ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 その2

 「大人の夏休み」は、まわりで脱落した人が結構多いですが、わたしは大丈夫らしいです。「主人公が痛くていやだ」と大声で言ってる人はなぜか同じ立場の主婦が多いよね、と井戸端で話題になりました。わたしも主婦のはしくれだし、しかもかなりの落ちこぼれ主婦ですが、痛くて結構。こけこっこう。ほろ苦さも愚かしさも含めて結構好きなドラマです。
 そういえば、主人公が「専業主婦は」と何度も言っていましたが、介護のパートをしている主人公は専業主婦ではないんじゃ?家、子供を取り巻く学校や保護者の世界、パートの職場、十分広い社会に身を置いていると思います。
 製作者側が「専業主婦」という言葉をどういう意味で使っているのかわかりませんが、「世間知らず」と同義語として使われているとしたら心外だし、とっても失礼です。たとえば敬愛する町田貞子さんの著書など読んでごらんなさい。わたしにとっては専業主婦の鑑と言えばこの方で、本当に知的で聡明で機転がきき、人間として尊敬できる方。なんにせよ、この言葉を連発することの意図がイマイチわかりません。
 むしろ世間を知らないという意味では会社員の夫のほうが、会社外のことにはあきれるほど疎そうだし、一人で放り出されたら苦労するだろうなあと思います。
 そんなことはともかくとして、要は主人公が何者かは問題ではなく、ひと夏だけ専門外のことに飛び込んて奮闘する面々のあれやこれや、酒屋のおじさんや妙にカッコいい宇津井健氏も含めて、まわりをどう変え、どう動かし、どう転がっていくんだか見届けたいなあと思います。
 最後に「がんばっていきまっしょい」。このドラマもほろ苦いところがあるけれど、やっぱり好きなドラマです。ボートの背景が本当に美しくて、一生懸命な高校生たちとあいまって、澄んだ空気がテレビのこっちに流れ込んでくるような感じがします。「事件」のあおりを受けて、出演者の皆さんがドラマだけに気持ちを集中していくのは大変だろうなあと同情しますが、最後までがんばってステキなドラマにしてほしいなあと思います。
 他に見ているのは「ジイジ」と「スローダンス」ですが、これらについてはいずれまた。
PS。書くのをやめようかと思いましたが、やっぱり書きたい気持ちに嘘はつきたくなかったので一言追記。
 「がんばっていきまっしょい。」で、途中降板になってしまった内くん。彼がしてしまったことは弁解の余地はないかもしれないけれど、彼が起こしたことの責任を問うことと同じくらい、未成年を預かった人たちの「責任」もなおざりにしてほしくないなあと思います。
 NEWSと関ジャニ∞の2足のわらじと東京大阪の往復。気胸での入院というやむを得ない事情からの舞台の降板。退院したと思ったらすぐにドラマ、それと並行してバレーボールの応援。次々と決まってゆく先々のスケジュール。濃いファンというわけではなくても、彼がおかれていた状況がいかに過酷だったかは容易に想像できます。しかも今回のことには良識があるはずの大人も複雑にからんでいるようです。そんなことを思うとやりきれない思いはぬぐえません。
 未成年とはいえ、社会人のひとりなのだから、厳しく責任を問うべきという声があるのは当然とも思いますが、少なくともわたしは・・・時間がかかっても、もう一度光の当たる場所に帰ってきて心機一転、もっと大きく輝く彼に会いたいです。大人の一人として「今のつらい気持ちをプラスに転じて、きっとひとまわり大きくなれる日が来るよ、その日まで負けないで」と言ってあげたいです。ドラマは降板になってしまいましたが、彼に対しても「がんばっていきまっしょい!」とエールを送りたい気持ちです。入れ替わりで彼の役柄を受け継ぐ田口くん共々、こっそり応援したいと思います。