ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

  E☆Eとアースウインド&ファイヤーさんたち

あえてタイトル後半部分を日本語にしたあたりに弱気が出てます(笑)
少し前にふぇるまーたとツイッターをつなげてしまったし、タイトルを見て飛んでいらっしゃる一般の方もいそうだし…
というわけで続きを読むからは、ドウモトツヨシ氏のファン的な、そしてわたくしレインの個人的な見解のひとつ…として読んでいただけたらと思います。
こんなこと考えた人もいるんだくらいの緩さで読んでいただけるとうれしいです。
先日行われたEARTH WIND & FIREの国際フォーラムライブについて、誰とも絡めず純粋な感想を普通にご覧になりたいという方はこちらの記事に飛んでくださいね。
そちらはマニアックではない、一般的なライブの感想となっております。
わたしが本格的なFUNKのステージを見たのは、数年前にテレビで見たスライ、昨年小林克也さんの番組で見たブーツィー・コリンズ以来かな。
ブーツィーの時は、日記でも触れました。こんなことを書いています。
どちらもテレビで見たにすぎなかったので、生で見ることができたのは、今回のアースウインド&ファイヤーが初めてです。
そして前の日記でも触れたとおり、彼らのライブのあまりに楽しくて。その大きな大きな包容力に抱かれて、うるうるしながら堪能してきたのでした。
そして、この間のトークショーの時につよしさんが言っていた言葉を思い出しました。
『ロックやパンクには破壊的な匂いがして、ちょっと違う気がしたけど、FUNKの方が自分には合っている気がした。」
なんだかその心がちょっとわかったような気がしました。
彼らが歌っている内容は、もしかしたら明るいことばかりじゃないのかもしれないですが(つよしさん自身の曲もそうですよね。)わたしが知る限り、FUNKのステージは自分たちの思いを爆発させるような激しいステージではありませんでした。
自分が自分が、前へ前へと出て行った者勝ち…という感じではなかったです。
更に言うと、興奮のあまりギターを投げつけて壊したりするような感じもなかったし(笑)天に向かって拳を振り上げる感じでもなかったです(笑)
なんだろう、あの温かい雰囲気。
もちろん中の皆さんが還暦を過ぎて、全盛期と比べてより落ち着いた雰囲気を醸し出してらっしゃるのかもしれないですが、古い動画を見てみても、そんなに破壊的な感じのする曲はなかったですし、みんなで作りひたすら繰り返すリズムの上で、ひとりひとり順番に前に出てきて、素晴らしいメロディーを披露する感じ。
しかも、我先にという感じでもなくて、とってもフレンドリーな空間で。
見守る客席もステージの上の他のひとたちも、誰の手からどんな音楽が繰り出されるか興味津々、楽しもうというオーラが前面にでていて、それはそれは楽しいのです。
そして誰が弾き終わっても「おぉ〜っ!!」と驚嘆、祝福するステージ。それを見てにこにこと手をたたき、盛り上がる客席。
当時、身体のコントロールがきかず、心のバランスも崩して絶望の淵に立っていたつよしさんは、この方たち(スライやブーツィーやetc..etc.)の音楽に触れて、これからも生きようということを本気で選択するに至ったんだなあというのがよくわかりました。
つよしさんがFUNKに出会えて本当によかったです。
その経緯をよくわからないまま見ていたわたしたちは、当時はなんだか突然とっても突飛な方向へシフトしたように思わなくもなかったのですが、今になってその理由や彼にとっての意味がよくわかる気がしました。
誰かと競争したり我先にと前に出てゆく音楽と決別して、大勢のメンバーと対等な立場で音を奏で、自由な方向にそれぞれが枝葉を広げ、みんなで一つの世界を作ってゆく…そんな道を、一から歩き出したかったんだろうなあと思ったのです。
10年以上も前の、Mステにつよしさんが出るという日の朝から始まるドキドキとか。
始まって数曲はサングラスと帽子で完全武装して始めなければならなかったガチガチのステージとか。
うつむいたまま、とうとう顔を上げられなかったライブとか…
まずは「今日は元気だった?」に始まるファンの祈るような気持ちとか…
あまりに心配でただただその場所にいてくれるだけで、震えながらもそこに立ち、歌声だけを必死に聴かせてくれているだけで、ありがとうという気持ちでいっぱいだったその頃のわたし自身の気持ちとか…
いろんなことが走馬灯のように思い出されたのですが、今にも消えてしまいそうなあの頃の彼を救ってくれた音楽が「これ」「FUNKだ」っていうのがほんとに実感的によくわかりました。
なんだかE☆Eの、そしてドウモトツヨシの音楽的ルーツを見たような気がして、 ああ、この日のライブを体感できてよかったなあと思いました。
特にFUNKらしいFUNKのライブをやっていたのは主にE☆Eと銘打っていたころのライブで、今はFUNKのスタイルは残しつつも、かなり和の要素が混ざり、オリジナルな音楽の世界へ踏み出した感もありますが、きっと彼のソロの音楽の原点はやっぱり「FUNK」なんだろうなあというのもよくわかりました。
この間、ライブが終わってややしばらく、余韻に浸っている超満員のお客さんたちの顔はみんな晴れやかだったのですが、その時に誰かがぽつりとこう言いました。
「あ〜あ、次に彼らが来日するのはいつだろう。楽しかったなぁ。もうしばらくあんなに楽しいステージは日本じゃ見れないんだよね」
「いえいえ、見れるんですよ!」と声に出して言いたかったわたしたち(笑)
多分、この日フォーラムに集まった方々あたりが、本来つよしさんが求めていて、つよしさんの音楽と本当は焦点がぴったりあう嗜好のみなさんなんだろうなぁというのが伺われたわけです。
しか〜し!!多分この方々のほぼ100%にドウモトツヨシの名は知らていながら、彼がソロでFUNKをやっていることは多分ほとんどの方に知られていないんじゃないかな。
それがほんとに残念で、なんだかほんとにもったいない。「この出会いが重ならないのは双方にとって不幸だ!」…なんて、そんなことを思いました。
まあだまされたと思って一回聴いてごらんなさい!!
一度聴いてみれば、きっとそのふたつの世界の音楽の距離が意外と近いことにびっくりするに違いないから…そんなことを思いました。
ありえないことだけれども、たとえば彼らのステージにこっそりつよしさんが混ざっていたらどんな感じだったんだろう?なんてことを想像してみんなで『意外と大丈夫そうな気がするよね。』なんて言ってみたり。
大御所と若造の競演もちょっと見てみたかったような…(笑)
そんな機会があったら、何百回口で説明するよりも、いっぺんで見ている人たちにも伝わったことと思います。
音は絶対に裏切らない。
いいアーチストがいい観客を育てるというのが自明の理であるように、いい観客はいいアーチストを育てる…逆もまた真なり。
チケットがますます取りにくくなるのはちょっと怖いですが、それでももっとたくさんのFUNK好きな人たちと一緒に「彼」の音楽を聴いてみたいという気持ちもふつふつと沸いてきたので、そう書いておきます。
さらに…
東京フォーラムでFUNKをやるということ。これは全然ムリでもヘンでもないということがわかりました(笑)
あそこは音響がいいし、ビックバンドでもバランスがとっても取りやすい会館のような気がしたし… ぜひぜひshamanipponの奈良特設会場の公演の後は東京でも、たとえばフォーラムでも…やってほしいなぁと思ったので言霊を飛ばしておきます。
折しも先日のラジオでは

今お知らせしているものは、奈良の特設ステージでのライブで、一から作ってまたゼロに戻すというアクションを起こしたいと思っているけれども、その後は、既成のハコの中でshamanipponの世界を表現するみたいなこともあってもいいと思っている。

というようなことをつよしさん、おっしゃってました。
ここ数年ソロでは限られた場所でしかライブが行われていないし、まだまだ彼のステージに触れたくても触れられない人はたくさんいるし、今後あちこちの会場でshamanipponのライブが見れたらいいなぁなんて期待もこめて、このことも書いておこうと思います。
そうは言ってもアースウインド&ファイヤーのライブに初参戦だったわたしは、うまく音楽に乗れるかどうか、ちょっと心配でもあったのですが、前の日記でも書いたとおり、それはまったくの杞憂でした(笑)
FUNK特有のリズム感は思ったよりずっと身体にしみ込んでいて、E☆Eが始まった当初のようなぽっかーん!!なリアクションは今は昔(笑)
リズムが鳴れば自然に身体がリズムを刻みだし、ステージの人がクラップを始めればクラップを、振付が始まれば振付を…こういうのももう条件反射になっている自分が自分でとってもおもしろかったです。
すでにこういうリズムが音楽のスタイルがとっても卑近なものに思えていて、さらにそれがなつかしい10代や20代に聴いたものでもあるっていうのがなんだか不思議でした。
タイムマシンに乗ってあのころに一瞬戻って、ディスコとか行きまくりたいとか思ってしまいました。
当時は未来にFUNK音楽との出会いがあるなんてちっとも思っていないから、さほど熱心に聴いていなかったのですが、今全盛期のアースさんたちに触れたらどんな感想を持ったんだろう。もっと熱心なファンになっていたかしら?体感してみたかったなぁととっても惜しい気持ちになりましたのことよ。