ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 貧乏ヒマなし!

なんだかバタバタ暮らしてました。
今年から仕事が少なくなって…なんて言ってたはずなのに、気がつけばレッスンの日程が散っただけでした。
絶対にやめると思った子たちが数人踏みとどまっていて、現在のところ、昨年とそんなに変わらない毎日…それどころか、かなりムリがあるのに来てるから、日曜日もレッスン。夜8時半からレッスン。土曜日の朝からレッスン。へんてこなことになってます。
続きを読むからは自分の気持ちの整理のために書く文章です。
レッスン室覚え書き。
今どんな風に思っていたかをきっと後々読み返したくなる日が来るような気がしたので、書いておきます。
他の人が読んでおもしろい文章ではない気もするので、それでもいいという方のみ、続きを読むからどうぞ。
追伸:ここのところたくさんいただいていたメールや、拍手コメントの中でどなたからかわかっているものについては、週末やっと返信しました。遅くなった皆様方、本当にごめんなさい。
これに懲りずにまた遊んでやってくださいね。
まだ返信が来てないという方がもしもいらっしゃいましたら、すみませんが催促していただけたらと思います。迷子になってるかも。お手数おかけいたしますが、よろしくです!
「この子はそろそろ卒業のはず」と思っていた生徒のひとり、音大に行ったYちゃんは当然やめるものと思っていたら、「なぜここに来ちゃダメなんですか?」なんて言うので、なんとひとり暮らしを始めたばかりの神奈川県のアパートから東京をまたいでここ埼玉に通ってきているという。
わたしは町のピアノの先生だから、ちゃんと大学の先生のところにプライベートレッスンに通った方がいいよ…と10回は言ったのですが、なぜかガンとして親子で「うちがいい」と言うので、まあ行けるところまではがんばろうかなぁ(わたしが)なんて思っているところです。
そういえば、わたしも母校の大学の先生のところではなくて、受験の時にサブで教えていただいていたおねえさん先生のところにずっと通ってましたっけ。やっぱり同じように言われてました(笑)歴史は繰り返す。むふふ。
「絶対にピアノだけは相性があると思うので」と言ってくれているということは相性がいいと思ってくれているということなのだと思うし、専門はホルンで副科、教職のためのピアノだから難易度からいったらなんとか対応できそうでもあり…とはいえ期待にちゃんと答えるためにはわたしがもうちょっと勉強しないといけません。がんばらなくては〜
更に数年来、泣いたり怒ったりしながら通ってきている保育科の3年生のNちゃんは、なんとか3年生になれたし、昨年落とした単位は楽典も含めちゃんと取れたらしいですが、やっぱり先週のレッスンで号泣。
今年のピアノの先生は本人曰く「マジ超くそばばあ」とのことで(笑)
「なんであなたみたいなコが入って来ちゃったかしらね〜そんなにできないんだから、せめて練習くらいなさったら〜」とかなんとか自分は優雅に大福もちみたいに椅子に深〜く腰掛けて、全然どうでも良さそうに言うのですって。
最初は先生に「くそばばあ」なんて言っちゃダメとかたしなめていたわたしも、だんだんにカチンときて、
「どれだけあなたが練習してここまでがんばってきたと思ってるのよね〜なんでまだ出会ったばかりの新しい生徒に向かってなんでわかったようなことを言ったのかしら、その先生」とだんだん怒りモードに。
「とにかく弾いてごらん」と弾かせてみたら、『いち と に と さん と よん と」と数えながら弾くというのができないのだと言います。
先生はそう言い置いたのにできてないから「まったく練習してない」と怒鳴ったそうなのですが、よ〜く聞いてみたら、先生が言っていたその数え方がどういう意味なんだか全く理解できなかったというのです。
そうだった。この子には「前に教えたでしょ」は禁句です。何度でも納得がいくまで、身体が覚えるまで言ってあげなきゃダメなのでした。
そこで「なんで、そう先生に言わないのよ。わたしに言うみたいに学校の先生にもわからないって言えばいいじゃない」と言ったら、だってあっちの先生は頭ごなしにダメダメ言って、こっちが理解できないなんてこと許さないんだもん…と泣きじゃくり…
「はいはい、わかった」「じゃあ、ていねいにゆっくり説明するよ。」「ここまではわかった?」「ここは?」ひとつひとつていねいに説明してあげたら今度はちゃんとわかりました。
そして最後には彼女と一緒になって「あっのくそばば〜っ!!」って怒り心頭モードマックス(笑)
やっぱり彼女のようにがんばり屋の子を何年も預かっている以上、彼女が音をあげてるわけでもないのに、わたしがやめてどうするの。
才能がいっぱいある、頭の回転が速い生徒を教えるのはある意味誰だってできると思うけど。
彼女のようにぎりぎりの子ととことん付き合うためには、わたしみたいに適度なヒマ人で(笑)なかなかうまくいかなくて何度も挫折した母としての失敗体験もあって〜「そうそう。そんなもん。でもなんとかなるのよ〜」という根拠のない自信もあり〜の、それでもなんとか生きている的能天気な性格も…役に立っている!?……かもね(笑)
だとしたら、まだまだわたしにやれることはあるかな?なんて思いました。
ただし、彼女が帰ってから思ったこと。
そういや、わたしも調子に乗って一緒に「くそばばあ〜」とか言ってたけど、わたしだって外では彼女に「くそばばあ」呼ばわりされてる可能性もありかも?なんて思い…なんだか笑ってしまいました。
くそばああ上等!負けないわん(笑)
更に、中学1年生で現在卓球部に入ったRちゃんは4年生で一回やめて6年になってから戻ってきた女の子。
4年生でやめた時は確かスイミングを選んで去って行ったのですが、戻ってきてからの彼女のがんばりは目を見張るものがありました。
今まであんまり練習しなかった彼女が見違えるように毎日ちゃんと練習するようになり、今までどうしても初見でちゃんと読めなかった楽譜をすらすら読み始めたと同時にものすごい成長をしました。
そんな彼女、おかあさまから中学に入ったら多分部活でまたやめると思います…と最初に言われていたので、1年きりの復活だと思い込んでいたのです。
戻ってきて1年で何ができるだろうか?なんて思いながら、なんとかひとりで弾く力をつけてあげようと必死だったのですが、思った以上に弾けるようになり、自分から自主的に練習するようになったことでわたしからムダにお小言を言われることもなくなり(笑)ものすごく良好な関係が築かれたような気がします。
そして気がつけば卓球部に入ったものの、今のところ土曜日にがんばってレッスンに来ています。
将来保育の仕事がしたいといい「ピアノは絶対にいるから」という理由で始めたのに、もうそれだけじゃない、大事な趣味になっていて、同年代と比べたらブランクもあって全然遅い方ですが、そんなの全然関係なくそれはそれは楽しんでいて、ある意味理想的なレッスンができているひとりだと思っています。
そんな彼女の目下のところの心配は、これ以上部活が忙しくなったとして、またピアノを長期でお休みすることにしたら、今度こそ決定的にダメになるんじゃないか?ということ。
前回長期で休んだ時はピアノのことなんてすっかり忘れてスイミングを楽しんでいたのかと思いきや「なんだかずっと負けた気がしてた」と彼女。
「今度もまた負けちゃうのかな?」とポツンと言うので、何回やめてもまた戻ってくればいいんじゃないの?と思わず言ってしまいました(笑)
ということはますますどんなに生徒が減っても一応教室は開けておかないと(笑)
その他残った生徒たちは、みんなやる気満々で、中3で受験生の子もふたり、しかも片方は県体を目指しているバレー部の男子ですが、今のところはピアノもとっても楽しそう。
そうそう。中1になったうぜーよ姫もなんと運動部、彼女はバトミントン部に入ったのですが、今のところ当然のようにピアノを続けてます。
彼女はこの年の子に珍しく、学校の能力別クラスのどこに分けられるか、そこで何位くらいにつけていられるのかで頭がいっぱいで、ほんとの意味で息抜きとしてピアノをこよなく愛してくれてます。
4歳からのつきあいなので、もう気ごころは知れていて、何を言っても本心かどうかはすぐにわかってしまうのですが(笑)今のところソナチネもバッハインベンションもとっても楽しそうに弾いてくるし、現代曲はちょっと苦手そうだけど適当に脱線しつつ交わす音楽雑学トークも楽しんでくれているみたい。
最後は先生の愚痴になってボロクソに言うところはおねえちゃんのNちゃんそっくりですが、家でこの姉妹に揃って「くそばばあ」とか言われてたらそれはそれで笑えるかも!?(笑)
そしてこの姉妹、口は猛烈に悪いですが、実は超お嬢様なので(笑)決して誰彼なくそんな暴言を吐くわけでもなく、外で会ったりすると取りすましていたりするのです。
長年の付き合いなので、わたしだけが知っている彼女たちの素顔…なんてこっそりにやにや。
いつもキックボードでやってくる5年生のMちゃんは学年でピアノが一番とみんなに認められたくて一生懸命のクラス委員だし、妹の2年生になったばかりのAちゃんは相変わらずものすごく重そうに楽譜を持ってやってきて、まずはうちでトイレに入り(笑)それから長い助走の後、結構最後は負けず嫌いを発揮して、もういいと言ってもできるまでなかなか帰らないという(笑)
ほとんどひとこともしゃべらないけど、おかあさまによれば「ピアノの先生にだけは相当打ち解けてるんですよ、これでも」という4年生のAちゃんも、相変わらず嵐の櫻井くん命のジャニーズとモーツアルト、両方大好き少女のFちゃんも…
中学校の数学の先生で1年生の担任をしている心やさしい先輩のS先生も、コウイチさん大好きで、最近ガガ様のライブに行かれた最年長の素敵な女性の生徒さんも…
どの方との間にも、年数だけのピアノ曲のレパートリーと思い出と歴史があって、やっぱりわたしの仕事はこれしかないかも!?と実感するこの頃です。
このままうまくいくといいのですが、とはいえちょっとムリをしながら通ってきている子が何人かいるのだし、余裕を持ってやめるも復活も見守りたいと思うしで、先日とうとう新しい生徒の募集を地域情報誌に載せてもらいました。
1行900円ちょっと。5行くらいの文章ですが、地域に広くあまねく配ってくださるそうなので反響があるといいなぁ。
まだ出たばっかりなのでまだ電話はないですが、これでもう2〜3人生徒が増やせたらいいなあなんて考えています。
やっぱり教えることが好きだし、生徒が上手になっていくのを見守るのは楽しいし。
なんでこうなるかな?とキリキリしたり、なんでそうなの?とわが子のように叱っちゃうこともあるけれど、それでもやっぱり翌週には笑顔で会えたり、誰かの喜びを自分のことのように体感したりするのはしあわせなことだし、生徒を笑顔で送り出す瞬間が好き。
そういえば、不登校からパニック障害になっていまだお休み中のKちゃんもいるし…しばらくは収入がすくなくなるかもだけど、やっぱりこのまま続けて行こうと決めました。