ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 THE 有頂天ホテル

 家族で見てきました。きっとおもしろいだろうとわくわくしながら行ったのですが、期待以上の面白さで、家族全員大満足でした。見ようかなあ?どうしようかなあ?とお思いの皆さん、お勧めです。絶対に見たほうがいいですよん。
 とにかく数分おきに笑っていて、途中から笑いすぎて涙が出てきてしまい、ハンカチを握り締めて笑いをかみ殺しながら見てました。あまりにもたくさんのキャストがいて、幾つもの話が同時進行していくものですから、途中からこんがらかるんじゃないかか?とか、最後に収拾がつくの?とか、一人ひとりがちゃんと描かれないんじゃ?とか、いろいろな心配があったのですが、全部杞憂だった気がします。どのキャストもきちんと印象に残ったし、みんな一味変わったへんてこりんな人たちなのですが、とても愛すべきキャラクターばかりでした。役者さんたちは皆さん本当に芸達者だったし、ラストはきちんと丸く収まり(ブラボー!)とても後味がよかったです。
 願わくばもう1回見たいし、DVDが出たらもちろん購入して何回も見たい映画です。わたしはかなりにぶい方なので、気がつけなかった面白いシーンとか、小ネタがたくさんありそうな気がします。エンドロールで名前が出て始めて、「え〜?!いたっけ?」という俳優さんもいたし、後になってアネに教えてもらって始めて、「あれは○○さんだったの〜?!」と気がついた役者さんもいたし、ぜひぜひ再確認したいです。
 あまりネタばれをしてもなんなのですが、最後にYOUさんが歌を歌う場面が出てくるのですが、そこがとても心に残りました。彼女がこんなに歌が上手で、小粋に情感たっぷりに歌うことにびっくりしました。クライマックスシーンなので、この映画の色々なシーンが次々と頭をよぎりながら聞くのですが、なんだか歌それ自体にもとても心を動かされました。彼女の役柄は、歌手なのですが歌を歌っていないときは、さっぱりそんな風には見えません。ルックスやお色気で売るには年も行き過ぎている感じだし、いつも自信なさげで、スターのオーラの欠片もない感じなのですが、マイクを持った途端にガラリと雰囲気が変わります。「彼女の居場所はこのステージだったんだ〜」と思い知らされる場面がラストにやって来るのです。照明が当たる場所なんておおよそ似合いそうにもなかったのに、ピッカピカのオーラを放って水を得た魚のようです。
 そしてその前後あたりからすべてが収まるところに収まって、気持ちよくエンドロールへと向かってゆくのです。家族4人とも、終わった後にこんなに「楽しかったね」ばかりが飛び交う映画を見たのは久しぶりでした。
 ところで、今朝からなんとなくだるそうだったオトートが、映画が終わって明るいところに出たら、明らかに熱がある顔になっていて、あわてて家に帰りました。熱を測ると38度3分。やっぱり。これが普通の風邪なのか、インフルエンザなのかはちょっとわかりませんが、オトート曰く、「隣の席の女の子がそういえば2日続けて休んでいた」とのこと。もしかしたらもしかするかもしれません。
 映画と言えば、「博士の愛した数式」は絶対に見たいと思っている映画のひとつです。原作に心底ほれ込んでしまったので、ぜひとも見に行きたいです。ほかにも見たいものがいっぱい。一日があと2時間でいいから余分にあったらいいのにと思います。