ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ルナ、無事ご帰還!

 もしかして奇跡?かも。
 ルナが突然帰って来ました。いなくなってきっかり10日目の午後です。網戸を引っかく音、「にゃん!」と澄んだひと声。鳴き声ですぐにルナだとわかり、走ってゆくとにゃあにゃあ盛大に鳴きながら入ってきました。確かにルナです。ルナ以外の何者でもありません。
 狂ったようにえさを食し一旦は落ち着くのですが、10分おきくらいに思い出したようににゃんにゃん言っては「ただいま」のやり直し、どこまでもくっついて来ます。こんなにべったりなのは珍しい事態です。「どうしたの?何があったの?」と聞いてみたところで、当然ながらさっぱりもってわかりません。何度かそういう行動を繰り返し満足した今は、お気に入りの座布団の上に丸くなっています。
 この10日の間に、彼女に何があったんでしょう。ピアノの生徒にも近所の方々にも声を掛けたにもかかわらず、誰一人として彼女を見かけた人はいませんでした。ルナが口を利けたとしたら、微に入り細に入り事情聴取したいところですが、なんせ猫なので、想像するしかありません。まったく無傷だし、まったくいつもどおりです。放浪猫ではないし、避妊手術をしているので、オス猫に反応するわけでもありません。喧嘩っぱやいわけでもないし、すばしっこくもありません。何があったのかは永遠の謎なのです。
 今朝方、夢を見ていました。目が覚めたときなぜか「今日中に決着するよ」というメッセージを受け取った気がしたのですが、嫌な感じがしたので、誰にも言いませんでした。「決着」という言葉から連想するに、もしかしたら「死んでるかも」が含まれている気がして、口に出す気になれなかったのです。そうしたら不思議なことに、やっぱり確かに「決着」しました。夢だったのかもしれないし、ただの願望がまぐれ当たりしただけかもしれませんが、それでも不思議なこともあるもんだと喜んでいます。
 画像は、安心して丸くなっているルナの足のアップ。本当は全身を撮りたかったのですが、そうすると、横に寝ころんでいるわたしが写ってしまうのです(それはイヤだ!)動画じゃないのが残念ですが、頭をわたしの手のひらに載せて、肉球部分をおいでおいでするように、こねこねしています。これは赤ちゃんの頃おっぱいを飲む時に、おかあさん猫の乳房をもみもみしていた頃の名残りなんですって。甘えんぼモードの時、ゴロゴロ喉を鳴らしながらよくこのしぐさをします。
 思えば、マレーシアのクアラルンプールのチャイナタウンの一角にあるペットショップでルナを見つけたのでした。衛生的とはおよそ言えないケージの中で、兄弟たちとにゃんにゃん言っていた彼女の黄色い大きな瞳に一目ぼれして、150リンギット(当時のマレーシアのレートで多分6000円くらい?)を払って箱の中に入れて持って連れて帰ってきたのです。それからはや7年。5年前にははるばる飛行機で海を越えて、今ではどこからみても日本の猫です。アンタがいない日々は、何かが足りなくてつまらなかったよ。おかえり、ルナ。