ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

天川旅行記 その3 来迎院の大イチョウ

5月1日の朝、アラームで目覚めたのは5時半くらいでした。
ラッキーなことに雨は降っていません。
窓を開けて外を見たら、空高く鳶(とんび)が輪を描くように舞っている光景を見ました。
鳶という鳥は、元々あんまり羽ばたかないので、まるで凧みたい。ずっと昔妙に流行ったゲイラカイトという凧を思い出しながら見てました(笑)なんでだろ。
空の高さと奥行きが感じられました。
山口県の片田舎で育ったわたしにとっては本当になつかしい郷愁を連れてきてくれる光景です。しばらくぼーっと見守ったり「と〜べと〜べ〜とんび〜そらた〜か〜く〜♪」なんて歌ってみたり(笑)
旅の朝は朝食の支度も洗濯もないし、のんびりです。
遠くの山々はやわらかな朝もやの中、薄緑や薄桃色に浮かび上がってとても美しく見えます。
向かい側に見える大きな吊り橋にはまだ早朝だというのに人影が見えました。
その後テレビの天気予報を見ながら旅館なのでお布団を畳んでとっとと着替えを済ませて…「あっ!コーヒー持ってくるの忘れちゃった!」なんて言いながら、旅館の部屋に置いてあった日本茶を一杯ずつ飲んで〜
6時過ぎにはとりあえず車で出発しましたよ!
行き先はもちろん天河大弁財天社天河神社です。
洞川温泉からここへ行くには、車で結構走ります。来る時に通った虹トンネルを抜けて、村内唯一の川合の信号を左折して行きます。カーナビで近くまで行ってから、道が細くてちょっとドキドキしましたが無事到着したのは多分6時半過ぎじゃなかったでしょうか?
もちろん行く道のBGMはshamanippon。確か到着したあたりでかかっていたのはラカチノトヒでした。そして「あれっ!?…縁を結いてを聴かなきゃ意味がないんじゃないの?」と思ったからよく覚えています(笑)
さて。
車を止めてまずは表からということで鳥居の方を目指して歩いていくと、すぐに鳥居の向こう側にわたしがかねてから見たいと思っていた大銀杏が見えました。
なぜだか無性に会いたかった銀杏の木。
天川村に呼ばれたのはむしろオットなのではないか疑惑がありますが(彼は虫好きなので、もう夏の天川に心惹かれてます!行く気満々です、笑)わたしはなぜだか間違いなく何を置いてもこの銀杏の木に呼んでもらったような気がしていました。
その木はこれです。

自分が写っている写真を載せるのはとってもイヤだったのですが、大きさがどのくらいかを示すにはこれが一番ということで、禁断の後姿ショットごと(笑)
なんだか木の前に立つと、清々しいような心が「しん」とするような不思議な感じがあります。
やっと近くで見ることができた!うれしいなぁという気持ちがひしひしと。
とはいうものの、実際にはしみじみと感動していたというよりも、なんだかオットがおかしいことを言ってへらへらしながら写真を撮ったりしていたというのが真相だったりします(笑)
さらに上の方はというと、こうなってます。まだまだ全容がわかりません。

そして、天河神社側から遠目に見ると、こんな風です。

木の近くに立て札が立っていて、その札には「県指定天然記念物」の文字と、以下の文章が書かれています。

坪内のイチョウの巨樹。このイチョウの巨樹は大峯山信仰や多数の能関係の資料で知られる天河弁財天社の西に位置する。
これほどの樹勢のよい巨樹になったのも神社や寺内の信仰の地にあったので切られずに残ったものと思われる。

と書いてありました。
家に帰ってから更にもうちょっと知りたくなってこの大銀杏についてつっこんで検索してみたら、じゃらんのサイトが出てきました。
こちらです。
名前は来迎院の大イチョウというそうです。
大事なところだけ引用させていただくと…

樹齢約700年以上の大銀杏は県の天然記念物に指定されていて、地元では天河弁財天社を詣せた弘法大師のお手植とされています。直径2mを超える巨木で秋の紅葉は圧巻です。

と書いてあります。
なんとなんと…空海さまのお手植の大銀杏だったとは!!
びっくりです。会えてびっくり。そして真相を知ってから二度びっくり(笑)
さて、散々引っ張ってますけれども、次こそ天河神社の中のお話です。