ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 玉置さんとENDLICHERI☆ENDLICHERI

 一昨日から読んでいるのですが、ドキドキが止まらなくなっています。本当は全部読み終わってから書くつもりだったのですが、いっぺんに読んでしまうにはあまりにもったいないし、早くこのことを日記に書きたくなったので、まだ途中ですが、書いてみることにしました。

玉置浩二―幸せになるために生まれてきたんだから

玉置浩二―幸せになるために生まれてきたんだから

志田歩著 「玉置浩二 幸せになるために生まれてきたんだから」です。
 この本は、実は玉置さんの前作 「PRESENT」のライブDVDとともに購入してあったのですが、これが手に入った頃はケリーライブに夢中で、DVDは夢中になって何度も見たものの、本は未見のままでした。
 今、ケリー的には落ち着いたスケジュールになったことと、玉置さんのツアー参加も近づき、水曜日の「SONGS」を見て、にわかに玉置さん熱が復活したことも手伝って、やっと手をつけたというわけです。
 読んでみて、どうしてこれをもっと前に読まなかったのかと激しく後悔しています。ミュージシャン玉置浩二のずっと抱えて来た苦悩と、びっくりするほどの音楽衝動が、赤裸々に語られているのです。彼の生い立ちから現在に比較的近いところまで。ファンとしてはたまらないエピソードや、曲が生まれる過程のこと、結構専門的な曲ごとの音楽的レビューやら、コード進行の特性、名プロデューサーや音楽的パートナーとの出会いの物語まで、エピソードも満載です。
 この本を読んで何が一番驚いたかって、わたしが応援する、もうひとりの大好きでならないアーチスト、ケリーと、あまりにもシンクロする部分が多かったことです。
 わたしの心の中には、ケリーが好きだという部分と玉置さんが好きだという部分は喧嘩することなく、違う部屋で上手に同居しているわけですが、その気持ちはまったく別々で、似ていてほしいと思ったこともなかったのです。
 それが本を読んでみると、玉置さんが音楽の創造者として歩んできた道と、ケリーが今現在歩いている道にどれだけ共通点があるかということを思い知らされたのです。
 この本を読むことによって、わたしが大好きなアーチストたちの気持ちの欠片がどんどん心に迫って来るように感じ、一方では彼らの気持ちになって、痛くせつなく思いながらも、一方でパワーをもらったような、とても貴重な体験をした気がします。これを読んだ限り、玉置さんはこれからも穏やかに音楽を生活の一部として活躍して行くだろうと確信できましたし、ケリーの数年後もきっと大丈夫だろうという安心感をもらったような気にさえなりました。(ただし、しょせんは双方とも大好きなファンの戯言ですから、話半分として聞いてくださいね。か〜な〜り、本気でそう思ってはおりますが、笑)
 おふたりのシンクロっぷりは、たとえばざっと挙げてみると、こんな感じです。
・「決め事」が好きじゃなくて、どんどん変化を求めていくところ
・デビューからいきなりトップに立ってしまい、また役者としても注目され、殺人的な忙しさの中で、自分を見失って心が壊れて、どん底まで落ちてしまった日々があったこと
・安全地帯というグループとソロワークの間で、どちらも大切に思いつつ揺れた心
・ジョンレノンとの共通性、シンクロ性
・「ワインレッド」路線でついてしまったイメージと、本当の自分、やりたい音楽との間で揺れ動き苦しんだ心。求められている音楽とやりたい音楽との間で苦悩しながら、取りつかれたように曲づくりに励む彼。
・病気をきっかけに自分をさらけだした音楽作りに大きく振れて行った音楽活動
・類まれな才能に心底惚れ込んだたくさんのスタッフに支えながら、結局「音楽」で立ち直っていく過程
・自分らしい音楽を求めていく過程で、どこまでもストイックに、破壊的なまでに自分の音楽を追求してしまうところ
・恐ろしいくらい、さらけ出してしまうその無防備さと危うさ、もろさ。
・関わっていく誰をもひきつけてしまう求心力
 ざっと挙げただけでも、双方のファンの方でびっくりされる方は多いんじゃないかと思います。ものすごい、シンクロっぷりでしょ!?両方のかなり濃いファンでありながら、わたしだって全然気がつかなかったのですから不思議です(笑)
 そして、わたしはどうやら、こんな風に危うさと脆さをあわせもった人、そして一方で才能の塊のような人に惚れ込んでしまうという自分の体質までもが、すご〜くわかったような気がしました(笑)
 これからも、そんな彼らをずっとずっと応援していきたいなあとも強く感じたというわけです。
 この間、水曜日の「SONGS」の中で玉置氏は、「ベテランの域に入ったことにより、益々シンプル志向が強まり、技巧に走らず、まっすぐに歌うことにより、より歌で心を伝えたいと思うようになった」というようなことを語っていました。
 なるほど、新しいアルバム「惑星」や近年の作品を読むとそんな曲が増えている感じがします。昨年ドラマ主題歌として結構脚光を浴びた「PRESENT」もそんな曲でした。
 一方でケリー氏は、まだまだ冒険的な作品を生み出しては世間をファンを驚かせながら、どこまでも独自の道を歩き、上へ上へと止まらぬ歩みを続けています。
 ファンとしては、どちらの天才の声もいつまでもずっと聞き続けていたいし、追い続けていたいと思います。
 裾野とはいえ、同じ音楽という土俵で生活の糧を得ているものとしては、いつまでも彼らから刺激を受け続けて行きたいし、それを自分の音楽、伝えたい音楽の中に取り込めたらいいなあと思ったりもします。
 「おふたりともがんばれ〜♪」「ず〜っと応援してるよ〜♪」とのエールを送りたく、このエントリーを書いてみました。
 ケリーさんをきっかけに「ミュージシャン」に初めて取りつかれた方にもお勧めの1冊ですし、逆に玉置さんファンの皆さんにも、ケリーを勧めてみたいような、そんな不思議な気持ちにもなりました。
 実は、9月末の大宮での玉置さんライブのチケットが到着し、初の10列目をゲットしてしまいました!オットとふたりで参戦してきます!せっかくのライブですから、大盛り上がりできるといいな!!
 そして、今は多分創造の途中であろう、来るべきケリーの来期の活動にも大いに期待を寄せつつ、いい子に待っていたいと思います。