何年も前のことですが通りすがりのブログで、たまたま草場一壽さんの作品に出合いました。
彼が描く神話の神々や仏さま、龍の絵があまりに美しくて強烈に惹かれ
彼の工房のMuseum Shopのサイトを覗いているうちに、どうしても手にしてみたくなって「龗(おかみ)カードセット」を買いました。
わたし的にはかなり高価なものだったので、いざ買うとなったらめちゃくちゃ迷ったし、何度もカートに入れたり戻したりしたのですが、笑。
何より絵そのものが本当に一枚一枚が美しくて好みにぴったりだったし。
たとえば古事記など神話の世界観と、観音さまや大日如来さま不動明王さまなど大好きな仏像の世界が混在していること。
そして水にまつわる神さま、龍の絵もたくさんあって。
ふぇるまーたのトップにも掲げている「かたよらず、こだわらず、とらわれず」の精神にもぴったりな気がしたので、えいままよ!!とカートに入れてしまいました、笑。
結果、ふと時間が出来た時にカードを一枚ずつ眺めていくだけで大満足。
おうち美術館で十分に楽しめる幸せを味わっておりますし。
ククリ姫、瀬織津姫、アメノウズメノミコト、コノハナサクヤヒメなど、神話のテレビや神社でたまたま目に触れた方のカードを見てイメージをふくらませたり。
大日如来、不動明王、弥勒菩薩ってこういう方なんだなぁと近づく手がかりを見つけたりして楽しんでいます。
さて。
カードセットは一見すると手のひらサイズの大き目のカルタのような感じです。
このカードが入っている箱に、76ページもある小冊子が同梱されていて。
ひとつのカードにつき見開き2ページ、丁寧にその神さまや仏さまや龍になぞらえたメッセージが書いてあります。
カードをよ~く混ぜて「おみくじ」のようにその日の一枚を選び。
番号のメッセージカードを読んでその日に備える…
みたいなことをし始めたのは主に体調が悪くなってから。
きっとあまりに体調不良がひどかったので、何か前向きなメッセージが欲しかったのかもしれません。
そんなある日。
そのカードの中から一枚引いたらその日のカードは「サラスヴァティー」でした。
サラスヴァティーとは、言わずと知れた「弁天様」です。
大好きな天河さんにも、江ノ島にもいらっしゃる弁天様。
芸術の神さまでもいらっしゃるのは有名なので、元々大好きな神さまなのですが…
まず、神さまにまつわる一言メッセージにはこのように書かれていました。
甘美なるビーナの調べ
空に満ち
地に満ちて
万物は響き合う
喜悦の中に
最近読んだ音楽教育関係の本の中でも「万物は響き合う」という言葉を見て、妙に納得したことを思い出します。
一緒に奏でる音楽も人の心と心も、ともに響き合うことはとても気持ちがいいことで。
そんな体験を教室でさせてあげるには…みたいな話だったと思います。
そのことを思い出しながら、さらに右のページのメッセージを読んでいくと…
これは!!!
とびっくりしたので、思わず日記にしました。
ちょっとだけ紹介します。
愛はすり減ることはありません。
あふれるままに。
あなたが愛そのものになるように
一番最初にそのように書いてありました。
わたし「愛そのもの」の人を知ってる!
まさしく推しそのもの、剛さんじゃないの!!
そんな風に思いました、笑。
とはいえ。とはいえです。
なんだか日に日に暗澹たる気持ちになることが増えてきた昨今。
「愛そのものになる」なんて、自分にはハードルが高すぎる…と思って読み進めると…
めちゃくちゃ食いついたのは、そこから数行下のこんな文章です。
「愛の人」を頭に描いてみましょう。
知っている人でも想像の人でも構いません。
愛を具現化したらこんな人だろうという理想像です。
描いたらことあるごとにこの人ならどうするだろうと考えてみることです。
おぉ…まさしく
「剛さんだったら、こんな時どう考えて、どんな行動をとるだろう?」
は日常的に無意識によくやってます。
数行後にこんなことも書いてありました。
どう振舞っていいかわからない時は、愛の人になりきってみるのです。
そのうち、本当の愛の人になります。
愛は見返りを求めません。だから裏切りはありません。
ただあふれるままに流れていくのです。
なんだかいろいろと刺さり過ぎて。
しばし茫然としてしまいました。
「学ぶより真似ぶ」なのはピアノを教えていてもよく思うことだし。
実際に心底迷った時、ふと彼だったらどうすると思う?を自問自答することはよくあります。
たまたまこの日弁天様のカードを引き、彼を思い出したことがとても心に残ったので、「推しごと」のひとつとして!?(笑)
やっぱり日記にしておこうと思いました。
自ずと思い出されるこの曲。
何度聴いても飽きるということがありません。
とてもむずかしいですが…
今の世の中で大人に最も求められていることってやっぱりこれじゃないかと思うのです。
明らかに人生の折り返しを過ぎて、あと生きた証としてどれだけのことができるだろう?と考えた時に。
このやるせないほどままならない世の中に。
どんどん生きづらくなってきたこの暮らしを考えた時に…
先の世の中に、年長者として世の中やより若い世代の方々に少しでも絶望ではなくて希望が残せるように。
少しでも愛の人に近づきたいものだ…
そして身近な小さい生徒たちや我が子たちや、たまたま出会った人たち。
みんなが少しでも世の中や人に対してポジティヴなイメージを持てたらと思うのです。
この年になって今さらかもしれないけれど…
愛の人に近づく努力は大事だな…
そんなことを思っていた翌日。
たまたまご縁が巡ってきて、このカードに背中を押されるように新しい生徒を預かることになりました。
自分の体調さえコントロールできないこの時期に、新しく預かるなんて馬鹿じゃない??
周りももちろんそう言いましたし、わたしだって思いました、笑。
あまりにも無謀で無責任ではないのか?って、笑。
でも結果的には預かって正解でした。
彼女は親御さんがびっくりするほどよく笑うようになったそうで。
わたしもまた彼女が楽しそうなのを見てたくさん元気をもらっています。
その話は次の日記で書きたいです。
「それは突然に始まった」シリーズに、たくさんの方から拍手や拍手コメントや、メールやLINEなど反響をいただきました。
いつも心を寄せてくださって、心から感謝です。
ありがとうございます。