ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 剛紫 美我空 my beautiful sky TOUR 5月9日 仙台サンプラザホール その3

忘れないうちに、まず昨日までの補足から。
「物販の話になってしまいますがー」と言ってストールの話をしたのがどのタイミングだったか忘れたので、先に書いておきます。
「グッズの「ストール」を買ってください!」というお話だったのですが、このストールの模様は、実はつよしさんの声紋。
シングル曲「空〜美しき我の空」の「あなたを愛している」の部分の声紋だけを切り取った模様だそうです。
 これを買って「ぼくの愛で包まれてください。」みたいに言ってました。そしてまんまとストールを買ったわたしたち(笑)
 というのは仙台の夜がちょっと肌寒かったこともあるのですが、帰り道、ホテルまで多分20分〜30分くらい歩いて帰る間、あれが一枚あるだけでとっても暖かかったです。惜しむらくは気候がだんだん暑くなってきてしまったことで、だからこそ仙台で在庫一掃したいんじゃ!?なんて笑っていたくせにまんまとうれしそうに買ったわたしたちなのでした(笑)
 「そういえば『si:』の時のビーサン!!あの時もみんなこぞって買ったよね〜!?」なんて話も飛び出して思い出語りにも花が咲きました。
そして共通の思い出もたくさんあるわたしたちですが、「si:」の頃にはまだお互い知り合ってさえおらず、同じ人のファンをしていながら接点ができるのはまだまだ先のこと。
 ずいぶん未来のわたしたちに、まさかこんな楽しいファンライフが待っていようとは(笑)そもそも「si:」の頃にはライブのために地方に行く自分なんてものは想像だにしていませんでした。時を経て人って変われば変わるものなのでした(笑)
 さて。
 今日はセッション部分について書こうと思うのですが、ここの部分は決まったプログラムがあるわけじゃないですし、言わば出たとこ勝負という(音楽の)進行なので、流れをレポなんていうことはとっても無理ですし(アンタが覚えてないだけよ〜♪)…というわけで最初からあきらめて完全に感想です。
特に印象に残ったことについては順不同で書いていきたいと思います。
 警告しておきますが、例によって長いです。携帯で開くと気が遠くなるかも(笑)十分にお暇がある方、心の広い方はどうぞ心して続きを読むからどうぞ。
・セッションのスタートはいつもつよしさんから。
昨年までと大きな違いは、あくまでもセッションのキーマンはいつだってつよしさんだということ。
みんなが楽しそうにセッションしているのはもちろんですが、全員が対等な立場で演奏を楽しんでいるというよりは、つよしさんの頭の中にある音楽をバンドの皆さんの力も借りてできるだけ忠実に再現しているような感じがします。
曲の途中において、常にきっかけを出すのはつよしさんで、バンドのみなさんは現在鳴っている音楽に集中しつつも、一方で常につよしさんを目で追い一挙一動に注目しているように見えました。求められればいつだって動けるように常に準備は万端という感じです。
 実際に何小節とか、どこでスタート終わりとか一切決まっていないみたいで、それらはすべてつよしさんの胸三寸という風に見えました。

 後ろにいらっしゃるバンドのみなさんは、そうそうたる実力者にして大ベテランの方々ですが、今回のライブの、特にこのセッションに入る前までは本当にサポートに徹してらして、求められていることをひとつひとつ職人みたいにきちんとこなすことに徹底していらっしゃるように見えます。多分今年のライブはそういうやり方で!という決め事があるのかも!?
 そして、セッションになると、求められている場所で、みなさんがどーっ!と前に出ていらっしゃるのですが、みなさんの呼吸がぴったりあっていることに驚かされます。長いこと一緒にやっているバンドの皆さんとは、いっぱい話しあってきっちりと信頼関係ができているんだろうなあというのが伺えます。それがあってこそ、出たとこ勝負という部分もある即興のセッションでお互いに完全に預け合って、やりたいようにできるようになったのだろうなぁと思ったのです。
 つよしさんは演奏者でもありながら言わばコンダクター的役割もしていて、間近で見るといろいろな合図を出しているのがよくわかりました。
 たとえば、次のソロは誰に振るかというようなことはもちろん、あと何小節とか、ここはどんなリズムでとか、ブレイクはこんな風にとか、どこでストップとか、手で数字を出したりひとりひとりと目線をきちんと合わせてとても忙しく目を配ってらっしゃいました。
 パッと見た瞬間にたとえば十川さんが手で数を数えてらっしゃることに気がついたり、リズムの要(かなめ)のしょうこさんが、ものすごく緊張感のある顔で常につよしさんの手元や音楽を見たりうなづいたり、SASUKEさんが合図を見た途端にホーン隊の方に向き直ってみんなにサインを出したり、そんな細かい合図が行き交うのがたくさん見れてとっても楽しかったです。

・文句なく楽しい
いつからだったか、このセッションタイムを本当に心待ちにしているわたしがいて、わくわくドキドキしっぱなしでした。
それはわたしに限らずまわりのみなさんもそうらしくて、さっきまでシーンと聴きいっていたあの空気はどこへやら、一気に会場中が沸騰していくのがとてもおもしろい光景でした。
 今年のライブ構成だと、じわじわと曲に心をさらわれるパートとと思いきり自分を解放できるパートが何度か交互にやってきて、ジェットコースターのように忙しいです。歌詞に心を奪われてせつなくなったりぎゅっと締めつけられたりする部分もあるのですが、最後セッションで終わるので「ああ楽しかった〜」という気持ちで終われてとってもしあわせです。
 今年は、即興曲の中でもつよしさんがその美声を惜しみなく聞かせてくれます。彼の声のパワーを感じたり、よく鳴る楽器のひとつみたい!なんてうっとりしたり…セッションの醍醐味がまたひとつ増えたような気がします。

・SASUKEさん
彼は常につよしさんを見ながらホーン隊を指揮していて、戦隊ものの曲みたいなスピーディーでカッコいい曲があって、その曲の中では何度もホーン3人がせーので短いファンファーレみたいな音を鳴らすのですが、その度目や手で合図して3人が呼吸を合わせてました。
また、この日はスティーヴさんが欠席だったので、SASUKEさんはスティーヴさんがいつも出しているようなパーカッション系の音も受け持っていて、常にとっても忙しそう。
 にも関わらず、ちょっとしたフレーズを聞きながら身体でリズムを取ったり、ステップを踏んだり、いつもこの方は全力で音楽を楽しんでいるのが伺われて、にこにこしながら見とれてました(笑)

・竹内くんとつよしさん
竹内くんのソロは、いつだってファンキーでカッコよくて、ファンクという音楽の素敵なところがわかるにつれ、どんどん好きになって聴き惚れてしまうのですが、この日の彼のソロのとき、つよしさんがさりげなく後ろから寄っていきました。
 一緒にギターをかき鳴らし楽しそうにセッションをしたのですが、ふたりが横並びになって目と目を合わせながら演奏している時の、竹内くんに向けた一瞬の笑顔に、なぜか心をぎゅっと掴まれてしばし呆然としてしまいました。
自然に湧きあがる感情のままに思わず素でにっこり…という感じの純粋でとってもいい笑顔でした。ライブのステージに立っていることが、とびきりいい音を鳴らす仲間たちとステキにセッションできていることが本当にしあわせなんだろうなあというのが伺える笑顔です。
 後でみんなと印象的な場面を挙げていったら、みんな同じ瞬間の笑顔のことを言ってました。あの一瞬のキラキラ光っていた笑顔は一生忘れないかも。
 いろんな活動の場所をひっくるめてつよしさんという人のファンをしている身としては、単純に応援している人のしあわせそうな顔をいつだって見ていたいです。
 それはKinKiさんとてコウイチさんとて同じこと。彼らのしあわせそうな顔は、見ている自分まで元気になれる不思議なアイテムです。これからもいっぱいそんな笑顔に会えるといいなあと心から思います。
話を戻して…そういえば、実は竹内くんも小柄だということにその時初めて気がつきました。つよしさんと並んだら背丈がほぼ一緒でした。びっくりです。いい音を鳴らしているときの竹内くんはその存在感からかとっても大きく見えていて、気がつきませんでした。


・名越さん
どの曲の時だったか忘れたのですが、誰かのパフォーマンスに素でケラケラ笑ってらして、その表情がとってもステキでした。最初にみなとみらいで見た時には、とってもクールで物静か、哲学者みたいな不思議なミュージシャンと思った覚えがあるのですが、すごい変化です。
さらさらの髪の毛をなびかせつつ、一見クールに演奏していらっしゃるように見えて、彼が鳴らす音は意外にもとっても熱いです。キュイーンと鳴らされると直接ハートがぎゅーっとします。彼も「もっと笑顔を見せて」と切望したくなる人のひとりです(笑)

・ステップ
途中からつよしさんはホーン隊の前に行って、音を出させたり止めたり、自由自在に指揮しつつ出てくる音楽をとても楽しんでいる様子だったのですが、次第に音に合わせてステップを踏み始めて、そのステップがあまりにもカッコいいので、気がついたら釘付けでした。
「そうだった!この人は歌って踊れるアイドルでもあるんだわ!」ということを、この日、そこで初めて思い出しました(笑)
 本人は踊っていると意識しているのかしていないのか、くるっとターンしたり、腰をぐい〜っと入れたり、それはそれは綺麗にカッコよくステップを踏んでキメてくるので目が離せません。
 その姿はまるで音で波乗りでもしているみたいにスイスイと遊んでいる感じなのですが、こちら側はすでにノックアウトされて溜息混じりにぽけ〜っと見ているのみ(笑)
 しかもどんどんステージの手前に寄ってきて、目の前でにこにこしながらずっとステップを踏んでいるのです!どうよ!これ!
 ステップを踏むその姿や、身体をそらしたりするその背中のラインは非常にカッコイイのですが、顔はずっとにこにこで、好きな人たちにじゃれつくいたずらな犬っころみたい。まさしくこれぞ剛柴!?(笑)
 時々「弾いて!」と指示をすると見せかけて寸でのところで止めさせたり、身体中を使ってフォルテで鳴らすように指示したり、反射神経を試すようなキューを出して笑いを取ったり、いたずらモード全開。カッコよさとかわいさのギャップにもメロメロになったわたしたちなのでした(笑)
 ただし、目線はつよしさんに釘付けでも、この時鳴っていた音は半端なくすごくて、ルイス氏が、SASUKEさんが、庵原くんが鳴らしていた音が素敵だったこと!!こんなに良質の音で遊べるなんてなんという贅沢!
 特にルイス氏の天性のリズム感のすごさにはただただびっくり。時々本当に楽しそうに笑いながら演奏されていて、この方がどのくらい日本語がお上手なのかはわかりませんが、音楽は言葉を越えてる!と思いました。
 途中でつよしさんは庵原くんに結構長いソロパートを指示したのですが、久しぶりに聞いたソロは、堂々としていてちょっとジャジーでとてもカッコよかったです。この方もみなとみらいの頃から数年、とってもいい年の重ね方をされたのだろうなあと思いました。負けずにわたしもがんばりたいです(笑)

・噂の「BI.GA.KU.FUNK!」
「ここ、カッコいいよ〜♪」と大阪組のみなさんにさんざん聞かされていたのですが、想像するよりずっとリズムが凝っていて、すっごく楽しかったです。
各方面の友人諸氏のお話によれば、もしかしたらこの曲の原型は赤坂あたりのセッションのコーナーで、そこからだんだんに曲として育っていって、大阪を経てひとまず今の形に落ち着いた感じでしょうか!?
 大阪を見た皆さんの話で脳内に勝手に形作っていたイメージでは、メジャーコード系かと思っていたら、マイナーコード系で結構スピーディーでリズムがはっきりした曲でした。
「ビーアーイ♪」「ビーアーイ♪」「ジーエー♪」「ジーエー♪」「ケーユー♪」「ケーユー♪」とステージのつよしさんと掛け合ってから「ファーンク♪」で決めます。
こういう参加型の曲があるとうれしいです。一気に舞台の下のわたしたちも沸騰して、楽しい音楽の遊びに夢中になっちゃいました。
 E☆Eスタート以来、どんどんこちら側の反応スピードも上がってきて、客席全体が楽しむ気満々で「待ってました!」とばかり瞬間的にノリノリになれるのがうれしいです。「彼が好きな音楽」から「みんなが大好きな音楽」へ。なんだかとっても感慨深かったです。

・壮大なバラード
アンコールの即興曲、最後の曲は、壮大に歌い上げるバラードでした。
この曲が今までにないような系統の曲で、とても心に残りました。ちょっと前まではちゃんとメロディーを覚えていたのに、忘れてしまいちょっと悲しいです。結構しっかりと曲になっていてちゃんとした歌がついてました。
 歌声が奥田民生氏みたいに太くてしっかり系で、高音がいっぱいあって痺れました。どこかで形になったらいいのに…と切望しながら聴きました。ありえないことに、この曲も即興なんだなぁと口をあんぐりとあけて聞いてた自分がさぞかし間抜けだったに違いないですが、まっいっか(笑)
歌に渾身の力をこめて歌っているので、つよしさんの頬がうっすら紅潮していたのがとても印象的でした。

・もうひとつ思い出したMC
「『プレゼント』という言葉について。確かこのMCと同様の内容は、BAYFMでも話していたと思います。
「PRESENT」という言葉には、『今』というもうひとつの意味があるんだよ!という話です。

「みんなの声があれば追加もできるかも」と言う話もしてました。ぜひぜひ。もちろんもっともっと見たいですとも!

・エンドロール
わたしがその前に見た赤坂と大きく変わっていたのが、映画みたいにエンドロールが流れるところで、みんなずっと座って拍手しながら見てました。
みなとみらいだったかお台場だったかでもこういうのがあったなあとなつかしく思いながら見てました。
バンドのメンバーさんも仙台ではちゃんとお名前が入って紹介されていて、それでベースの種子田さんやコーラスのTIGERさんがわかりました。
ご本人はすでにいないのに、会場はまだライブをやっていた時の温かい空気が充満したままで、字が流れるたびに惜しみなく拍手したり、つよしさんの名前を見つけて「わぁ〜っ!」と盛り上がったりしてました。ライブの心地よい余韻を楽しみながら、笑顔のままクールダウンできる素敵な時間でした。

そして最後の最後、
「I」「LOVE」「REAL」「AND」のあとに「ME!!!」と流れます。つよしさんらしくてくすっと笑ってしまった瞬間です。
とはいえその「ME」ってヤツが簡単そうで意外とむずかしかったりするのです。「自分を大切にできない人が、そもそも他人を大切にできるわけない」です。
 それにしても思い出深いライブでした。
 途中であまりにもとっちらかって投げ出しそうになったのですが(笑)なんとかたどり着きました。長々とつきあってくださった方々には、心からの感謝を。