ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

谷中七福神めぐり

6日の日、日曜日に東京谷中の七福神巡りに行ってきました。
昨年12月29日の日経新聞の「何でもランキング」の七福神巡りランキング2位。ちなみに一位は大阪ミナミの七福神ですって。
谷中は東京最古と言われる七福神で、周辺は日暮里(ひぐらしのさと=一日中過ごしても飽きない里)と呼ばれたのだそうです。
このあたりは通勤で通学で遊びに行く途中でお馴染みの駅ばかりですが、電車を降りて街を歩いたことはありません。
全部巡っても徒歩3時間とのこと。10日までイベントをやっていて、一枚の紙に全部のお寺のご朱印スタンプを押してもらう、まるでスタンプラリーみたいなことをやっているのだそうで。
運動不足のオットと二人で歩いてランチを食べて帰ってくればいいね・・・くらいの気安さで出発です。
わたしたちは、山手線の田端駅からスタートしました。
とりあえず朝10時くらいにはスタートできるように行ったのですが、駅を降りてトイレに行くと、すでにものすごいたくさんの人が行列していました。うっわ〜っ!!
名札をつけてるおばあちゃん、歩こう会の人、ツアーの腕章をしている人、健脚のおばあちゃんの集まり、もしやものすごい人が七福神巡りをするためにやってきている?と思わせる人、人、人。
これはもしや失敗したかもしれない?と思いながらオットと歩き始めました。
オットは細々駅に戻っては省エネで最終目的地の上野を目指そうと思っていたみたいなのですが、わたしはいちいち駅に戻る時間がもったいないし、駅で階段の上り下りをしたり、お金をかけてひと駅電車に乗る意味がわからないと思いそう言ったら、オットも納得してしぶしぶ歩くことに(笑)
ひとつ目の東覚寺は福禄寿。健康と長命の神さまでした。もらった紙にはご利益「人望」と書いてあります。
ここでお祈りすると人望が増すのでしょうか?(笑)
このあともご利益のところになんて書いてあったか印しておきますが、これ、なかなかおもしろいので要注目です。
 
お寺の入口からすでにたくさんの人が並んでいて、カイロや甘酒を配ったり、ボランティアの人が列の整理をしたり、それはそれは大賑わいです。
お寺は奈良や京都と比べるとどこもものすごくこじんまりとしてますが、下町の景色に溶け込んですごくいい感じ。こんなに人がいない時に来たらもっといいかもです。
ここからとなりの西日暮里駅の近くの青雲寺(恵比寿さま ご利益 正直)修性院(布袋尊 ご利益 大量)へ。
ちなみにご利益大量ってなに?
どこへ行ってもものすごい行列です。ちなみにこの画像は青雲寺です。
恵比寿さまの漫画チックな絵があって、その前で記念撮影をしている人がたくさんいて、なんだかおもしろかったです。そこ?

そしててくてく歩いて日暮里駅からややしばらく、長安寺(寿老人 ご利益 長寿)へ。

この修性院から長安寺が結構遠くてオットがへろへろ。谷中の商店街、わたしはもうちょっといろいろ見て回りたかったのですが、もうすでにここでお昼を過ぎてました。
歩いていたら「のぼり」が見えたので、くたびれてふにゃーっとしているオットに「あっ!谷中七福神って書いてある、ここだよ!」と言ったら「よく見てごらん。その「のぼり」には続きがあるから。『谷中七福神そば』蕎麦屋だよ!」とオット。
あれ?near谷中七福神・・・じゃなくて谷中七福神蕎麦でした。ははは。まぎらわしいから(笑)
3時間で回りきれるというのは待ち時間が計算に入っていないということをすっかり失念していたわたしたち(笑)
こんなに七福神巡りが大人気だとは知らなかったので、とんだ大誤算をしてしまいました。
ちなみに普段はものすご〜く静かなんですって。
この時期に限りこんなに街のあちこちに人が溢れているので、ボランティアの方々などたくさん辻々に立っていて、お疲れさまなことです。多分街おこしてきな意味もあって、がんばってらっしゃるのではないかな。
ツアーコンダクターさんとおぼしきみなさんも、あっちこっちで高齢者の皆さんを呼び集め、大声を張り上げてらっしゃいます。
この長安寺はひなび加減もちょうどよく、お庭もいい感じですごく好きなお寺でした。小さな石の仏さまたちもいい感じだったし、牡鹿を連れた寿老人のやさしい笑顔にも心惹かれました。ここはまた訪ねたいなぁ。
続いて日暮里駅の方に戻って天王寺(毘沙門天 ご利益 威光)

ここはなんと大仏さんがあります。鎌倉の大仏さまとよく似たお顔にも思えましたが、こちらの方がよりお顔に丸みがあってやさしい感じ。鎌倉の大仏さんはオトコマエ〜ですけれども。
ここのお寺はいかにもお金持ちな感じで、他のこじんまりしたお寺とはひと味違いました。
このお寺はことさら行列が長くて、わたしたちが並んでいたら、年配のコンダクターのおじさんが大勢の中高年グループを連れて入ってきて、拡声器でそこいら中に響き渡る声で注意事項を話してました。
耳に入るでもなく聞いていたら「このお寺、ご覧になったらおわかりだと思いますが、この行列です。この有様ですから、まずは説明から。」と言うではありませんか!!
行列のわたしたちは一様にざわざわ。失笑。このありさまって・・・その言葉選びはどうよ!!(笑)
さらにオットとトライのコマーシャルのクララのセリフ「どうもこうもこのざまよ!!」と同じ匂いがする・・・と爆笑。
(このCM『お願いだからクララにこんなセリフを言わせるな〜!!』といつ見ても怒るわたしを見て家族みんなニヤニヤ。)
さらに別の年配のおじいさんコンダクターさんが、「それじゃあみなさん、ランチ。先にランチ行きまーす!!」とかハイカラなことを言うので更に爆笑。お願い、もうちょっと風情のある話し方でお願いします。
というわけで、コンダクターさんの話をゲラゲラ笑いながら耳にしていたおかげで、大行列もそんなに苦じゃなく、お参りが終了しました。

このお寺を出ると、目の前に広大な敷地を持つ谷中墓地が広がっていて、有名人のお寺、なんとか男爵とか、地位のある方のお墓がたくさんあって、みなさん、あっちの墓標を読み、こっちの墓標に注目しつつお散歩道を行きました。
わたしたちが一番食いついたのは、最後の将軍徳川慶喜のお墓で、思わずずんずん入って見に行ったらほかにもたくさん見に来てらっしゃる方がいらっしゃいました。
これは武家のお墓とか、これは一世を風靡した悪女のお墓とか、有名人のお墓で言えば、渋沢栄一氏とか、横山大観氏とか、鳩山一郎氏のお墓もあるんですって。いろんな著名人のお墓の前を通りぬけ、「お墓の使用料を滞納している方はすみやかに支払ってください」なんていう看板を目にしつつ(なんで、こんなところにでかでかと?と思ったら都立の霊園なのですね)あちこち寄り道して迷子になりそうになりながら、墓地をぬけ・・・
やっと住所が上野公園になって、護国院(大黒天 ご利益 富財)
このあたりには東京芸大もあって、文化の香りがするエキセントリックなお店なんかもたくさんありました。
オットは最近どはまりしている鬼平犯科帳の中に出てくる地名を発見したらしくにっこにこ。
このお寺にはたくさんの仏像があって、興味深く眺めたり、打出の小槌の中に七福神が全部入ったお守りなんかを買ってご満悦のわたしたち。
そういえば、おみくじをひいたら「おみくじ代は賽銭箱へ」と書いてあって、そのアバウトさもおもしろかったです。
そこから一番たくさん、21分ほど歩いて上野不忍の池の弁天堂にある<不忍池弁天堂(弁財天 ご利益 愛敬)が最終地点です。
上野動物園を横からかすめて、いつも通るところとはひと味違う裏道のようなところを通って歩いていくと突然、縁日のようにたくさんの出店。ひと、ひと、ひと。
ここがまたありえないくらいの大行列で、全部お参りを済ませ、御朱印をもらったら3時半でした。
並んでいる間に水鳥を見たり、前に並んでいた若い子たちがツタンカーメン展の帰り道らしく、彼女たちが大盛り上りでしゃべっているのが耳に入って思わずオットと顔を見合わせてニヤニヤしたり(笑)
そうそうこんなのがありました。

めがねの碑ですって。
そしてお参りを済ませてスタンプを押してもらって、これで七福神巡りは終了です。
ちなみに全部集めた御朱印スタンプはこちら。

さすがにわたしも足が棒になって、オットとヘロヘロしながら上野駅まで戻ってエキナカのはらどーなっつでおやつ。

こ〜んな風にいっぱいおみやげまで買っちゃったのは、きっと疲れ果てたからだと思われます。
はらロール、青巻、とってもおいしかったです。ちゃんちゃん。