ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 桜と父との思い出話

 実家へは時々「桜見渋滞」をくぐり抜けながらの、往復5時間弱のドライブ。あちこちで咲いている桜が本当にきれいで、ここ2週間ばかりほとんどレッスン室にこもっていたわたしとしては、目の保養がいっぱいできてうれしかったです。
 実は最近気がついたのですが、わたしは結構運転するのが好きらしいです(笑)15年以上のペーパードライバーを超悪条件のマレーシアで脱してはや10年。かの地のように、突然の豪雨で水が出たり、不当に割り込まれて怖い目にあったり、家を出て数分でハイウェイに乗ったりする必要もないせいか、最近「わたしってもしかして運転好き?」と思うほどになりました。苦節25年?!すごい話だ〜!
 実は運転を始めると人が変わるらしいことも家族に指摘されてます。びゅんびゅん走りたくなったり、日頃はわりとおっとりしていると思っているのですが、マナーの悪い車にカチンときて、こっそり悪態をついたりします(笑)えらくなったもんだ!この間まで怖がってひーひー言ってた癖に(笑)と自嘲気味。やっぱりAB型だな・・・とは友人の弁。血液型の本に「ABは車に乗ると人格が変わる」と書いてあって、その話を読んで即わたしを思い出したらしいです(笑)
 さて、昨日はぽかぽか陽気で、今日は打って変わって冷たい小雨だったのですが、実家への道の行きと帰りの桜の花の開き加減があまりに違うのでびっくりしました。実家は我が家から電車で1時間北にある距離なのですが、昨日の時点ではまだ3分咲きくらい。思った以上に北なんだなあと思ったのです。(我が家のそばはほぼ満開だったので)ところが帰り道では8割以上咲いていて、満開間近という感じ。開くときは一斉になのですね。「すごい!見てみて!」と何回言ったでしょう。バロンにまで「ほらほら、見てごらん、桜がきれいだよ、見える?」なんて言って「おかあさんバカ?」と子供たちに笑われました。
 実家では久しぶりに父と妹と3人で夜中まで話し続けました。母はなぜか9時過ぎには寝てしまったので、父をはさんで3人でお酒を飲みながら、音楽の話から、嫁姑話から、思い出話から、仕事の進め方なんていう話から、最近読んだ本やパソコン話から、あらゆることを3人で話しました。
 わたしはかなり小さい頃の記憶が鮮明で、どうかすると2歳半くらいの記憶から、ぼんやりと残っていると自負しているのですが、わたしや妹にもその時々の気持ちがあるように、その時々の率直な「父の気持ち」を始めて聞いて、それがとっても感慨深かったです。父は何かあっても顔に出さない人で、いつもど〜んとしていて、細かいことには興味がなさそうな感じすらしていたので、くじけたり心配したり、傷ついたりする父なんていうものが、全く想像できませんでした。ところがもちろん父にもいろいろな想いがあり、わたしたちのことでそんなに深く心配していたのね・・・と妹と顔を見合わせる場面もありました。
 くだらないことですが、小さい頃は父にせよ母にせよ妹の方をかわいがりすぎなんじゃないの?なんてありきたりな疑惑を抱いたこともありましたが、自分も子供を持ってみて始めて、親にとってはどの子も本当に大切で心配なものなんだなあと実感しています。
 それにしてもこんな風に、父も妹もわたしも、3者3様の思わぬ本音トークになったのは始めてと言ってもいいかもしれません。多分、ビールでしょ、赤ワイン、白ワイン、そして紹興酒まで繰り出して、みんながいい加減酔っ払っていたせいもあるのかもしれません(笑)