ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ヨン様大騒動!

 31日、9時から来たピアノの生徒がいました。「早朝ですが、大丈夫ですか?」と前日にお母様から電話があって、「平気ですよ」と言いつつなにかあるのかなあ?と思っていたら、お母様がヨン様のイベントに当たったんですって。埼玉スーパーアリーナはうちの方からならそんな遠くではありませんが、グッズを買ったりいろいろあって、早く出なくてはならないらしいのです。
 この家には中2から2歳まで4人の子どもがいて大変なのですが、お父様が大喜びの奥さんのために、会社を休んで子どもたち全員を連れて、妖怪大戦争を見に行ったのだそうです。いいパパだ〜。昨日おねえちゃんが来たので前日の顛末を聞いて見ると、映画は楽しかったけれど、妖怪が怖くて、途中で2歳児が泣いてしまい、パパはおおわらわだったとか・・・ママは未だうっとり夢の中・・・らしいです(笑)
 我が家に来ているのは5年と3年の二人なのですが、この子たちからヨン様にはまる母の話がしょっちゅう聞こえて来ます。そもそも3年の男の子が入門して来た昨年春、母が「冬ソナを弾けるようになるまで、ピアノをやめちゃだめだからね」と言った話。おやつは、最近ヨン様がコマーシャルをしているガムばかりになってしまった話。(何箱も買ってきたんですって)ネットでヨン様ファンサイトのお友達と毎晩盛り上がっているらしいこと。
 え??・・誰かさんと似てるんじゃないって?・・う〜ん。「ガムをハイチュウに買えて、イベント開催場所の埼玉スーパーアリーナの時計をほぼ一年前に戻すと・・・おかあさんじゃん!」とアネ。箱買いこそしませんが、そういえばこの夏、何個ハイチュウを買ったことでしょう。イベント会場の様子はテレビでつぶさに見ることができましたが、テレビで見たグッズ売り場の様子なんかはどこかで見たような光景で、ワイドショーをぼ〜っと眺めながら、なんだか自分が見知った光景の「間違い探し」を見ているような不思議な気持ちになりました(笑)そうなのです、似ているけれどどこかが全く違う・・のです。
 ヨン様ファンの方のお話を聞いてみて決定的に違うと思ったのは、ヨン様はどこまでも優等生なんですって。決してファンを裏切らない安心感と、男性としての理想像がそこにあるんですって。いつみても「完璧」だから・・・。ファンの「こうあってほしい」を懸命に守っている感じがします。「みんなの王子様」をどこでも崩さないなんてすごいです。
 夢を売る商売とはいえ、きっとご本人は大変だろうなあと、なんだか画面で一生懸命慣れない日本語で挨拶するヨン様を見ていて痛々しくさえ感じてしまいました。(そんなことを言ったらファンの方々に叱られそうですが)
  そこへ行くと、今の日本のアイドルたちはずいぶん毛色が違う感じになって来た気がします。より人間っぽいような。恋人がいることを公表している人も少なくないし、少なくとも雲の上にいるような感じの人は少なくなっているような気がします。
 特に堂本剛のファンなんて韓国スターたちの対極にいると言ってもいいと思います。彼は決してファンの思い通りになんて動いてくれないし、ある意味裏切られてばっかりと言ってもいいかも。ファンなので都合がいいように解釈されてもらうと、必ず期待を裏切りながらも、期待の上を行く別のステキさを見せてくれるということでもあるのです。そこが面白いし、自分の固定観念がどんどんくつがえされていくのが、ある意味快感になってきているわたしがいます。
 KinKi Kidsファンということで言えば、より王子様?!というイメージがありそうな光一さんにしても、同様です。(彼に対しては王子様だと本気で思っているファンも案外いるかも、笑)しゃかりきだったり、インタビューで負けず嫌いが垣間見れたり、ラジオでくしゃみを連発したり、下ネタを言うかと思えばマニアックに突き進んだり・・・やっぱりわたしにとっては、彼も作ってない素の部分がなんとも魅力的だと思ってしまうのです。
 「大人の女」が今求めているスター像は、どうも正反対の方向に二極化しているんじゃないかと思います。ファンとして盛り上がり、やってることは一見そっくりなんだけど、中身は全然反対です。
 でもでも。どんなスタイルであれ、なかなか思い通りに行かず、やるせない日常に彩りが戻ってきて、おかあさんたちが家事に育児に仕事に介護に・・と元気に毎日を過ごせるのなら、それが一番じゃないかと思うのです。