ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ギュギュギュ〜っ!!

 …と心を鷲づかみにされてしまいました。「Help Me Help Me…」のPVです。
 我が家はケーブルTVに入っているものの「M-ON!」は入らないので半分あきらめていたら、今朝になって「スペースシャワー」でもオンエアーされることを知りました。
 にも関わらず下にも書いたように、今日のわたしはバタバタの極致だったのですっかり失念。ところが2時5分前に奇跡的に時計を見て、録画が間に合ったという…これも愛?!(笑)
 ラジオで何回か聞いているうちに、すでにこの曲自体がすごく好きになってしまっていて、どうかすると口ずさんでいたりもするのですが、このPVの威力ったらすごいです。格別です。5回くらい無言でとりつかれたようにリピートしたその後で、30分後に生徒が来ることを思い出して、「待って!待って!慌てなくたっていいんだから!後からゆっくり…」と自分に言い聞かせて電源を落としたのですが、時すでに手遅れ。頭の中に映像が声が残って残って、仕事の邪魔になって困りました(笑)
 なんせわたしの仕事場には目の前に常にグランドピアノがあるのです(笑)鍵盤に向かうたびに思い出すってば(笑)
 やわらかい曲線だけでできた上半身の輪郭とか、鍵盤を叩くその指とか、かすれつつ絶妙に上がる声のトーンとか、頻繁に踏みかえられるペダルとか…う〜ん。ヤバイヤバイ!煩悩が次々と(笑)
 もちろんわたしの生徒たちは、先生をぼ〜っとさせてくれるようなおとなしい子ちゃんたちではないので、すぐに仕事の世界へ引き戻されましたが、酔っ払ってグランドピアノに向かったら思わずPVごっことか!?してしまいそう(笑)
 画面にはただただピアノがあるだけで、モノクロームの世界だし、大掛かりなセットも何もないのですが、そのシンプルさが余計にドラマチックな歌声を、この歌の表現を、そして彼自身を引き立てているような気がします。
 役者ドウモトツヨシが本領を発揮しているような気もするし、生身のヒリヒリするような感じもちゃんとあって、現実と夢の境目を裸足で彷徨っているような感覚に捉われます。
 長く伸びた髪の毛も伸びた髭も、歌の世界を引き立てるそれはそれは素晴らしい小道具になっていて、しかも映像の中で潔くぱっつん!していくなんて、これは誰のアイディアなのでしょう!?あまりにもドラマチックであまりにもせつないです。空を彷徨う手をきゅ〜っと握りたくなります。
「逃げたいときはどうすればいい?…」「help…」こんなことは口が裂けても言えない、自分の中でさえ弱気な自分をなかなか認められない回遊魚系意地っ張り極致なわたしですが、この歌を聴くと安心します。本当に切実な事態になったら潔く「逃げる」とか「助けを呼ぶ」とかしたっていいんだ…とちょっと安心します。口に出して何か言わなくても代わりに吐き出してもらえるようなカタルシスを感じる曲です。「逃げたい」とか「助けて」とかあっさり言える人の方が本当の意味で強い人のような気がします。
 ここのところの雑誌群といいPVといい、どんなもんやといいラブッタといい…いいように手のひらの上で転がされている気がするこの頃。
 昨年の秋からこっち、ずっと想像しては期待してきたものを、簡単にひょいひょいと飛びこえていくので、本当にびっくりしっぱなしです。こんなびっくりなら大歓迎なのですが(笑)さて、あと1回リピートしてから寝ようかな(笑)