ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 だいすき!! (ネタばれ注意です!)

 一昨日はまた「だいすき!!」をオンタイムで見て、すっかりこのドラマのファンになっています。
 苦しかったり哀しかったりで、ずっと泣きながら見るようなドラマだとイヤだなあと警戒していましたが、そんなドラマにはならない予感です。
 かといってあまりにも甘々な夢物語だと、それはそれであまのじゃくで反発を覚えるのかもしれませんが、そんなことももちろんなく。辛すぎず甘すぎずでちょうどいいです。
 役者さんたちがまた隅々まで芸達者な方々をそろえていて、見ごたえがある素敵なドラマに仕上がっていると思います。
 今回は柚子の亡くなった恋人草ちゃんの女子高生の妹、琴音(福田沙紀ちゃん)が、亡くなったお兄さんの忘れ形見のひまわりを、そして柚子を訪ねてやってくる話でした。
 この子は愛情に飢えてひねくれていて、哀しい境遇から社会に対してとっても斜め目線です。愛を求めながら素直になれず自分からうまくいきかけた関係を壊してしまう…みたいな女の子なのです。
 そんな彼女の気持ちが、計算のないまっすぐな柚子の愛情に接することによってゆっくり溶けていく過程をとてもていねいに描いていて、とっても引きつけられました。
一方の柚子はというと、ひまわりをどうしても保育園に預けきれず悪戦苦闘中です。にもかかわらず、こよなく愛していた草ちゃんの妹、突然現れた琴音ちゃんには、最初から一環して愛おしいという感情いっぱいに接します。顔を愛おしそうに触ったり、あったか靴下を貸してあげたり、泊まっていってと誘ったり、それはそれはストレートなアプローチで琴音ちゃんを包みこんでいきます。
 このふたりのふれあいと、ひまわりの保育園探しが並行しながら2話が進行していくのですが、徐々に家族と琴音ちゃんが本音でぶつかりあう話になって行き…ラストのシーンは、5つ並んだハンバーグ。今までずっとひとりぼっちだった琴音が、家族としてこの家の一員に迎え入れられるシーンで終わります。
 ひまわりが保育所に入所することが許された場面や、園長先生に柚子ごと受け入れられた場面、ひまわりが保育園の子どもたちの世界に入れた瞬間など、いい場面はそこここにいっぱいありましたが、唯一涙腺が決壊したポイントは、この琴音ちゃんのシーンでした(笑)
 「障害を持つ人は必ずしも助けられるだけの人じゃない。身体が健康でありさえすればしあわせだとは限らない。身体や心が完璧に健やかじゃなくたって、しあわせに生きていく手立てはきっとあるはず。」
というのは、いつもわたしが絶対に忘れてはならないと肝に銘じていることですが、このことを肩に力をいれずに、穏やかに思い出させてもらいました。
 物語の方は、琴音ちゃんという若くて正義感が強い味方を得て、いっそう楽しみになった気がします。絶対に最後まで見届けたいドラマのひとつになりました。