ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 剛紫 美我空 my beautiful sky TOUR  5月29日 横浜アリーナ 

 予定にはなかったのですが、やさしい方にチケットを譲ってもらうことができたので、急遽ひとりで出かけてきました。
 後々お友達のブログをのぞいたら「ソロデビュー7周年の記念日」といっぱい書いてありました。というわけで、狙ったわけじゃなくて偶然ですが、記念日のライブに参加してきました。
 実は友達たちとワイワイ楽しむライブも大好きですが、ひとりで行ってひとりで帰るライブもそれと同じくらい好き。時間の調整には多少苦労しましたが、その分思う存分マイペースで楽しんできました。
 席はアリーナの最後列から2番目で、決してステージが近いとは言えませんが、真正面だったこともあり、今まで気がつかなかった演出上の工夫に気がついたり、なんといっても照明の美しさにため息をついたり、ここへきて新しい発見がいっぱいあってとっても新鮮でした。
 特に照明については、今回わりと地味くらいの感想しか持っていなかった気がするのですが、たとえば暗めの照明の中でもかなり工夫が凝らされていて、ある場所ではオブジェが美しく浮かびあがったり、丸いボールみたいな照明もとても効果を発揮してました。
 歴史の時、宙に浮かび上がったピアノから斜めにまっすぐに伸びるレーザー光線は美しくてきっぱりしていて、とても心動かされましたし(実は辿って行くと、客席の後ろの方でFUNKという文字になっているんですって!。土曜日のラジオで言ってました!)それから、パープルステージの時に突然照明に色がつく瞬間のキレイなこと。
 昨年はアリーナからスタートだったのに対し、今年はアリーナクラスのライブに参加するのがわたし的ラストで、そんなことも面白いなあと思ったり。
 「アリーナならではの演出」も後ろの方だったがゆえに意図することもよくわかって存分に楽しめました。
 この日何より驚いたのは、場所が大きいので音響はあんまり期待できないかも!?と思っていたら全然そんなことはなくて、びっくりするほど「いい音」だったこと。
 特にボーカルやギターの音がとてもクリアで音色の美しさを十分に堪能できたし、いろいろな楽器の音のバランスがとってもよくて、つよしさんがイメージしているバランスにおける「聞かせたい音」を今日初めてちゃんと聞いているのかもしれない…なんてことを思いながら聞いていました。
 今回は幸運にも様々な大きさのハコや前の方やら最後列の方やら超右側やらど真ん中やら、本当にバラエティーに富んだ場所で聴くことができましたが、よく見える位置がバランスよく聞こえる場所とは限らないし、客観的にはイマイチと位置づけられる席でもこんな風にとても音がよかったりもするし、要はどこの席であっても何らかの楽しみがあるというのが解のような気もしますが、いろいろと面白い体験ができたと思います。
 横浜線の電車の中から「なんだかどことなくつよしさんに似てる!?」という感じの男子がちらほらいるような気がしたのですが、会場に入ってその男子率の高さにびっくりしました。
 2人連れ、3人連れの男子もいっぱいいたし、中年の男の方がおひとりで入口を入って行かれたり、「ケリー完コス!!」あるいは今のつよしさんに髪型から服装からそっくりという男の子も結構見かけました。
 今までのライブハウスやホールでは男子率が今年は少なめ!?と思っていたのですが、単純に今回Jチケットが取りにくかったんだろうなぁと想像しました。この日は首都圏では一番大きな場所だったし、金曜日だったのでファンクラブ等入っていない男子が集中したのかもしれません。
 ライブが始まる直前にも「つよし〜っ!」と叫ぶ野太い声がしてなぜかまわりの席から拍手を浴びていたり(笑)会話が女子よりよっぽど崇拝モードで乙女だったり(ひとりだったので、結構まわりの話がよく耳にはいりました、笑)いろいろと面白かったです。
 そういえば帰りの電車の中に30代の紺ジャケットの男の人がいて、一瞬この人もファンっぽい?と思ったものの、アタッシュケースを持ってるしいかにも会社員っぽい風情でさすがに違うだろうなぁと思っていたら、そのひとがおもむろにジャケットを脱いで、中に着ていたのが『くーさんTシャツ!!』で、まわりに「!!!」という空気が流れました(笑)この方はこのスタイルのまま会社にも行ってきたのかしらん!?すごいです。
 席に着いて前を向いたら、とにかくセンターの人の多さにびっくりです。いったい何人入れているんでしょう!というくらいびっしりぎっちり椅子が並べてあります。そういえば花道もないしトロッコのレールもないわけで、その分を全部座席にしましたという感じ。壮観でした。
 と、ここまでですでにずいぶん長いですが、更にあるのでここからは順不同の箇条書きで。

・歌声
なんといってもこの日は声の調子が絶好調だったのではないかと思いました。「めざまし土曜日」でもちらっと「空」の高音部分が流れましたが、いつにも増して声がどこまでも伸びて琥珀色をしたとろっとろのはちみつみたいな声だわ〜@@なんて…あんなのを聞かされたらポエマーにもなるってもんです(と開き直っとこ、笑)

・スクリーン
横浜アリーナは広いので、正面に3つ並んでました。今のご本人を映し出すものとドミノや模様を映し出すスクリーンがあって、画期的だなあと思ったのは、つよしさんがセッションでバンドメンバーに指示を出すところをずっと追いかけてくれたり、ステップを踏んでいるところをズームして映してくれたりもしてました。
 今回はあまりにもステージが遠かったので、見ることはできないだろうなぁと思っていたところをちゃんと見せてもらえてうれしかったです。

・雨降りトーク
天候が悪いので何人かの友達に「明日ライブ?」と聞かれたそうです。友達の間でもつよしさんイコール雨という図式が出来上がっているらしいです。
「帰り道は足もとが悪くて大変でしょうけれど」…と前置きをしてから、「グッズの湯のみで(こんな風に)水をすくってかき出したり、ストールで地面の水を(こうやって)含ませて雑巾みたいにぎゅーっと絞ってがんばって帰ってください!」と仕草つきで説明してくれたのですが、これがすっごくリアルなパントマイムでくすくす笑いながらもすご〜いと思いました。

・「ku:」では最初の方でイヤモニに何かがあったみたいで、演奏を止めてやり直してました。なぜかこのやりなおしのシーンが好きなわたしです(笑)

・かわいいトーク
あまりにも「かわいい」があちこちから飛んで、広辞苑の「かわいい」のところには「ドウモトツヨシ」と書いてあるともっともらしく言ってました(笑)
それでもまだ「かわいい」と連呼されるので「かわいいからジャニーズ事務所にいるんです」とも言ってました。そうでしょうとも(笑)

・春日氏ネタ
この日は「つよしのここはあいてます!」ネタを2度くらいやってくれたのですが、会場中わーわーキャーキャー大騒ぎでした(笑)
 「この部分がきっとワイドショーに使われるんでしょうね〜。いいですよ。好きなように使ってもらって。」みたいに言っていたのですが、取材にもとってもナーバスになっていた「si:」の頃がふとよぎり、今はなんてリラックスして自然におしゃべりしていることか…と感慨深いものがありました。
 たくさんの時を経て、たくさんのライブを重ね、想像がつかないくらい大変なこともいっぱいあったことと思いますが、こうしてどんどん大きくなっていく姿をオンタイムで見守ることができるなんてしあわせなことだなあと思います。

・男子
男子はどれだけいるの!?の声に、今までで多分最大の大きな声が帰ってきて、会場中が「おぉ〜っ!!」となったのに、しばらくして「この中でカップルで来ている人、どれくらいいる!?」の問いには「シーン」としてしまい微妙なことに(笑)

・今後について
これからもずっと音楽をやっていきたいし、アートもファッションも、その時に表現したいものをやっていくような人生にしたいと語ってました。
その流れでだったと思うのですが、
「『あれもこれもやる』ということをややこしいと思われることも多いけれど、あれもやってこれもやれる人生。最高じゃないかとボクは思っている。今後もいろいろなものを吸収して様々なことを余すことなく表現していきたいと思っているのでよろしく
みたいなことを言って、ここまできっぱりとした前向きな決意表明を聞いたのは多分初めてじゃないかと思いドキドキドキドキしました。
「ファンのみなさんにより多くのボクを見てもらいたい」とも言っていたと思うのですが、前後は忘れました。
 書きとめておけばよかったのですが、そんな頭が働かなくて、中途半端な思い出し方で申し訳ないのですが、晴れの日はもちろん、風の日も雨の日もずっとずっと彼を見守ってきたファンにとっては何よりうれしいひとことだと思ったので、あえて中途半端ですが書いておきます。

・インフォメーション
急なインフォメーションで何かが始まったり終わったりすることもあるかもですが、終わるということは始まるということでもあるので、スタンバイよろしくと言ってました。
それに伴いお金のこともあるので、ちゃんと計算してちょっとずつ貯金に回しておいてほしいそうです(そういや、みなとみらいの頃に「くーさん通帳」を要望したい!という話で盛り上がったことを思い出しました。いくら以上貯めてポイントがいっぱいになると一回分ライブチケットが…とかね、笑)

ASKAさん
この日のMCで初めて買ったCDの話やASKAさんの詩や曲にとても惹かれていた話をしたので「もしや?」と思っていたら、あとの方で今日は「偉大な先輩、ASKAさんがいらしてくださってます。」と感慨深げに言ってました。

・シルエット
大阪を見た友人たちから「白い布の後ろでギターを弾くところ、見どころだからね!」と聞いていたのですが、想像以上にドラマチックでステキでした。
風にたなびく大きな白い布の向こう側からキュイーンキュイーンという心の奥の方を刺激されるようなギターが聞こえ、ギターを弾いているつよしさんの影だけが大きく映し出されます。
 姿はまったく見えないのですが、そのサウンドにはつよしさんらしい「しるし」がついていて、姿がないだけに音に集中してうっとりしてしまいます。
 一方視覚的には身体全体を使ってギターを弾いているシルエットだけなのに、妙にその影が色っぽくてドキドキしました。

・「綴る」から「歴史」の橋渡しになるピアノのメロディーが、どこかなつかしくてどこか儚くて大好きなのですが、この日なぜかそのメロディーに乗せて即興で歌った歌詞が「抱いて〜♪」だらけで、何度も何度も「抱いて〜♪」とそのたび表情を変えて歌うので、すっかりやられて茫然と聴いてました(笑)
「抱いて、ぎゅっと♪」とか「抱いて、つぶれるくらい♪」とか「抱いてそっと♪」もあったような。雨降りだったし、なんとなくセンチメンタルな気分だったのかも!?
オトコの人の声なのに、聖子ちゃんの「抱いて」(って曲ありましたよね、笑)よりも更に何割か増しに色っぽいように思えてくらくらドキドキ(笑)
ああ、できることなら時間を先週の金曜日に巻き戻して、この部分を何度もリピートしたいです(笑)

・ギターカメラ
セッションの途中でギターの先端に自らカメラを取り付けて、自分撮り。その映像がスクリーンに映し出されました。
いつもながら、絶対にファンのツボがだれよりもわかっていらっしゃるようで(笑)どアップで寄ったり、口を近づけたり、ひとつ表情を変えるたびに、会場中が騒然となってました。
ルイス氏とやりとりしている時に、彼のリアクションに合わせて「ギロン顔」も二回くらい披露(笑)おもしろいこと考えるな〜と思っていたら、土曜日のラジオでこの件に触れてました。
 評判がよかったので、いつでもできるように小型カメラがスタンバイしてあるのだそうです。その割にわたしがこのギターカメラに遭遇したのは1度だけだし、お目にかかったことがないなあと思っていたら、ご本人がやる気満々で出してもらっているのに、セッションに夢中になるとつけるのをついつい忘れてしまうのだとか。
 そういえば、ギターカメラだけじゃなくて、今日あれは?というシチュエーションは他にも結構あるような(笑)
 今回一人で演奏したり歌ったりコンダクター的役割をしたり会場を煽ったり、それはそれはやることがいっぱいありそうだし、ムリないかも(笑)

・セッション
ひとりひとりのソロがびっくりするほど長かったですが、不思議とダレることもなく、あんなに大きい会場なのに、びっくりするほどみんなみんな熱狂してました。
つよしさんだけじゃなく、誰かがスーパープレイを披露するたびにどんどん熱狂度が上がっていって、どんどん会場が沸騰していく感じがとても面白かったです。
つよしさんはいつのまにか会場を煽るのもとっても上手になっていて、音楽やおしゃべりだけじゃなくて、彼の指先一本で一万何千人を自在に操ってました(笑)
 となりに座っていた20代くらいのどちらかといえば覚めた感じの女子2名が、ここまで来たら超ノリノリになっていて、「手が痛くなっちゃったよ!」「だって叩き過ぎ〜!」「自分ももじゃん!」なんて頬を紅潮させて興奮気味に話してました。本当に楽しかったです。

・お習字
セッションの最後の方で大きな筆で字を書くのですが、音の洪水の中でシートを敷き、シートの上でつよしさんが靴下を脱いで裸足になります。おーっ!と女子大生を見るおじさんみたいに思わず双眼鏡でガン見してしまったのですが(笑)立ったまま靴下を脱ごうとして、片足なかなか脱げなくて、しばらくの間片足でもがいている時のバランスの素晴らしさ!!(なぜか、一緒に柳原嬢が靴下を履けなかった場面もよぎりました、笑)
この裸足についてことりさんも日記に書いていらっしゃいましたが、同じことを思ってました。へへへ。
 書き始める前に、筆を手にして「殺陣」みたいなことをしていたのですが、スティーヴさんがごていねいにも素晴らしくいいタイミングで「シャキーン!!」とか「ドン」とか効果音を入れてくださり、大うけしてました。いちいち動作はカッコイイのですが、持っているのは刀じゃなくて「筆」なのです。
 その後、あらためて大きな筆で「我」という字を書くのですが、これが流れるような動きでとってもキレイでした。書かれた文字はかなりワイルドでしたけど。
そしてその文字がするすると掲げられて、ホーン隊のユニゾンのリフが始まって「BI・GA・KU・FUNK」に突入していきます。
ここの流れがとっても自然なのですが、パフォーマンスとしてもとっても面白くてよかったです。
最後の最後は自分で書いた「我」という文字をバリバリと破いて(自分という殻を破るとか、そういうことでしょうかね。)丸めては客席に投げてました。
 途中で紙の断片がどうやっても小さくならず、身体全体で丸めようとしていたのがなんだかかわいかったです。
 最後は多分、紙を持ったまま片手でロンダート…だったと思うのですが31日とごっちゃになっていたらすみませぬ。