ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ひやっとすること

昨日のレッスン中、例のわたしの大切な保育園児の生徒、通称「うぜーよちゃん」(かわいい顔してうぜーよが口癖なのです。)が、ふと目を離した隙に椅子の後ろに落ちました。グランドピアノの椅子は背中がないので危ないと言えば危ないのですが、我が家のピアノ室は椅子と後ろの壁との間はたったの30センチくらいなので、まさか落ちないだろうとつい油断していてしまいます。ところが今までに就学年齢以下の子供でずり落ちたのも入れると3人もの子が椅子から落っこちています。幸いにして怪我こそなかったものの、いい加減こんなに落ちてしまうということはわたしの注意力が足りないのだわとすっかり落ち込んでしまいました。
本人は意外にケロッとしていて泣きもしなかったのですが、気になってほんのちょっと彼女が動いてもドキドキして思わず手を添えてしまって、お得意の「うぜーよ」が飛んで来ました。彼女のうぜーよは愛情表現だっていうことは最近重々承知していますので(気を許していない人には決して言わないらしいし)この場では触れないことにして、なんで落ちたんだろうとよく観察していたら、わたしの話を聞いているとき何度も彼女が椅子の上に正座または立てひざをして伸び上がることに気がつきました。鍵盤を叩くときはきちんと足を前に出すようにうるさく言っているので、なぜわざわざ話を聞くときに立てひざをするのか解せないなあと聞いてみると、わたしが楽譜を指しながら何か言っているとき、普通にすわっていたのでは見えないんですって。どこのことを言ってるんだろう?と注意をわたしに向けうようとするとこういう格好になるようなのです。その後も様子を見てみると、やっぱり楽譜の高い場所のところを指すと必ず乗り出しています。どうして今までこんな単純なことに気づかなかったのでしょう。本当に怪我がなくてよかったですが、小さい子のレッスンのために何らかの対策が必要だと思いました。そういえばわたしも独身時代は、家ではアップライトピアノで練習していました。このピアノは譜面台と目線が近いのですが、先生のお宅のグランドピアノは譜面台の位置が高くてよく見えないのです。たとえ見えても高さに慣れなくてうまく弾けません。なので、先生の家では家で弾くときより絶対といっていいくらいうまく弾けなかったのでした。
とりあえず何らかの対策を考えるまで、お宅に行かせてもらって出張レッスンできないかどうか相談してみましたが、家にピアノがないので無理だとおっしゃいます。今家にあるのはミッキーマウスのキーボードのみなんだそうです。キーボードはありますとのことでしたが、まさか2オクターブの鍵盤が小さいミッキーのだとは知らなくて、いろいろな意味で動揺しましたが、とりあえず低い位置に楽譜を固定することを考えようかなあと思います。
それにしてもそのミッキーのキーボードできっちり毎週バイエルを練習していたおねえちゃんはえらいです。「家でいっぱい練習して鍵盤の幅を覚えてね、それが早く上手になるコツだよ」なんてとんちんかんな指導をしていました。なんでこの姉妹に限りキーボードの機種を聞いていなかったのでしょう?自分のやり方のあちこちにほころびが見えて来て、まったくもって自分に自信が持てなくなったわたしです。出直しだ〜。