ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 プレリュード 15日、ライブが始まるまでの話

15日の平安神宮ライブに参加してきました。
まさかの台風発生を知ったのは確か木曜日、12日の夜でした。
この日の昼間は友人たちと会って銀座でランチをして、山野楽器で天魔盤を受け取り、13日参加組と15日参加組に別れて当日の作戦を練り…
そして笑顔で「感想の交換会をしようね〜♪」と別れました。
しか〜し!!
この後の運命が180度反対方向に振れることは誰も想像していなかったはず(笑)
片や猛暑日の蒸し風呂のような真夏の空気の中、美しい月や鳥までも味方につけて行われた(まだちゃんと聞いてないから、よくは知らないのだけれども、笑)魅惑のライブ。
片や台風の豪雨の中、条件が過酷で視界が狭い分、ひたすら五感を総動員して感じることに集中した、滝行のようなストイックさと雨さえも味方につけて美しさや音のバラエティーが増した魅惑のライブ。
どっちもその日だけのグルーヴとその日だけの気象条件。
そして何より極上のビジュアルと歌声とパフォーマンスを兼ね備えた我らがつよしさん。
まさしく一期一会。4人とも自分が見た日が唯一無二、最高!と言うと思うけど(笑)条件的にはびっくりするほど正反対!ありえない。
素晴らしい3日間のライブがすべて無事に終わったのはまるで奇跡のようなできごとで。でも確かに真実(ほんとう)で。
それにしても。
3日間のうち、日曜日にだけちょっと雨マークがついてるなぁ…くらいのイメージだったのが、一転まさかの台風襲来。
これは本当に予想外の出来事でした。
土曜日には月が出ていたし、お出かけの前後、わざとらしい家族孝行(笑)ということで、のんびりホットプレートなんかを出しちゃったりなんかして、久々大々的に焼き肉なんかをやっちゃったりなんかした我が家(笑)
結果そこら中べとべとになって、雑巾で拭きまくったり、後片付けに往生したり(笑)
さらに…「天候はわたしの行いに左右されるかも?」とちらっとよぎり(自意識過剰ですから、笑)ガス台を磨き、やかんを磨き、魚焼きグリルを大掃除し…
思いつくいい行いは全部したよ!という感じ(バカ〜、笑)
そして「明日早いのに、なにやってるんだ!いい加減に寝なさい!」とオットに叱られすごすごと寝室へ。
ところが…当日15日、日曜日の早朝4時過ぎに、ぱらぱらと雨音が屋根を叩く音で目が覚めました。久々にしっかりと降っている音。
あれっ?関東に雨が降るにはまだ早いんじゃないの?
さらに1時間くらいうとうとして起きたらすでに土砂降りでした。おーまいごっ!!
相当早めに東京駅に向かったものの、なんとまだ遠くにあるはずの台風の影響が早々出始めていて、発車時刻寸前に豪雨のため新幹線が止まってしまいました。
1時間近くホームに並んだままで待たされる乗客たち。目の前に空の新幹線の車両が止まっているのに入れない残念さ加減。人が入ってないのにエアコンが効いてるから窓が曇ってるよ!こっちはリュックをしょってる背中が汗でぐっしょりなんですけど(笑)
時折びっくりするほど線路や新幹線の車体を打ち付ける豪雨。
ほぼ一時間待ってやっと新幹線が出発しました。前途多難です。
一緒に行った友人N嬢は、そもそも最寄駅からの電車のダイヤがめちゃくちゃで、別のルートで来たそうだし、まだまだ遠くで影響はもっと後のはずと思っていた台風パワーの洗礼をすでに行く前から受けてしまいました。
いえいえ、こんなのは先に続くたくさんの予期せぬ出来事の中では、全然序の口なんですけどね。
行きから帰りまで、ずっと台風と隣り合わせ、追い立てられるように動いてましたが、どの瞬間もなぜか絶妙なタイミングですんでのところで逃げ切れて、本当に神さまの御加護があったとしか思えません。
翌日の京都が、そして全国的にも…河川の決壊をはじめ、土砂崩れ、突風などさまざまな災害に見舞われたことを考えると、多少の遅れとか、濡れたとか冷えたとか、そんなのたいしたことじゃない!!取るに足りないできごとと言ってもいいくらいで。
でも自然の猛威を肌で感じたこと、自然を侮ってはいけないこと。予期せぬ出来事が起こった時にどう判断してどう対処するか?ということをいろいろ考えるきっかけをもらったこと…いろんな意味で有意義な一日となりました。
この日災害に見舞われたすべての方々には、心からお見舞い申し上げます。
さて。
ここからは京都話です。
魅惑の豪雨ライブについては次のエントリーにて触れようと思います。
まずはBefore Live。
京都に着いてからのお話です。
この日、12時過ぎに関西の友人たちと久々の再会を果たし
錦市場にほど近い「ゆばんざい」つまり湯葉づくしのお料理がおいしいこ豆やさんに連れてっていただきました。

ヘルシーだしあんかけの湯葉といってもいろんなお料理の仕方で舌触りも味わいもさまざまで、バラエティーに富んでいておいしかったです。
今回関東民3名で待ち合わせ、自力で地下鉄に乗って最寄駅まで行ったのですが、京都から地下鉄に乗ったのははじめてだったので、たった2駅なのですがなんだかとってもドキドキしました(笑)
逆にみなさんが東京にいらしてくださる時、気軽にどこどこ駅に何時ね!なんて待ち合わせの場所を決めてますが、このはじめての場所へ向かうということの心細さを知ってしまうと、自分がものすごく不親切な人に思えました(笑)これからは気をつけよう!
そのあとは、相国寺承天閣美術館に連れていっていただきました。
先日、NHKクローズアップ現代で、「生命(いのち)の色を被災地へ〜若冲・奇跡の江戸絵画〜」という番組を見ました。
夕食の支度中だったにも関らず、若冲の絵を見ていたら突然わけもわからず涙があふれたのでした。あれはなんだったんだろう?
どんな内容だったのかというと、ここでなんとなくわかるかと。
この時に魅せられた若冲の絵を実際に見てみたいと思っていたところだったので、京都で見ることができてとてもうれしかったです。
番組では江戸時代に描かれたとは思えない、びっくりするほどカラフルな絵の数々にたいそう心を奪われたのですが、今回は色味を抑えた鳥の絵や、水墨画の鶏、ふすま絵にもとても心惹かれました。
そして見たことがある、ちょっとユニークな顔をした虎の絵の前ではかなりの時間立ち止りました。とても心に残る絵でした。
番組で見た「鳥獣花木図屏風」はショップの方にグッズとして置いてありましたが、購入はやめました。
なぜって先日和樂という雑誌の付録に若冲の名作ポストカードブックついていたからです。
結構なボリュームの付録だったので、美術館では見るだけにして、数々の絵、お庭の美しさを心にだけ留めて帰ってきました。
ちなみにその和樂はこちらです。

多分本屋さんに普通に売っていると思うけど、ご購入なさりたいけどうちの近くにはなさそうだわ〜という方にはこちらから。

和樂 2013年 10月号 [雑誌]

和樂 2013年 10月号 [雑誌]

雑誌そのものはちょっと高いですけど、画像にも載せた通り、付録がとにかく充実していたので後悔はしませんでした。
先に触れた名作ポストカードブックの他に琳派名作クリアフォルダーもついていて、とってもお得な感じでした。
本編には琳派若冲についての特集はもちろん、上野の仏頭展のこと、興福寺のことなど、わたしたちのお仲間さんたちが大好きな記事も満載ですので、ご興味がある方はぜひぜひ手に取ってみてくださいね。
さて。
そうこうしているうちにも、どんどん雨が降ってきて、みんな絵や茶道具を見て回りながら、時折外を眺めては静かにため息をついてました。
何度も言葉にはしないけれど、みんなの願いはひとつ。心の中はわかりすぎるほどわかりあってる。
お天気がもって、この日のライブが無事開催されること、それのみです。
美術館を出て同志社の学食風?建物でお茶を飲みながらしばし休憩したのですが、ここですでに相当な雨になってしまい、傘袋の底に数センチ、雨があっという間に溜まってました。
おしゃべりをしている間にもあちこちの友人からメールが入って来て、合流場所を確認したりして、だんだんににぎやかになってきました。
「今どこにいる?」「わたしはここ!」「新幹線降りたよ!」「仕事が終わって何時頃には合流できるかも?」「こっちは今2人!」「今車で近くまで来たけどみんなどこ?」「じゃ、平安神宮ら辺で!」「別の約束があるのでここからは別行動で!」「ちょっとしたらわたしは行くね!」
京都から大阪から、奈良から姫路から、長野から横浜から東京から埼玉から…それぞれがそれぞれの事情とタイミングで、ひとりひとり臨機応変に集まってきて、ひと時を過ごしては輪がふくらんだりスマートになったりを繰り返す感じも、とても自由かつちゃんとそれぞれが自分を持ったオトナな感じで好きでした。
そして何年越しの友人たちとネット越しには常に知っているお互いの日常について面と向かって確認したり、ちらっとだけ読んでいたとんでもない出来事の顛末を聞いたり。
この日は参加されないのに、旧交を温めるだけのために来てくださった友人もいて、本当にありがたいことだと思いました。
みんなの仕事のこと、家族のこと、そしてもちろんつよしさんごと、KinKiごと、梅田SHOCKの感想を聞いたり。
脈略なく、いろんな話題に食いつきまくる時間も楽しかったです。
そもそもこんな大雨の中開催されるか中止になるかも定かじゃないのに、誰に言われたからでもなく『自分の意志であると信じて集まってきた人たち』がこんなにいるというのがスゴイいなあ。
「この際雨はしゃーないよ。どんだけでも降ればいい。風さえなきゃね〜。」なんて豪快に笑ったり。
「中止にさえならなければどんなに濡れたって平気。みんな自分の責任できたんだし!」と言い切ったり。
口に出さなくても、どんなことになろうと受け止めるよ!という無言の決意と、否が応にも高まってしまうライブへのワクワクとした期待感が混ざった不思議な高揚感。
前回中止になった日のチケットをゲットして以来という友達や、今年を逃したらもうしばらく見れないという友達になんとしても見せてあげたいという切実な想い。
でありながら一方で「何が起こったとしてもどんと来い!」という強いパワー。
いろいろと入り乱れて、この日は1日なんとなく刹那的だけどご陽気で、どことなく重苦しいけどはしゃぎがちな雰囲気を醸し出してました。
そうこうしているうちに、ふぇるまーたではお馴染み、久しぶりのご登場のさと嬢がぶーん!と愛車で駆けつけてくださって、超久々にも関らず、ブランクをまったく感じさせない、相変わらずの爆弾娘的トークを展開して爆笑を誘ったのも記憶に新しいところ(ぷぷぷ)
ああ、みなさんとお会いできて本当にhappyでしたよん。
平安神宮の地下駐車場は、まるで海の家みたいになっていて、あっちこっちの車の陰で雨装備をする人の群れ。
さあこうなったら行くっっきゃない!!ファイト!!
その後もたくさんの方たちと「うわぁ久しぶり!」「あえてうれしい!」「いやん、元気だった?」とそこここで旧交を温めてはなかなか前に進めずでしたが、とても楽しいひと時でした。
あっ!そうそう。わたくし、土砂降りの中でCD売り場の行列に並んで通常盤を会場でもう一枚買い足しました。
娘さんが天魔さんを見ていて、歌にだけだけど、なぜか強烈に惹かれたという友達へのプレゼントにしようと思いました。
さあもろもろ準備は万端です。いざ出陣!
土砂降りの中、会場入りする列に並びました。白いカッパの群れ。女子も多いけど男子も多い。うわっカップル率高し!
老夫婦が仲良くカッパ姿で並んでらっしゃる。こんな日に揃ってご覧になられるなんて頭が下がるなぁ。でも素敵。
次のエントリーはいよいよライブについてです。
なにぶんにも豪雨のため、双眼鏡も取り出せず、メモ帳ももちろん取り出せず。
唯一手に持っていたのはぐしょぐしょのタオルのみ。
ぐしょぐしょのタオルで時折ぐしょぐしょを絞りながら、さらにぐしょぐしょのものを拭うという珍しい体験をしました(笑)
そして見兼ねた友人に「貸して!」と声を掛けられ、途中から彼女のカッパのポケットに収納されたわたしのぐしょぐしょミニタオル(笑)その節はありがとう!
頼りはなけなしの記憶と、夜行バスに乗ってから読書灯をつけて30分で書きなぐった怪しいメモのみ。
今回は絶対に詳しくは書けませぬ。
いい歌だった!いい音だった!綺麗だった!かっこよかった!かわいかった!色っぽかった!…That's all!!…みたいな(笑)
そんなんでもよかったら、またちょっとおいて期待しないで読みに来てくださいませませ。
お世話になったみなさま方、遠く海の向こうや東京から、天気図を見て随時情報をくださったり、気遣いの言葉を掛けていただいたり、援護射撃をしてくださったすべてのみなさま方に心よりの感謝をこめて。
ありがとうございました。