ピアノを教えているので、幅広い年代の人と話をする機会が日常的にあります。
中でも生徒の中で最も多い年代は小学生なので。
このくらいの年代の子たちがどんなものにハマり、どんなものが好きなのか常にリサーチしています。
今現在爆発的に流行ってる感じなのが、その昔散々我が子たちがハマった「たまごっち」。
こういうのって何十年もしてまた流行るんだなぁと不思議な気持ちで見ています。
ここ何年か、根強い人気の「すみっコぐらし」。
シール、カレンダー、グッズも充実してます。
うちの教室はなぜか虫好きが多いので、オオヒラタクワガタとか、アトラスオオカブトとか、虫の名前…
流行りのゲーム、流行りの歌…知ってると会話が弾みレッスンもスムーズに運びます。
レッスンの中で音楽の話をする時も、なるべくその年代の子どもたちに響く言葉で伝えたいと思っていて。
あまり「正しい日本語」にこだわらず、流行語も積極的に取り入れるようにしています。
その筆頭が「エモい」です。
最初あまり意味がわからないながらも、なんとなく語感の良さと、わかりやすいに違いないというくらいの感覚で使い始めたら…
この言葉がとても便利だし、音楽と親和性が高くて。
すっかり定番になってます。
あれっ!?エモいを知らなかった頃は一体なんと言っていたんだろう?というくらい、とてもとても便利な言葉です。
出会った曲が心を揺さぶってならない時。
懐かしい時。
しみじみして。
泣きそうだ。
ノスタルジーを感じる。
ヤバイぞ!!
さびしい。
HAPPY!
哀しい。
どんな感情にだって使えるし、ああ大きく心が動いたんだなぁというのが伝わりやすい気がするのです。
気づけば生徒に合わせて…ではなくて、自分の意志で多用し始めていて、焦ってます(笑)
こんな風にさまざまな感情ひっくるめた表現って他にあるのかなぁ?
音楽を聴いて感じることは人によって少しずつ違うし、呼び起こされる感情もさまざまです。
だからついつい使ってしまうのだなぁと納得してしまいます(笑)
たとえばうんと小さい子なら「夕暮れのすべり台」という曲がとてもエモいです。
帰っておいで~とママが呼んでいて。
トマト色の夕陽が美しくて。
子どもたちはもうみんな家に帰ってしまい、ひとりぼっち。
ああ、もう一回だけすべり台に乗りたいな。
ほら、エモい。
小学校低学年なら、田中カレンさんの「星の動物たち」
おひつじ。やぎ。おおぐまこぐま。りゅう。星のうた。
どの曲もどこか郷愁を誘われて、とてもとてもエモいのです。
もうちょっと大きくなって、平吉さんの「虹のリズム」
「夏の夜のハバネラ」「見つけられたいたずら」「ススキの葬列」「秋の光に落ち葉が舞って」
うーん。エモいとしかいいようがない曲たちです(笑)
さらに大きくなって、ショパンやブラームス、ベートーベンやモーツァルト。
ドビュッシーやリスト…
ほらほら、エモいの宝庫でしょ!?
でも「エモい」という言葉がない時代でも、感動を表してましたよね~!?
とにかくたくさん言葉を重ねていたのか?
それともいい表現があったのか?
再度自分に問いかけてみて。
ひとつだけ思いついたのが「いとをかし」でした(笑)
清少納言さん!!!
もちろん音楽を聴いたり弾いたりして「いとをかし」とはなかなか言わないけれど。
汎用性の高さから言ったら最も近い言葉じゃない?
そして最近表現に困ると、この言葉をTwitterで多用しているわたしに気づきました(笑)
そこで思い出されたのが、この方のこの本です。
そういえば、買ったものの「積ん読」になっているではありませんか!!
今こそ読みごろかも。
次に読む本はこれにしたいです。