ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 まほろ駅前番外地

まほろ駅前番外地

まほろ駅前番外地

この本は、以前に読んでとってもhappyな気持ちになった「まほろ駅前多田便利軒」の続編です。
感想は、結構熱く語った覚えがあるなあと思って過去ログをたどってみたら、やっぱり(笑)ここで触れてます。
しをんさんワールドは、いつも人に対する目線が暖かくて読んでいてしあわせな気持ちになるものが多いです。たとえば、「風が強く吹いている」「神去なあなあ日常」「月魚」前作「まほろ駅多田軒」。
「仏果を得ず」も手に入れているので、今並行して読んでいる2冊が終わったら、次はこれを読もうかな。
今回は「番外地」ということで、きっと続編的なものなんだろうな〜と思ってましたが、読んでみたら、本当に前作に出てきた登場人物が次々出てきて、なつかしいこと、なつかしいこと。
 主役の便利屋くんたちふたりは時として脇に回ったりもする感じで、むしろ便利屋のかつてのお客さんたちのその後に焦点が当てられていたりします。
この方々がとっても個性あふれる人たちで、街ですれ違ったら眉をひそめられそうな影の商売を張っているその人が、実は健康おたくで朝から玄米菜食のごはんを完ぺきに作っていたり、かと思うとアダルティーな職業のルルちゃんとハイシーちゃんの、ちょっとおバカだけれどもあったかい日常がちゃんとそこそこhappyに継続していることが垣間見れて安心したり(笑)
 どう見てもヘンな人!?クレーマー!?お近づきにはなりたくないかも?という壮年のだんなさんとその妻のヘンテコだけどちょっとやさしい日常にほろりとしたり。
お子ちゃまもおばあちゃんもチンピラも…みんな一生懸命生きていて…やっぱり人は人と関わりながらさまざまな絆を築いて日々それらに振り回されたり、でも時にはそれらを糧にしたりして生きているんだなあと思わされたり。
 いずれにしても読後感はとってもとってもさわやかです。もっともっと続きが読みたいと思わされます。
いくつか謎のまま終わったテーマもありますし、現在進行形の恋の入口?的なお話もあるので、また続編があるのではないかと思います。もちろん大歓迎です。読みたいです!!
前作の表紙は赤いふちにオレンジ色、今度の作品は緑のふちに畳柄。でも前作を読んだ人にはちゃんと続編とわかる装丁となってます。
前作を読まれた方にはぜひぜひ続編もお勧めしたいです。
前作をまだ読んでいないという方は、そちらから読んだ方が絶対に楽しいです。
というわけで、前作についても貼っておきます。どんな本か知りたいという方は最初の方のリンクをたどってご覧くださいませませ。
まほろ駅前多田便利軒

まほろ駅前多田便利軒