ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 Mステ

「嵐さんとKinKiさんが久々に共演する」というのがずいぶんと強調されていて、強調されすぎじゃないの?と思ってましたが、実際見てみたら、思いのほか楽しかったです。
ミニステからふた組で絡むところを見れたのもとても楽しかったし、嵐がやっぱり先輩を前にして、すご〜く恐縮しながら絡んでいるのを見て、たとえばKinKiがSMAPと共演した時のムードを思い出したりもして(笑)
対してKinKi先輩はなんとなくへら〜っとしてて、唐突にボケてみたり…照れてるんだろうなぁという感じ。
きっとわたしたちが想像しているよりもずっと「先輩」と「後輩」という関係性は独特で、特にあの事務所ではずっとついて回るものなのだろうなぁなんて思いながら、ほほえましく見てました。
そして、たとえば嵐にとっては先輩の前で新曲を歌い踊るというのは、いつもよりさらに緊張を生むものだろうし、KinKiにとっても、後輩の前でいい加減なものは見せられない、見せたくないというプレッシャーもあるだろうし、そのふた組のいい意味での緊張感が、お互いにとってさらにいい刺激になって、すっごくいい共演の時間になったんじゃないかなぁなんて…そんなことを思いました。
嵐のパフォーマンスもすっごく気合いが入ってて、かっこよくてさすがという感じだったし、KinKiさんについてはこれから語りますが、久しぶりというのもあったかもしれないけど、そこに決して慣れ合いではない、プロ同志のメラメラと燃えるパッション?の片鱗のようなものが見えた気がして…スタイルが全然違うし、好みはそれぞれでしょうけれど、どっちもいいなあと思いながら見てました。
こういうところで顔を揃えたり、絡んだりすると、過去映像を見た時の照れくさそうな、なつかしそうな顔なんかを見ていると、お互いのファン同士もあらためてそのつながりがうれしくなったり、その時代を知らない人が、両方のグループの番組を見てみたり、CDを買ったり…ライブに行ってみたりにもつながることもあるのに、事務所が自ら共演者を狭めてしまうのは、やっぱりいいやり方とは思えないです。
ましてや本人たちには明らかになんのわだかまりもなさそうなのに、とても残念なことだと思います。
さて。
久しぶりにMステで歌い踊るKinKi Kidsを見て、やっぱりわたしはこの人たちが好きとしみじみと思いました。
つよしさんの背中についてたひらひらがとってもいい効果を発揮しているなぁと思ったのですが、それ以上に惹きつけられたのが、時々胸元からちらちら見える赤い色。中に赤いものを着ていたのだと思うけど、気になって気になって仕方ありませんでした(笑)
なんだか瞳がうるうるしていて、髪形もソフトでふんわりしていて、儚げなんだけど、身体を揺らすたびに「ちらっ」と見える赤が主張すること主張すること。ドキドキドキドキしてしまいます(笑)
一方のコウイチさんはジャケットの内側に同じような黒と金のひらひらがついていて、こちらは正統派王子な感じ。
誰かが妖精VS王子とか言ってたけど、なかなかに納得かも(笑)
そもそもふたりが並んで立っているだけで、なんだかドラマが始まる感じ。
歌声は、ここまで激しく踊りながら歌っているのだから、ブレスとか相当大変だったこととは思うけど、たとえば声をいたずらに張りあげちゃうのではなくて、繊細にニュアンスを表現しているところや、ていねいにハーモニーを作っているところとか、細部へのこだわりが感じられて、やっぱり好きだと思いました。
音楽を表現する、歌おうとする時、やろうとすればやれることはキリがないのだけど、やらなくてもなんとかなってしまうところもあって。
同じプロと言えどもどのくらいその曲を消化し表現することで合格点とするかは、ものすごくそれぞれな気がして。
さらに言えばファンから見た合格点も、そのアーチストさんのファンによってずいぶん差があるような気がします。
そういう意味ではKinKiさんは音楽を置いてきぼりにしてないし、そういうところがすごく好き。
ダンスもまたそうだと思うし。
そんなに動きとしては激しくないところでも、実は足がとても細かく動いていたり、同じものの繰り返しではない複雑な動きをしているから、その中であれだけの表現をすることができるってスゴイと思います。
動き方がちょっとずつ違うのも、違うと思っていたら刹那ぴったり揃うのを見るのも、いちいちハッとして美しいと思うのですよね。
近い距離で向かい合ったのに、目線が合いそうで合わないのもなんとなく「らしい」感じで好きだし、コウイチさんが瞬間つよしさんを見て「すっ」と瞬時にそらすところも好き。
一方のつよしさんはこの瞬間、目を伏せたままうつむいているのですが、この時のちょっと虚ろな感じの表情も好き。
独特のせつなさとか儚さが襲ってきて、世界が一気に彼ら色に染まる感じがして強烈に惹きつけられました。
ここからの長い間奏は、雨メロを思い出したり、どこだったか一瞬「情熱」を思い出したり。
元々「ダンス」よりは断然「歌」派で、ジャニーズにまったく興味がなかった頃は、歌の邪魔になるからダンスなんて無い方がいい…くらいに思っていた頃もあったのですが、今ではこんなに歌いながら踊ることの素敵さを語っている自分がおもしろいと思ったり(笑)
コウイチさんもつよしさんも最近はソロでもいっぱい踊っているけど、ソロの時に感じるのとは全然種類が違う、KinKiでしか見れない独特の世界があると思います。
今回は最初に全員がスタンバイしているところから、間奏も含め長く流してもらったので、ぶつ切りな感じもしなかったし、存分に堪能できてすごくよかったです。
なんと言っても印象的だったのは、最後のところで、人さし指が桜の花びらが風に舞いながら散るさまを表現しているのだろうと思ったのですが、ここ、すっごく好きでした。
コウイチさんはわりと直線的にはらはらと、つよしさんはものすごく曲線でひらひらと舞う花びらをかたどっていて、それぞれにらしかったし、視線の置き方もひとりひとりで違うのです。
わたしはそうは言っても並んでいるふたりが違うことをしていると、つよしさんに惹きつけられてしまう方なので、彼の最後まで花びらを追う、その目線とものを言う指先に目と心を奪われて、じーんとしたまま、しばらくその余韻に浸ってました。ああ、こういう表現ほんとと好き。
きっとよりコウイチさんに心を奪われてらっしゃるみなさま方は、コウイチさんの視線をずっと追ってらしたのではないかしら。
KinKiさんはものすごく両極端な二人で、その見ている人の視線を惹きつけるパワーは常に高いところで拮抗している気がするから、ファンの視線もまた、ぱーっと二分されたり、それがまたひとつになったりもするのだと思うのですが、それもまたおもしろいところで、素敵なところだとわたしは思います。
なんと言ったって豪華だ〜。
あまりうれしいことでもないけど、こうやってふたりがドーンと前に立つことはレアだからこそ「やっと見れた。待ってたよ!」という感慨もひとしおです(笑)
わたしの好きな人たちは、そこに二人で立っているだけでほんとに絵になるなぁと思います。
それぞれが重ねてきた年月や、歩んできた道のりを全部うしろに背負って、凛とそこに立っている。
ああ、やっぱり好き〜と思ったので、そう素直に書いておこう。