ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

しあわせな余生

画像はうちのネコ、ルナです。

ちなみにこの画像はちょっと前のもの。
まだミントが生きていた頃の画像です。
あえて顔がわかりやすいのを選んでみました。身体の大部分が黒いネコなので、どうしても画像に撮ると真っ黒になってしまうのが玉にきずですが、実はとてもかわいいの(ペットバカで失礼します、笑)
この子は、マレーシアのチャイナタウンの薄汚れた(失礼、笑)ペットショップの隅っこで兄弟たちと一緒にニャーニャー鳴いていました。
当時異国の高層マンションから、鳥を追い掛けて転落してしまった前のネコを失った悲しみからなかなか抜けられず、まだまだ悲しみの最中での出会いでした。
ルナは兄弟の中で一番器量よしのグレーの子猫でした。チャイナタウンからは簡単な小さな箱に入れられて、茶色い紙袋でふんわり覆われて車で連れて帰ってきたのですが、家に馴染んでくると、とってもはしっこい女の子で、当時家で習っていた英語の先生と会話をしている途中で背中に駆け上がってきたり、カーテンに足を掛けて掛け昇って降りられなくなったり、オットが食べているカレーに足を突っ込んでこっぴどく怒られたり…それはそれは元気な幼年時代を過ごしました。
しかし、家主が毎年夏になるとひと月近く日本に里帰りすることもあって、一匹ではかわいそうだろうということで、遊び相手になるといいなぁと思い、我が家はその後相次いでネコやイヌを飼いました。
それがカラメルのようなさまざまな茶色の縞があった器量よしのプリン、つい最近まで我が家で強烈な存在感を放っていた、みなさまもご存じのミント、そして一番最後にやってきたのがミニチュアダックスのバロンです。
そんな中、誰が来ても一定の距離を保ち、孤高のネコ?と言われたこともあったルナは、いつもどんな新入りが来ようとも、とってもマイペースで、自分らしくふるまっているように見えていたのですが…
つい先日ミントが死んでからというもの、急激にルナが甘えん坊になって、気がつけばわたしたちの寝室で一緒に寝るようになっていました。
今まではアネとアネの部屋で寝ていたのに、今はわたしたち夫婦の寝室の、オットとわたしの間で川の字になって寝ることが多いです。
アネはちょっとムッとしてますが、多分ルナはわたしたちと一緒に寝たいというよりは、思いきりいつも存在を誇示して、わたしたちに甘えているミントがうらやましかったんだろうと思います。
ミントはそのくらい怖いものナシだったし、バロンともそこそこ上手にやっていて、えさをちゃっかり取り上げたり、寒ければちゃっかりバロンに寄りそって一緒にバロンの敷物で眠ったり。そしてしょうがないわね〜と言われつつ、いつも誰にでも受け入れられセンターポジションにいる子だったから(笑)
もちろんわたしたちからしたら、どの子も同じようにかわいいわけですが、今にして思えば、ルナは次々と来る新しい子の存在にいつしか拗ねていたんじゃないかと思います。
さて。

今まではどこか遠慮して遠巻きにしていたルナがこうやってお布団の真ん中で無防備になりきっている写真を見るのは、なんだかとっても感慨深いものがあります。
これ、最近毎日見られる光景です。

さらにこれ。オットが大切にタオルを掛けて保存している奈良の本によりかかって足を上げてびっくりするほど弛緩してます(笑)
このあと、足をちょんちょんと突っついたり、肉球を触ってみたりしたのですが、無反応(笑)
そして夜中にふと寄りそってきて、ごろごろ言っているその姿は、なんだか幼児のそれのよう。
伸びをしながらうーーーんと前足を伸ばしてきて、肘の裏や二の腕のやらかいところにそっと爪を立ててむにむにする姿はまるで赤ちゃんネコ。
ここ10年くらいの、ちょっと距離を置いた彼女からは想像もできない姿です。
いとおしくてかわいくて、ぎゅーーーーっ!としてあげたくなります。
もちろん怖がらせてはいけないので、そっとそぉっとですけれども(笑)
彼女はアネが小学3年生だか4年生の頃から家にいるので、もう14〜5歳にはなっていると思われます。
そんな今になって、こんなにしあわせな余生が待っていて、本当によかったねぇと思います。
もちろん他のネコたちがいた頃から、もっと楽に暮らせたら、あるいはずっと一匹だけで暮らしていたら…
いろいろと考えるところはありますが、でもさまざまな事情と良かれと思った経緯があって、自然の流れによる今があって…
そしていろんな意味で心境の変化があったのか?(笑)今では決して近づかなかったバロンのいるキッチンへも時折り顔を出すようになってきました。
そもそもバロンは絶対にネコに手を出したりしないし、むしろフレンドリーに近づいて行くのですが、ルナはバロンを警戒して、バロンが来てからというもの、決してキッチンへは入ろうとしませんでした。
用があるとキッチンの向こうから訴えて知らせてきます(笑)
同じような時でもミントなら実力行使。ミルクが飲みたければバロンを押しのけてでも先に飲んでいたのとは180度そのリアクションが違います。
そして力関係としては一番最後のバロンは、いつだってマヌケ面してネコたちが飲み終わるのをおとなしくお座りして待っているという…(笑)この子もまたお人良し大王です(笑)
ルナが寄りそって行けば容易に甘え従順なしもべになるであろうバロンにも、見つめられただけでフーッっと毛を逆立てて追い払ってしまう弱虫ルナ。わかっちゃいるけどアンタ、損してるから…何度思ったことかしれません(笑)
そんなことを書いていたら…

この画像、まさしくjust nowなルナさんです。
そろそろ寝ようよ〜♪とわたしを誘いに来ました(笑)
これは以前はミントの役目で、彼女がべったりとわたしの横に貼りついていたから、きっとルナは来たくても来れなかったんだろうなぁと思います。
ミントはミントで、びっくりするほど人の気持ちがよくわかって、誰かが少しでも落ち込んでいると思うとテコでもその人のそばから離れないようなところがあったから…
そこまで人に自分から踏み込んではいけないルナはずっとさびしかったのだと思います。
そんなこんなで、たまたまこういう感じに来ちゃったけど、待ちくたびれておばあちゃんになっちゃった今になってしまったけど、彼女に幸せな老後をプレゼントすることができて本当によかったと思っています。
どうぞのんびりとしてしあわせな余生を…心おきなく存分に、長く長く送れますように。
これからもずっと元気でいてね。もういいよ、もうたくさんと思うまで、まだまだもっともっとみんなにかわいがられてください。
多少足がふらつこうと、たまにぴょんと昇ろうとして、降りようとして失敗してバツの悪そうな顔をしていようと、ルナの元気がわたしたちのパワーの源です。ああ、長生きしてね、ルナさん…と毎日思ってしまうこのごろなのです。