ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 先生にも「ご褒美」

 小さい生徒が、にこにこしながら「今日はレッスンの最後に先生にご褒美があります。」と宣言しました。なんだろう?と思いながら、いつも通りにレッスンを開始。「アキピアノ」という教材で、指くぐりのトレーニングをするのですが、下から親指をくぐらせる時、どうしても手首を回してしまい、手首、肘ともに力が入ってふたりでとっても苦労しました。大きい子になら、「ピアノの鍵盤と手首を結んだ直線ががずっと平行になるように」と言えば、すぐに理解してくれるのですが、これを小さい子にわかりやすく教えようとすると言葉の数ばかりが増えて、なかなかうまく伝わりません。
 さて、湿気が多くてなんだか蒸し暑かったので、密室のレッスン室は条件最悪で、ふたりとも大汗をかいてしまいました。レッスンが終わる頃には「ご褒美」の件はすでに忘れていたのですが、最後に来てにこにこ顔になった彼女が取り出したのは、「象さんのシール」でした。20枚くらい、大小のラメラメの象さんが並んでいるシール。「たまには先生にもご褒美をあげないとね。」とニコニコ。「このシールはほかの子にあげてもいいけど、先生、自分が何個か取るのを忘れないでね。」と念を押して帰って行きました。
 あいにく、今日のレッスンはなんだか一方的にわたしがしゃべってばっかりだったけど、家でまでわたしを思ってシールを選んだり、忘れないように前の日からレッスンバックに入れたりする彼女が容易に想像できて、ほっこり。次回こそ、とびっきり楽しいレッスンをしたいなあと思いましたよ。物をもらったからと言うわけではないのですけれど(笑)ちょっとそう?!