ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ふたたびの復活の狼煙!!…プロローグ的に(ピアノのこと。日常のこと。) その1

こんなに間を空けるつもりじゃなかったのに、気がついたら日にちが経ってました。
非常事態宣言が解除されてひと月とちょっと。

自粛前と同じ毎日が戻ってきただけのはずなのに、とんでもなく疲れてしまうのはなぜでしょう!?

身体が家にいることに慣れてしまい、退化してしまったのか(笑)

感染しないように、させないように気を遣いながらの日常生活が、思いのほかストレスなのか?

まあ日々眠いし、疲れが取れない感。

とはいえ。

ピアノの生徒も全員が戻ってきて、お互いにずっとマスクをしたままではありますが、ほぼ元通り。

せんせーい!!と走ってくるちびっこ。

はにかみながらこっそり練習してきた「アルプスの鐘」の楽譜を得意げに見せてくる小学生。

WESTの新番組見た?といきなりジャニーズの話をする中学生。

(家では誰も聞いてくれないのだそう。

ちなみに…内緒にしているつもりもないですが、わたしがジャニーズの人のファンでもあるということを彼女はまだ知りません!!笑)

日常的なレッスン室風景が戻ってきました。

毎週生徒たちに会えるってしあわせなことなんだなぁと実感しています。

練習した!今週はできなかった!と言いながら入ってくる子どもたち。

チャイコフスキーはどんなことを考えてこの曲を作ったんでしょうかね?なんておっしゃる大人の生徒さん。

せんせ、わたしもあいちゃんみたいに早く「お菓子の世界」が弾きたい!!と、別の生徒のオススメを聞きかじってきたちびっこ。

もちろん楽しいことばかりじゃないし、うまくいくこといかないこともあります。

急激な環境の変化にぐったりしているのは子どもたちも一緒で。

時間を過ぎても来ないなぁ?と思っていたら「眠っちゃってた!ごめん!これから行くから待ってて~!!」と顔にべったり跡をつけて訪れる中学生がいたり(笑)

吹奏楽部の部活が始まったものの、2mずつ離れてのパート練習しかできない!と嘆く子たち。

せっかく全国レベルの合唱団に入ったのに、再開の目途が立たないとがっかりしている2年生。

子どもがぐずってなかなか幼稚園に行かなくて翌日にレッスンを振替になった若いママの生徒さんがいらしたり。

学校に戻ることに戸惑いを感じていて、レッスンの合間に「ずっと休みがよかった…」と不安を口にする子がいたり。

情緒が不安定になっていて、ハイテンションになったり黙り込んだりする子がいたり。

かと思うと有頂天になっていて。

ただただ、友達に会えること、生活が元に戻ったのがうれしそうな子がいたり。

いろいろいろいろありますが。

どの子もピアノは楽しみにしてくれてて。

「なんだかすべてにおいてやる気が出ない風なんですが、不思議と先生のところへ行く日は言われなくても自分から準備して、さっさと出て行くんですよ。」

なんて言ってもらえたりすると、天にも昇る気持ちになってしまう単純無敵なわたしなのでした(笑)

どんな子もレッスン室に迎え入れさえすれば、ピアノを弾いたり、音楽談義をしたり、彼ら彼女らの日常に心を寄せて、一緒に笑ったりため息をついたりする時間を共有できるわけで。

この時間は、あってあたりまえでもないし、いつまたできなくなる日が来るかもわからないわけで。

ああ本当に貴重なんだな!宝物だな!今を大事に楽しまなくては!と気づきました。

そして彼女たちの日常の中で、本当に困ったりつまずいた、絶望したりしたときに、そうだ!わたしには先生がいた!と思ってもらえたらどんなにしあわせなことでしょう。

そんな先生になりたいな。なれたらいいな。

「会えない時間が愛育てるのさ~♪」は真理だったかもです。ヒロミ・ゴー!!(笑)

自粛期間中、いつになく時間がたくさんできたので、毎日のようにレッスン室にこもっておべんきょしていたのですが、レッスンを再開してみたら、あら不思議。

自分のためにやっていたことが、レッスンの役にも立つことに気づきました。

今年に入ってからというもの、楽譜を買いに行くこともできないので。

我が家に山ほどある楽譜の中から、子どもの頃に取りこぼした曲たちや、やりかけで放り投げたものを片っ端からノート片手にメモしながら、しらみつぶしに練習していったのですが。

意外にも、これは本当に楽しい作業でした。

ピアノあるあるだと思いますが、大概昔使っていた楽譜には、たくさんの注意書きが書かれています。

あとから見返すと、ほぼ暗号?って感じで、なんだこりゃ?なことも多いわけですが。時を越えて今、あらためてこれらの走り書きに注目してみると…

当時わからなかったことが今になってはじめてわかる!ということが多々あって。

今は亡き恩師がタイムマシンに乗って、指導しに来てくださっているような錯覚に陥る瞬間が多々ありました。

まったく意味をなさないと思ってた「なみなみ線」とか、見て見ぬふりをして来た指番号(笑)

「スタッカート重すぎ!!」「叩かない!!」という大きな文字とか。

怒りに満ちた「指!!!」の文字や「和音をちゃんとまとめて!」「集中!!」なんていうメッセージ。

先生を長くやってきた今なら、当時の先生が何をおっしゃりたかったのか、容易にわかるではありませんか(笑)(笑)

「これらは実は大事なメッセージだった!!」

そう思い至ったので、今まで生徒の楽譜に消えないペンで書き込んでいた注意事項を、2Bの鉛筆で書くようになりました。

鉛筆なら書いたり消したりできるし。

今は届かなくても、この注意が数十年後にはじめて届くこともあるのだと思うと、ちゃんと伝わる言葉で最善を尽くして記入せねば!!という気持ちになりました(笑)
(もう少しピアノの話を続けたあと、だんだんに趣味話へとシフトしていきます!)