ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 「響け!みんなの吹奏楽スペシャル 2008」

 午後からアイロンを掛けながらふとチャンネルを変えたら、ちょうどやってました!「響け!みんなの吹奏楽スペシャル 2008」です。
 たまたまチャンネルを合わせたのですが、やっぱり吹奏楽っていいな!
 世代も性別も住んでいるところも全然違う人と人が、100人も集まって同じ楽曲を一緒に演奏するのです。
 1回目の練習のときは、画面を通して「この人たち、大丈夫かなぁ〜!?」感が漂っていて、正直不安になったりもしたのですが、次第に心を通わせ合い、お互いの音に耳を傾け寄り添いながら、曲が育って行く、その過程がとても楽しくて、2時間がっつり見てしまいました。
 最後の方はアイロンなんて完全に終わっていたのに、テレビ画面にくぎ付けです。
 コンサートのシーンでは、ずっとうるうるしながら手に汗を握って見てしまいました。最初の頃が嘘みたいな立派な演奏と、それからなんといっても演奏者たちの楽しそうなこと。しあわせそうなこと。いいなぁ!音楽って!と本気で実感した番組でした。
 ここのところレッスンで何かとうまくいかないことが多かったわたしとしては、このタイミングでこの番組と出会えたことは多分偶然じゃないかも。
 中学時代のわたしに戻って、もう1度吹奏楽をやりたいなあなんて思いかけて、いやいやそんなことを言ってはいけません。戻らなくたってその気にさえなれば…という話なのでありましょう。
 だって80歳でフルートを吹いていらっしゃるおばあちゃんも、60代で楽しそうにトランペットを吹いているおとうさん軍団も、そのおとうさんたちとちょっとでも仲良くなりたくて、一生懸命ひとりひとりにお手紙を渡す小学生の女の子も…取り立てて普通じゃない人たちではありません。
 音楽したい、みんなとやりたいという気持ちさえあれば、きっと機会なんてなんとでも作れるのだなあ。
 特に感動した1曲は「聖者の行進」でアレンジも含めてとってもよかったです。
 そもそも「聖者の行進」はピアノでも初歩の初歩の頃に必ず通る1曲ですが、この曲がもともと黒人霊歌で、お葬式の時に演奏された曲なのだそうです。
 前半は埋葬に向かう葬列の静かな雰囲気で演奏され、後半、帰途につきながら演奏される部分は底抜けに明るいパレードで、死者の魂が解放されて天国へ行くことを祝うのだそうです。
 ピアノで子どもたちと演奏するのは後半部分なのですが、今回の演奏会では前半と後半を対比させたアレンジになっていて、とても心に響きました。
 演奏している方々がそれぞれいろいろな日常を抱え、上手に日常と折り合いをつけながら、一生懸命音楽に取り組む姿にも心を打たれましたし、音大生が競争社会に突然放り込まれて、音楽の楽しさを見失ってしまうというその気持ちもとってもよくわかりました。
 Earth, Wind & Fireの曲もあって、最近ではこういうノリの曲も大好きになっているので、こういうジャンルで思い浮かんだバンドの曲たちを生で聴きたいなぁなんて思ったり。
 それにしても音楽っていいなあと今更ながらに思ったので、日記に書いておこう(笑)