ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 女王の教室

 夏のクールのドラマが全部終わって時間がたってしまいましたが、触れ損なってしまったので、いくつかについて触れてみます。第1弾はこれ。今期はまったドラマの1番は、ほぼ間違いなく「女王の教室」だろうと思います。今年のドラマの中でも断トツに気になったドラマかもしれません。
 よく見に行く掲示板のひとつで、ちょっと前に「女王の教室」を見終わっての感想で激論が繰り広げられていて、あまりにみなさん生真面目に、教育的見地から感想を述べられていてびっくり。そんなにわが子の学校を語るみたいに、真面目に語らなくても。お話なんだからもっと肩の力を抜いてみたら面白いのに、なんて思いました。
 わたしはというと、ホラードラマを見ているような気分でわくわくドキドキ、ぞくぞくしながら思う存分堪能して、ついに最終話が終わってしまったときには、なぜかとても寂しかったです。天海さんをはじめとして出演者のみなさんがとてもはまっていたし、こんなに次週が楽しみだったのも久しぶりでした。フィクションの度合いが強い作品だと思うので、リアリティーがどうとか、先生は学校はどうあるべき・・ということを語るのはナンセンス。黒ずくめの扮装、ひらひらと舞う蝶、ひゅるる〜と通り抜ける風。演出は十分。あとは感じるままに見ればいい・・・。
そういえば、初回では天海嬢のイメージ回復のためにわざと?なんて疑っていたエンドロールのダンスでさえ、気がつけばなくてはならないシーンに思えてきて、彼女の伸びやかなダンスにすっかり惹きつけられて、楽しみにさえしていた・・というのもステキな思い出です。
 ところで、現実にはないことを前提に安心して言えば、わたし、ちょっとあのクラスの一員になってみたかったです。幼いレインがとことん泣かされ苛められ、鍛えられていたら、もうちょっと頭のいい子になって違う人生が待っていたのかなあ?と。ちょっとそこんとこ、興味があります(笑)それともとことんイジケてたか??案外馬場ちゃんタイプで先生に付く?なんて想像してみるのも楽しいです。うちの子たちだとしたらどうでしょう?アネは多分ダメ。案外あれで「硝子の少女」なのです(笑)かえってひねくれてしまいそうな気がします。オトートは弱そうでいて案外強い子なので、いっそのこと、あんな過酷なクラスに送り込んだら、骨のある男の中の男になれるかも。本人には「冗談じゃない!」と言われそうですが。おっと「なんていう愚かな母親、冗談でも言っていいことと悪いことが・・」なんて本気になってはダメですよ。あくまでもフィクションに乗っかって遊んでいるだけなのですから。
 最終回、強くなって晴れ晴れと卒業していく子どもたちの後姿を見ながら、この子たちは、本当に何回も絶体絶命のピンチに追い込まれたなあ・・・と感慨深く思いました。これを一旦経験したからには、今後越えられない壁なんてないかも。「あの時は本当にひどい目にあったなあ。死ぬかと思ったよ。それに比べりゃ、今の壁なんてちょろい、ちょろい」って笑って言えそうです。
 まあ、「マヤ」みたいに24時間見張っている先生なんて人間ではまずもって無理ですが、ドラえもんのやって来た22世紀あたりになれば、「教育ロボットマヤ」なんてものができて、24時間子どもたちは見張られ、一人ひとりにその子にあった「適度な」ストレスやプレッシャー、絶望と達成感なんてものをすべて計算ずくで与える世の中が来ていたりして・・・な〜んてブラックな妄想までしてしまいました。(ドラマのマヤのやり口は、適度なんてものとはほど遠かったですけどね・・・)
 ところで、ドラマの見方について、最近思うことを書いてみます。わたしも時々やるので、自戒の意味も込めてですが、この頃は、そもそもドラマをビデオに録画して、何度も巻き戻したり早送りしたり、一時停止してまで見るのはやりすぎでは?と思うようになりました。一回観て、「ああ面白かった」でOKなんじゃないかと。印象が薄いシーンや自分にとって都合が悪いシーンは適度に忘れながら、好きなシーンだけが強烈に残る・・それでいいのかもしれません。たとえばドラマじゃなくたって、わたしの毎日だとしても、そうやって早送りや巻き戻しをしながら見直したら、突っ込みどころ満載に違いありません。本当にあった出来事も「リアリティーに欠ける」なんて突っ込まれるポイントになるのかも(笑)