ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

[KinKi Kids] Love is the mirage・・・

 ♪ラーミーソーファファーミラー|ファーラーレードドーレファー〜〜〜♪
 最初から何度も出てくるこのフレーズ、最初に5度上がって、更にそこから3度上がってまた下がる。このメロディーの上下っぷり、つよしさんは簡単そうに歌っていますが、実はすごく歌いにくいメロディーという感じがします。むずかしそうにも音程がとりにくそうにも聞こえないのは、多分歌い手さんがじょうずだから(笑)・・・な〜んて、感想になってないですが、最初に真面目にそう思いました。歌うまいなあと。大人っぽくて好きな曲です。
 声に色気があってくらくらします。夜遅くにグラスに入れた琥珀色の飲み物を手のひらで温めつつ、時にちょっとだけふくみつつ、じっくり聞きたい感じです。今夜のわたしはまるっきり素面だけれども(笑)
 この曲を聞いた時イントロが終わった直後からの流れで、なんとなくビリージョエルの"The Stranger"を思い出しました。口笛で始まるあの曲です。共通点は冷たくて乾いた冬の空気が似合いそうなところ?タイトルのよそよそしさも、なんとなくイメージが似ている?!そんなことを思ったのはわたしだけかもですが(笑)
 どうしてそんな風に思ったのだろう?と思うに、多分十川さんのピアノのアレンジが、多分わたしが知っているビリージョエルっのイメージに近いのかも。その昔エレクトーンで弾いたことがあって、ピアノの音色で弾く部分がこんなフレーズだった気がしたのだけど、違うかしらん?!特にピアノが前面に出るところで、似ている感じが強くするので・・・大人っぽくて、都会っぽい冷え冷えとした寒色系な匂いがします。これがエンドリと十川さんの組み合わせだと、わたしの中ではもっと温かさを感じる暖色系のイメージが強くて、やっぱりつよしさんとケリーはちゃんと分けられているんだなあと、そんなところをすごく面白く感じています。
 一方、イントロから下の方でずっと鳴っているベースの音を思いのほか耳が追いかけてしまいます。独特の動き、強弱の幅が広くて、突然逃げるようなピアニッシモになったり、かと思うとまた存在感たっぷりに現われたり・・・その意外性が妙に心地よいです。まるで対旋律のように存在感があるベースが、時にボーカルにからみつくように聞こえてドキドキします。ギターの音も独特の雰囲気があって不思議〜と思ってクレジットを見たら、名越さんでした。またなつかしい名前を見つけて(まだそんなにたってはいないのですが)ちょっとキュン。
 美しくて時に大仰で、全体としてなんとなくつかみどころがない感じの詩も、まさしくmirage(蜃気楼)という感じで、詩やボーカルといいリズムといい、ベースといいギターといい、それぞれが不思議で個性的なのだけれど、絶妙なバランスでまとめられている気がします。