生の扉を開いてくれた」のだそうで、彼女はしょっちゅう誰かのために奔走していて、生きている間はわからなかったが、彼女が亡くなってその心がようやくわかったのだそうです。
そういう母親を身近で見ていたことが、今、病気の人や亡くなった人の気持ちに寄り添い、そばにすぐに駆けつけたりできる彼を形作ったのだそうです。
そんなインタビューを終えて始まった彼の音楽は、それこそ横浜やお台場のtankを思わせるもので、わたしたちにとってはすでにとても馴染み深いものでした。
きっと川崎で行われたライブに行く機会があったとしても、存分に楽しめていたと思います。
星型でカラフルに色が塗られた目立つベース、ド派手なピカピカギラギラな衣装、ワンコード、聞きなれたベースやホーンやギターの心地よい刻み、ステージの上の大勢のバンドメンたちの衣装も鳴らす音も様々、誰もが楽しそうで同じコードのひとつの音楽の中で自由に泳ぎ回ってました。
思わずステージの人たちにリズムを合わせて一緒に踊りだしたくなるノリの良さも馴染み深く。
ああ数年前のtankが恋しいな。ああいうの、また作ってくれないかしら…
あの空間の特別さ、にも関わらずいつでもその場所に行けばあの音楽に会える安心感は今思い出しても素敵な思い出です。
おっと違うライブの話にいつの間にかシフトしてる…
ブーツィー氏に話を戻して…
ニューアルバムは「さあ、パーティーをしよう」という感覚で作られ、『人々に希望を与える音楽になっている』と言っていたのも印象的でした。
最後に「支えてくれるファンには感謝している。いい時もそうじゃない時も、ファンが支えてくれたことは決して忘れることはない。これからもファンクすることをあきらめはしないぜ」と言っていたのがとっても印象に残りました。
彼はファンクのベーシストとしては一番有名な人だと小林さん。
ついでにかなり前にもファンクをWikipediaで調べたことがあるのですが、その時は恥ずかしながらイマイチ意味するところが十分にわからず。
今回再度このページを見てみたら、格段にピンと来たし、理解できました(笑)
ちょっと引用してみると

ファンク・ミュージックの大きな特徴は、バックビート(裏拍)を意識した16ビートのリズムとフレーズの反復を多用した曲構成である。ダンス・ミュージックとしての色彩も強いため、とりわけリズムはファンクを位置づける大きな要素となっており、分厚くうねるベースライン、鋭いリズムギター、強いリズムのホーンセクションなど、演奏楽器のすべてがファンクビートを形成していると言える。ベースにはスラッピング、ギターにはカッティングという奏法技術が多用される。

なるほろ〜わかるわかる。
初期のつよしさんソロの音楽は、多分かなりオーソドックスなファンク音楽よりで、次第にたとえば和の世界との融合があったり、どんどん彼流の進化を遂げ、個性を増し、すでに「彼だけの道」が見えつつ進んでいるように見えます。
短いですがブーツィー氏のライブシーンやインタビューを見ていたら、人を見かけで判断することの無意味さがよくわかります。
ド派手でエキセントリックな見かけに惑わされず、その目の奥の光や心、音楽をちゃんと見たいものです。
この方の音楽に限らず、新しい音楽に触れる時はいつも多少の警戒心を持って臨むことが多いですが(笑)受けつけないなどと言うことは自分の音楽を狭めること。もしかしたらその先入観の向こう側に宝物が隠れているのかもしれない…と思いました。