ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 斉藤和義 ライブツアー 2010 (Zepp Tokyo)12月11日

また1週間以上経ってしまいましたが、先週の土曜日の話です。
この日のライブは夕方からでしたが、昼からお台場に行きました。友人がつよしさんファンのミニオフ会に誘ってくれたのです。
なので昼下がりはモンスーンカフェの気持ちのよい窓際席でごはんを食べながらつよしさん話に花を咲かせました。ここでの話題を含め、つよしさん話、コウイチさん話、KinKiさん的今年のまとめ話もぜひぜひ日記にしたいところですが、その話はまた別途。できたら今年中に書きたいです。
さて。
わたしはアジアンフードがとにかく大好きなので、このお店にくるといつも何を食べようかものすごく迷ってしまうのですが、この日はグリーンカレーを。
友人たちがパッタイ(タイ風のビーフンを使った焼きそばです)を食べていてすごくおいしそうだったのですが、前回も食べたので今回はパス…と泣く泣くあきらめたら、今となってもまだあのパッタイの食感とかが頭の中をぐるぐるしちゃってるので(笑)もしかしたら近々また食べに行ってしまうかも。一緒に行ってやってもいいよ!という方がいらしたらぜひ!
この日はいいお天気でとても海がきれいでした。小さいころ瀬戸内海のそばに住んでいたせいか、海をみるととてもなつかしくしあわせな気持ちになります。そしてお台場の凪いだ海やレインボーブリッジは、大きな橋がたくさんある瀬戸内の光景を思い出させてくれるのですよね。
この日は風が強かったので窓越しでちょうどよかったかも(笑)携帯で撮ったので画像はイマイチですが、おすそ分け画像を貼っておきます。
  
こんな感じです。
さて。そろそろ本題に入って斉藤和義氏のライブの話です。
わたしはZepp Tokyoに行ったのはこの日がはじめてです。
さらにライブハウスも久しぶりだったのでとても楽しみにしていました。
斉藤氏の演奏を生で聴くのは多分4回目くらいですが、彼だけのライブを見るのは初めてなのでドキドキわくわく。たくさんの方が集まる場所(ジョンレノンスーパーライブです)でのパフォーマンスとご自分だけのライブでは多分見せる顔も音楽も違うだろうなぁと思っていたので、ホームの音や声を聞けることをとても楽しみにしていました。
ちなみにわたしたちは「1F立見」だったので、真ん中あたりにあるバーの前の比較的ゆったりしている場所に陣取ってスタンバイ。
ところがです。
開演直前になって、2m級の男子ふたりが目の前の隙間に入ってきて、目の前に超でっかい壁が2枚(笑)
このコたちが相当濃いファンとおぼしき雰囲気で、超ノリノリ、大きなフリで一緒に歌い踊り、一緒にライブに参加するという観点においてはとっても楽しかったですが、一方であまりに大きな壁なもので(笑)まわりの酸素を全部吸い取られてしまうような息苦しさ…まるで金魚みたいに時々一生懸命パクパクしてしつつのライブ参加となりました。
初参加の上にライブハウスではメモを取れないので、続きからは印象に残ったところの感想を書きます。
もちろん超ド素人感想ですので、その点ご了承いただければと思います。
とてもとても楽しかったことだけでも伝われば…というくらいのスタンスで書かせていただきます。
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ライブ参加の1週間ほど前に、友達に予習用のCDをいただいてました。それがこのアルバムです。

ARE YOU READY?

ARE YOU READY?

あとになってからいろいろと調べてみたら、アルバムそのものもめちゃめちゃ凝っていて、妻夫木聡氏やクロマニヨンズの真島氏、BLANKEY JET CITYの中村氏、リリー・フランキー氏など、多彩なみなさんがコーラスで参加されていたり、とても豪華なことになっているみたいです。
アルバムを聴いた限りでは、この方の音楽のジャンルはロックだけに留まらず、「きなり」っぽいハートウォーミングなバラードがあったり、昔なつかし歌謡曲ちっく?な曲があったり、ロックンロールがあったり、とても多彩でおもしろいなぁというのが最初の感想でした。
セットリストの中にもこのアルバムからの曲がたくさんあったし、1曲目がそもそもアルバムのタイトル曲だったので、イントロのキレのよい「ダーダーダッタダッタダーダー♪」のメロディーとリズムにのって、しょっぱなからひゅーっとテンションアップ。1曲目は疾走感がある曲なので、すんなりと斉藤さん色の世界へといざなわれた気がしました。
2mのおにいちゃんたちは音への乗り方が斉藤さんとそっくりで、相当のファンと思われました(笑)歌に合わせて口も動いているのですが、ほぼ完ぺきに歌詞も入っているみたい。男女比は半々くらいの感じに見えましたが、思ったよりもずっと男子が多い印象でした。
わたしのところからは彼らの間の隙間から斉藤さんのお顔はわりとよく見えていましたが、手元などはまったく見えず(笑)でもあたり前ですけれども生の臨場感は素晴らしく、斉藤さんのギターの音も歌声もすごくよかったです。
バンドは斉藤さんのほかにギターがおふたりで、片方はフジファブリックの山内氏、それからベースとドラム。トリプルギター編成でとても豪華に思えました。
斉藤さんご本人も確か、CDにするとき多重録音で録音した音が両側でいっぺんに再現されて鳴っていて「こんなことしてたっけ?」とか「自分が真ん中で左右からいい音が聞こえてきて、一番いい思いをしているかもしれない」…的なことをおっしゃっていたと思います。
2曲目の「Stick to fun!Tonight!」はポッキーのCMソングで「ポッキーギターを持って弾いていた」とどこかで読んだのですが、わたしのところからはポッキーギターは見えず。残念。
でもこの曲はライブで聴いてさらに好きになりました。カッコよかったなぁ。そして意味深(笑)ポッキーがこんなにエロティックでドキドキなアイテムになるなんて(笑)
合間にはゆる〜くしゃべったり、例によって下ネタ全開だったりもするのだけれども、「言いたいだけでしょ!」的な感じもあって(笑)かわいい方にも見えました(失礼でごめんなさい、笑)
そんな感じのゆるゆるトークから一転、弾いたり歌ったりし始めると別人のようなワイルドさで、とってもオトコ臭くなる不思議。そしてとっても素敵。
楽しみにしていた「ずっと好きだったんだぜ」はもうマックスにキュンキュンしながら聞きました。
「FIRE DOG」「 真っ赤な海 」あたりはギターがすっごくカッコよかったです。疾走感があってドキドキのナンバー。以前だったら苦手だったかもしれないナンバーたちですが(5年前なら絶対にアコギコーナーの方が好きだったと思います)今はこういうのとっても好き。
続いて演奏された「黒塗りのセダン」は短編小説みたい。心に残る1曲でしたが、アルバムではドラムの音がめちゃくちゃ印象的な1曲で、とってもリピート率が高い曲だったので、生で聴けてとてもうれしかったです。
途中でアコギなコーナーが挟まったのですが、ここはギターの音が際立って別世界でした。全身を耳にしてものすごく集中して聞いていた気がします。3本のギターが奏でる音がそれぞれ個性的でとってもよかったです。
ここのところの入りのトークで、「こういう静かな時に油断してると意外と倒れたりするんだよね。みなさん、気を確かに…」みたいなことを言ったのがおかしくて、帰りの電車の中で思い出してひとりでくすくす笑っちゃいました。
そしてこの予言はほんとに当たってしまって、何人かほんとに倒れた人がいて、ステージの上からも「大丈夫?」って心配の声が飛んでました。
行かれた方の文章を読むと、ここのアコギのコーナーが一番よかったと言ってらっしゃる方も多くおられました。
ハミングバード」「表参道」「Small Stone」「名前を呼んで」あたりはとても美しくて胸キュンなバラードたちです。
わたしは?というと、むしろこのあとの後半戦、斉藤さんいわく「ここからは貧血コース」なあたりに痺れました(笑)
「I Love Me」 「ダーリング」 「歩いて帰ろう」あたりからがすご〜くよかったです。
斉藤さんの音はロック全開だけど、歌謡曲的な感じもあってバリバリの歌謡曲も聴いてみたいなぁなんて思っていたらジュリーのダーリングがあって、これがものすご〜くよかったです。
ジュリーよりもずっとオトコ臭くてワイルドです。2mにいちゃんたちも大興奮で拳を振り上げてます!こんなオトコなダーリングは初めてです。ふふ。
そんな思いで気持ちが最高潮に達したところで、なつかしの「歩いて帰ろう」が始まって、これまたさらに気持ちがアップ!!
この曲はわたしがうちの子たちの子育てをしていた時代に、子どもたちと毎日見ていたポンキッキーズのテーマ曲になっていて、それはそれはよく聞いたママ友、戦友みたいな曲なのです。
さらにアンコールで、スチャダラパーBoseさんが出てらして、この方も安室ちゃんたちとポンキッキーズのMCをされていた方で、わたしの中だけでですけど、なつかしい同窓会的雰囲気を味わいました。
アンコール前の曲でとっても印象に残っているのが、「社会生活不適合者」という曲で、いつの間にか前にいた2m兄ちゃんのひとりがとなりにきていて、彼がすっごく大きな声で歌ってたのですが、この方意外と上手なの(笑)「斉藤さんの声を聞きに来たんだから、ちょっと静かに…」と思いそうなシチュエーションですが、なぜか「おにいちゃんうまい!!」と感心してしまい、斉藤さんとおにいちゃんとのコラポ!?(笑)に酔いしれたわたしでありました。
この曲はノリがよくて歌詞は怖いですが(笑)なんだか妙に楽しい気がした1曲でした。
本編最後の「罪な奴」は赤ちゃんの歌。Mステのトークによれば、ほんとにパパになったばかりの斉藤さんであるらしいですが、歌詞がほんとに子育てを経験しなきゃできないような内容で、すっごく親近感を感じました。赤ちゃんの生態!?(笑)がものすご〜くリアルに歌詞になって描かれていて、「おぎゃーおぎゃー♪」の合いの手もあって…赤ちゃんのとことん手がかかる感じと、彼にふりまわされつつも愛があふれちゃってる感じが同時に表現されていて妙にリアルでした。
ギンギンな曲にステージのスクリーンにまことちゃんちっく(!?に見えたのですが、違いますよね?!)な赤ちゃんの動画が出ていて、それを見ているのも楽しかったです。
ライブの曲たちの中には赤ちゃんのママ(つまり奥さんです)に対する愛情を歌った歌なのかしら?と思う曲もあって、実はすっごく奥さんや赤ちゃんを愛してるんだろうな〜と勝手に解釈して帰ってきましたよ。
そして、もっともわたしが印象に残ったのがアンコール1曲目のさっきもちょっと触れたスチャダラパーBoseさんとのコラポ曲の「いたいけな秋」。
この曲はものすご〜くユニークな歌詞と歌。Boseさんのラップと斉藤さんの歌やギターが絡みあいながら進行していきます。これ、ほんとにおもしろいです。ユニークなものが大好きなわたしはハートを鷲づかみされました。できることならもう一度生で聞きたい曲の筆頭です。
ラップや歌詞は人生を四季にたとえたり、ジミヘンとかジョンレノンとかたくさんの天才が出てきたり、スターウォーズターミネーターが出てきたりもして、そんなところもとてもおもしろかったです。
この歌で特に印象に残った歌詞?ラップがあって、

今歩いているこの道は
いつか懐かしくなればいい

世代的にいつも走りっぱなしで、うかつに後ろを振り向けない、余裕がありそでぜんぜんない40代の複雑な心情をよ〜く現していると思ったのですが、どうかしら?!同世代として彼の歌を聴きながらそんなことを思いました。
ほとんど休みなし、走りっぱなしのライブでしたが、ほんと楽しかったです。
ライブハウスは久しぶりでかなり足にきましたが(笑)それもまたいい思い出です。
このライブを経験してからあらためて数日前のジョンレノンライブを思い出すと、あの時はやっぱりよそいきの顔で、今回の彼のホームでのライブは何倍も濃厚で魅力的に思えました。また機会があれば、ぜひぜひ彼のライブに参加してみたいです。
思えば夏の葉加瀬さんの「情熱大陸ライブ」で「歌うたいのバラッド」でメロメロになったのがこのライブに行くことのきっかけです。同じくあの場で斉藤氏の生歌にやられてチケットを取った友人から譲っていただいて実現した今回のライブ。お友達には心からの感謝をこめてありがとうと言いたいです。
今年、わたしが絶対にはずしたくないと思う方々のスケジュールがいつもよりちょっと緩かったこともあって、斉藤さんに逢う余裕ができたとも言えるわけで、いろいろなところに運命的なことを感じたりもしました。
こうやって出会えるものや出会いそこなってしまうもの、いろいろあるのでしょうけれど、今後もこうした出会いにはできるだけオープンマインドでいたいものだと思っています。
これからもいろいろな音楽に前向きに触れていきたいし、かたよらない心で音楽を語りたいとも思います。これじゃなきゃダメ、これしか聴きたくないと捉われることなく、おおらかな心でいたいです。
わたしもゆったりとあちこち楽しんでいますから、本命さんたちにもゆっくりと…存分に自分たちの納得がいく音楽作りをしてくださいね…と言えるわたしでいたいです。
そして、おおらかにあちこちを楽しんだ心をもって、あらためて好きな人の音楽を新鮮な気持ちで楽しめたらいいなぁと思うこのごろです。