ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 余韻に浸りながら。

 今朝も湿気がものすごいです。曇っているのですが座っているだけで汗でじっとりしてきます。ひととおり家事を終えてただ今へたりこみ中。これから10年来の友人とランチに行き、あとは3時から7時までノンストップでレッスンです。
 さて、行って来ました。横浜みなとみらい。tankに行ったのは久しぶり・・・でもないですが、駐車場の位置とか、電飾の色とか、施設のいろいろなところがちょっとずつ変わっていて、週刊誌の裏ページの「間違い探しの2枚の絵」を思い出しました。
 3時過ぎにチケットを拾ってくださったKさんと合流して、とても楽しい1日を過ごしました。関西から夜行バス往復という強行軍で来られたKさんは、すごくかわいらしい方でした。(とてもご主人がいるようには見えません。)このKさんと、恒例になっているアイスを食し、パスタを食べつついろいろ話ができて、とてもあたたかくてやさしい時間を過ごせました。
 「つよしさんのことだから、追加とはいえ、きっとライブ、変わっているでしょうね?!」と話していましたが、想像以上の変わりっぷりに、しばし呆然のわたしたち。「いつもこのヒトには軽く裏切られるよね。それがつよしファンの醍醐味かな」なんて悠長にいっていたわたしたちですが、軽くなんてもんじゃありません。曲目は1曲を除いてほとんど変わらないのに、イントロから全然違っていたりして、一瞬なんの曲かわからなかったりします。視覚的に楽しめるところが格段に増えています。ダンサブルで魅せてくれるケリー、そして皆さん。
 すでにいろいろなところで話題になっていますが、「ソウルファンクショー」つまり、これはライブと言うより「ショー」なんだというのが実感的に良くわかり、明らかに「見せ場」が増えていました。素のMCはひとつもなく、ショーの一部としてのせりふのような語りはありましたが、これはつよしさんであってつよしさんそのものではない。お芝居を見ているようでもありました。
 全体に「ずっと別世界の中」のまま我に返るところがなくて、そんなところは、ディズニーランドの世界に迷い込んだよう。全体の流れがすっきりしていて無駄がなく、わたしは多分今回の方が好きかもしれません。
 あまりの変貌ぶりに、最初はどう乗っていいのか戸惑っている風だった客席が、メンバー紹介あたりからの畳み掛けるような音とダンスの洪水に、思い思いにはじけ始める様子が、なんだかとっても感慨深かったです。ステージの上の皆さんも客席も、揃った動きとかではなくて、「音を感じているうちに、たまらなくなって体が勝手に動きだしてこうなってしまった」という感じ。ノリノリ、悪のり、波乗りをしているかのように、次から次へ繰り出される音に乗っかっては流れに身を任せ、また新しい波に乗ってゆくという感じ。わたしなんて、思わずハイヒールをはいていることも忘れて(背が低いので、防衛策としてはいてきたのです)動きすぎたので、今朝はすでに後遺症(笑)
 The Rainbow Starが終わると、ケリー達は涼しい顔ではけていくのに(実はすごい体力!)、こちらはというとぐったりして椅子にへたりこみ、汗でぐちょぐちょになりながら、しばし放心状態。「アンコールの声が遅い!」と言っている人もいましたが、オーバーヒート寸前だったので、しばしクールダウンをしていたんだと思います、みなさん。
 いずれにしても、ひとつの題材でほとんど曲目の変更もなしで、全く別々のふた通りの見せ方、聞かせ方を示してくれたようで、とてもとても興味深いライブでした。たとえは悪いですが、創作ダンスのコンクールの2種類の入選作品という感じ?・・・う〜ん、違うかな?とにかくうまい言葉がみつかりません。
 音楽の玄人の方々や、熱烈なファンがたくさんつきつつあるとはいえ、世間的にはまだまだENDLICHERI☆ENDLICHERIが浸透しているとは思いませんが、だからこそ、ここまで思い切った変更ができるのでしょうし、実験的なアイディアも次々沸きあがり、形にすることができるんじゃないかと思います。
 多分、これがもっと大きな世間的なブームになってしまったら、今度は「ここが受けているんだから」とどんどん厳しい規制ができてしまい、ライブの作り手の自由がどんどん奪われていくような気がします。
 「これがENDLICHERI☆ENDLICHERIの形」と決めてしまうのは、まだまだ早い気がします。ここのところの一連の対応を見ていると、事務所からもレコード会社からも期待をこめて大切にされ、今をピークに持っていくというよりは、ずっと先を見た戦法で自由にやらせてもらっている感があるなあと思うのです。そう考えると、今この段階で柔軟な頭で、次々と挑戦的にやっている音楽にはとても価値があるような気がします。
 前日に参加した人の話を聞くと、すでにライブ自体の形が少しずつ変化しているみたいだし、30公演の間にどんな変貌を遂げるのか、とてもとても楽しみです。
 こうして書いていると、もっと詳しく書きたくてうずうずしてくるのですが、こんなにキチキチのスケジュールの中、文句ひとつ言わずに、「行っておいで!」と快く出してくれた家族のことを思うと、家事や仕事や母親や妻の部分に支障が出るようなことはしてはならないと思います。
 なので、もしまだ読んでやってもいいよという方は、週末にでもまたのぞいていただけるとうれしいです。